映画『ももへの手紙』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「ももへの手紙」のネタバレあらすじ結末

ももへの手紙の概要:少女ももは、母と共に東京から四国に引っ越す。日中は母が働きに出てしまうため、ももは時間を持て余した。ある日、江戸時代の漫画から、奇妙な化け物が飛び出してくる。あの世とこの世を繋いだハートフルファンタジー。

ももへの手紙の作品概要

ももへの手紙

公開日:2012年
上映時間:120分
ジャンル:ファンタジー、アニメ
監督:沖浦啓之
キャスト:美山加恋、優香、坂口芳貞、谷育子 etc

ももへの手紙の登場人物(キャスト)

宮浦もも(美山加恋)
主人公の少女。小学六年生。東京育ちだが、父を事故で亡くし、母と地方に越す。一人っ子で甘えん坊、内向的な性格。
宮浦いく子(優香)
ももの母親。喘息持ちだが、朗らかな性格。夫の死後、瀬戸内・汐島の親戚の家に身を寄せる。一家の稼ぎ頭となったため、介護士の資格取得に励む。
貞浜サチオ(坂口芳貞)
いく子の叔父、ももから見れば大叔父にあたる。未亡人となったいく子母娘を受け入れ、自らの家の一つに住まわせる。ミカン農家を営む。
貞浜サエ(谷 育子)
サチオの妻、いく子の叔母。穏やかで温厚な性格。ももには祖母のような存在となる。
幸市(小川剛生)
地元の郵便配達員。元ビジネスマンだが、脱サラして今の職に至る。呑気な性格。いく子とは幼馴染で、彼女に今も恋心を抱く。
宮浦カズオ(荒川大三郎)
ももの父親。海洋学者で、頻繁に海外に調査に出かけていた。ももと些細なことで衝突したまま、調査先の事故で帰らぬ人となる。口が重く、不器用な性格。
陽太(藤井晧太)
地元の少年で、ももと同じ年。ミカン農家の息子。いつも妹と行動している。新参者のももを気にかけ、親切に接する。物分かりがよく、落ち着いた性格。
海美(橋本佳月)
陽太の妹。兄と仲が良く、いつも一緒に行動する。ももにも好意的で、子どもたちの輪に入れない彼女の心境を察するなど、賢い性格。
マメ(チョー)
妖怪トリオのうち、一番背丈の低い妖。外見は幼児と老人が融合したような姿だが、中身は幼子のように無邪気で無垢。ももにベタベタと纏わりつく。物事を長く覚えられない。
カワ(山寺宏一)
トリオ中、中背の妖。細身で河童のような容姿をしている。トリオの中では比較的常識的だが、態度・言動共に捻くれている。生意気なももに、最初は反感を抱く。
イワ(西田敏行)
トリオの中で一番大柄な妖。歯がすべて金歯で、山男のようななり。口調は侍風情だが、マイペースな性格で空気を読まない。

ももへの手紙のネタバレあらすじ

映画『ももへの手紙』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ももへの手紙のあらすじ【起】

四国・瀬戸内海の汐島。母いく子の生まれ故郷であり、ももがこれから暮らす場所である。連絡船が港に着くまで、ももは、「ももへ」とだけ記された便箋を見つめていた。青空からは、雨も降っていないのに雫が三滴落ちてきた。その雫は、ももの後を追いかける。

大叔父サチオ宅に到着後。ももは大叔母サエについて、屋根裏部屋(そら)に荷物を運ぶのを手伝っていた。そらには、古びた玉手箱のような箱が保管されていた。ももが箱を開けると、画集らしき本が一冊入っていた。サエ曰く、それはサチオの父―ももの曽祖父の所有物だったようだ。中身は江戸時代に描かれた漫画で、妙ちくりんな化け物が駆け回っていた。

引っ越し後の翌日。ももは、いく子と買い物に出かける。店で、陽太・海美兄妹と出会う。いく子が気を利かせ、ももを陽太らの遊びの輪に導くが、内気なももは加わろうとしなかった。いく子がヘルパー講習に出かけてしまうと、ももは一人で暇を持て余す。そらで江戸漫画を読んでいると、何やら怪しい物音が聞こえた。さらに、冷蔵庫に入れてあったプリンがまるまる食べられていた。ももには不気味な影が近寄り、うめき声が聞こえた。ももは慌てて家を飛び出すが、不気味な影はその後を追いかけてくる。

その夜。いく子と帰宅すると、小僧姿の化け物がももの膝を舐めた。ぼんやりとシルエットしか見えないため、ももは気持ちの悪い感触にパニックになる。だが、いく子にはシルエットすら見えないらしく、ももは叱られてしまう。

次の日、陽太と海美がももを遊びに誘う。陽太のグループは、川への飛び込みを主な遊びとしていた。子どもらは、桟橋から次々と深瀬に飛び込んでいく。自然児のアクティブさに、都会っ子のももは唖然とするほかなかった。もも自身も何とか挑戦しようとするが、既に川で遊んでいた陽太を見て、飛び込むのを止めてしまう。桟橋から去ると、ももはあてどなく町をぶらついた。

雨が降りだしたので、林道の祠で雨宿りしていると、ももはあの影に遭遇する。影は三体あり、生き物の形を取ると―不気味な風貌の妖怪に変化した。妖怪らは、ももが自分たちが見えることに気付く。ももは、再びパニックに陥り祠から逃げ出した。

ももへの手紙のあらすじ【承】

帰宅すると、ももはサチオの世話になる。サチオの住居で過ごさせてもらっている間、ももは「お守り様」の話を聞く。曽祖父は、かつて妖怪に会ったことがあった。だが、曽祖父は「他人に告げたら祟られる」、とサチオに言っていた。ももは、気さくなサチオに妖怪のことを話そうとしたが、思わず口をつぐむ。もし妖怪に出くわしたら…と尋ねると、サチオは、怖がらずに睨み返せばいいと言った。ももは、アドバイス通り布団に潜り込んで、妖怪らの出現を待った。妖怪らは、一見すると寝ているももにちょっかいを出す。瞬間、ももは忍ばせていた箒を持って飛び起きた。

妖怪らは、自分たちは菅原道真に過去封印された物の怪だと言う。それが、ももが玉手箱を開けたために何十年ぶりに解放された―とうそぶいた。ももは話も聞かず、箒片手に大暴れする。てんやわんやしている間、妖怪らは「通行証」である手形をももに奪われる。興奮が収まらないももは、妖怪らが家から出ていかないとこの手形を割る、と脅す。手形がないと困る妖怪らは、渋々家から立ち退いた。結局、手形はももの手元に残ったままだ。

妖怪トリオは、間もなくして家に戻ってきた。ももは激怒するが、好き勝手に過ごす連中に折れて、トリオを家に置くことを許す。内心ほくそ笑んだトリオは、以来家のあらゆる場所を漁ってももを困らせた。しかし、ももはトリオ最大の弱みである手形を所持しているため、トリオはそれ以上の悪さはできないのであった。

島では、近頃出没する畑荒らしが問題になっていた。それの犯人は妖怪トリオで、頭を抱えたももは、「タダで安全に食べられるもの」を探す。サチオの助言で、トリオと共に山へ食材を採りに行くことに。途中、妖怪トリオはイノシシの群れを見かけ、空腹からウリボーを強奪する。親イノシシは憤慨し、ももたち目掛けて突進してきた。ももたちは逃げるも、イノシシの暴走にはかなわず反撃される。トリオはその場に突っ伏すが、ももだけは高台からの美しい風景に見とれる。徐々に、ももは妖怪トリオと親しくなっていた。

ももへの手紙のあらすじ【転】

翌朝。海美がもも宅を訪ね、陽太たちだけで飛び込みをするから、ももも来るよう誘った。陽太兄妹の気遣いに感激したももは、了承する。一方、妖怪トリオは、「そら(天)」に報告するための文書をしたためようとしていた。イワは、ももの部屋でカズオの便箋を見つけると、それをマメが書いたものだと思い込む。勝手にその便箋を改正すると、イワたちは、それを天に送還するための儀式を始めた。ももは、カズオの便箋が無くなっていることに気付くが、流れでイワたちの儀式に参加させられる。夕暮れに差し掛かった頃、ももは陽太兄妹との約束を思い出す。桟橋へ急ぐが、陽太たちは既に帰った後だった。

汐島には台風が近づいていた。いく子は、室内で宝物の手鏡を失くす。ももは、最近の畑荒らし・少女の小物に限った盗難の増加が、トリオの仕業であることを知る。手鏡もカワが興味本位で隠し持っていた。ももは、その鏡はカズオがいく子に贈ったものだと言い、返してくれとせがむ。カワと取っ組み合いになった拍子に、手鏡は割れてしまった。いく子が音を聞きつけてそらに来る。辺りに散らばった盗品の数々を見て、いく子はももの仕業だと勘違いする。ももは否定し妖怪のせいだと言うが、見えないいく子は信じてくれない。空気は張り詰め、母娘は口論を始めた。ももは、「いく子はカズオのことなんて忘れたんだ」と言い捨てて部屋を飛び出す。いく子は、急なストレス過多から、喘息を再発させてしまう。

夜の海にももが佇んでいると、陽太が通りかかる。陽太はももに優しく接するが、ももは素直になれなかった。空模様は怪しく、暴風が吹きつけていた。いく子は、帰ってこないももを探しに行く。体調が回復しない中、いく子を嘲るかのように雨が降りだした。

ももは、祠で雨宿りをしていた。彼女に付き添うトリオに、ももは自分からカズオとの思い出を話しだす。本当は、家族で少年合唱団のコンサートに行くはずだった。ただ、そのことはカズオだけには内緒にしていた。必然か―コンサート当日は、カズオの仕事が重なっていた。カズオの出発直前、ももはカズオの態度に腹を立てる。別れ際、「もう帰ってこなくていい」と言い捨てた後、カズオは亡くなってしまった。ももは、カズオの書きかけの手紙を見つけ、以来カズオに放った言葉を後悔していた。

ももの涙を見て、イワはカズオの手紙を天に送ったことを打ち明ける。そして、トリオは自身の正体を明かす。天からの命で、ある母娘の様子を見守ることが、彼らの真の任務だった。道真の封印話は嘘で、トリオは数々の悪い所業からあの世を彷徨っていた。そのときカズオと出会い、カズオが完全に昇天するまでの間、ももたちを見守ってほしいと頼まれたのだ。カズオはもうじき天に着くため、明朝にはトリオの仕事は終了する予定だった。

居場所を突き止めた幸市が、ももの元へやって来る。いく子が倒れたことを聞いて、ももは急いで帰宅する。嵐の関係で向島の医者が回診できず、いく子の治療はすぐには施せなかった。大橋は建設されているが、まだ開通していないようだ。

ももへの手紙のあらすじ【結】

いく子の容体を目の当たりにして、ももは初めて、母が夫を亡くした喪失感に苛まれていることを知る。あることを決意したももは、トリオに橋の向こうまで行くのを手伝ってくれ、と頼む。しかし、トリオは規律で本務以外のことに関わってはいけなかった。

ももは大人の制止を振り切って、一人で嵐の中に飛び出す。そこに幸市と陽太が現れる。陽太の説得もあり、幸市はももをバイクに乗せ、橋を渡ろうと試みる。一方、トリオは、どうしたものか頭を抱えていた。人間に関われば、妖怪は厳罰に課される。そんな中、マメが小さき友を呼び集めた。一体一体は微弱な妖怪も、融合することで一つの巨大な水怪に変化した。

橋を渡るのに苦労していたももたちの元へ、水怪や妖怪たちが到着する。妖怪集団には、トリオの姿もあった。妖怪集団は、橋全体を取り囲み大きなトンネルを形作った。妖怪が防壁になってくれるおかげで、ももたちは先を急ぐことが容易になる。無事に橋を渡りきり、医者を呼ぶことができた。いく子は入院し、事なきを得る。

翌朝は台風一過で、青空が広がった。母を見舞った後、ももは自宅―そらへ行く。妖怪トリオが、役目を終えて旅立ちの準備をしていた。昨晩、もも救出に立ちあがったのは、人間の苦しみを救えば罪を免れるという曰くつきのためだった。ももは、トリオにカズオへの手紙を預ける。トリオは盗品をこっそり持ち帰ろうとしていたが、ももは何も言わずに送り出す。トリオは、別れを告げると江戸漫画の中へ吸い込まれていった。すると、三滴の雫がももの脇を過ぎて、天へ昇っていった。ももは、父への手紙にあのときの言葉への謝罪と、母娘で頑張っていくということを記した。

夏祭りの余興。夜の海では、地元の人々が「わら舟」レースを行って楽しんでいた。その様子を眺めながら、ももといく子はカズオに思いを馳せる。そして、母娘は和解した。たくさんのわら舟が水平線の彼方に消えた頃、一つのわら舟が浜辺に戻ってくる。それには手紙が載っており、イワが間違えて天に送還したカズオの便箋だった。ももが便箋を開くと、カズオらしき筆圧で文章は書き直されていた。二枚目があったので確認すると、一見白紙のそれには、言葉―「いつも見てる」―がぼうっと浮き上がった。いく子にも見えたようで、言葉は母娘に認められると消えた。

桟橋の川瀬。ももは陽太のグループに混じり、いつか怖がっていた飛び込みをやって見せる。空―天に向かって、ありがとうと呟いて。ももの顔には、笑顔が弾けていた。

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