映画『何が彼女をそうさせたか』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「何が彼女をそうさせたか」のネタバレあらすじ結末

何が彼女をそうさせたかの概要:親が自殺し、職を転々とする少女。曲芸団に詐欺師に女中など様々な経験を経る中で、悪意のある人間達に翻弄され続けた少女の人格は崩壊していく。藤森成吉の戯曲を鈴木重吉監督が映画化。

何が彼女をそうさせたかの作品概要

何が彼女をそうさせたか

公開日:1930年
上映時間:110分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:鈴木重吉
キャスト:高津慶子、藤間林太郎、小島洋々、牧英勝 etc

何が彼女をそうさせたかの登場人物(キャスト)

中村すみ子(高津慶子)
14歳の少女。父が自殺し、職を転々とする。会う人間の悪意に翻弄され、酷い生活を送る。唯一信用して一緒になった新太郎と心中を図るも、自分一人生き残ってしまう。純粋な少女だったが、様々な経験で人格が崩壊してしまう。
山田勘太(浅野節)
すみ子の伯父。すみ子の存在を煙たがるが、お金のために世話をする。邪魔になったすみ子を曲芸団に売り払う。性格が悪く、汚らしい格好の男。
山田お定(園千枝子)
勘太の妻。勘太同様すみ子に酷い仕打ちをする。性格が悪く、お金に汚い女。
小川鉄蔵(浜田格)
曲芸団の団長。勘太からすみ子を買い、曲芸団の一員にする。団員を奴隷だと思っている。
長谷川旭光(藤間林太郎)
琵琶師。すみ子を女中として雇う。真意は不明だが、すみ子と新太郎の関係を知ってすみ子に襲いかかろうとする。すみ子は結果的に家を出て行って、新太郎と一緒にすみ始める。背筋の良い男。
矢沢梅子(尾崎静子)
天使園という施設の園主。新興宗教のように、収容人を洗脳する。火事になった協会に収容者を置き去りにする。悪人。
市川新太郎(海野龍人)
すみ子の恋人。元曲芸団員。生活苦からすみ子と共に心中を図るも、自分一人だけ死んでしまう。すみ子が信用する男で、性格の良い青年。

何が彼女をそうさせたかのネタバレあらすじ

映画『何が彼女をそうさせたか』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

何が彼女をそうさせたかのあらすじ【起】

一人、とぼとぼと線路伝いに歩くみすぼらしい姿の少女がいた。彼女の名前は中村すみ子。歩き疲れたすみ子は風呂敷包みからパンを一切れ取り出し、それに貪りつく。彼女にとってその一切れは最後の一切れだった。そして、少女は再び歩き出す。

下駄の鼻緒が千切れてしまった。そんなすみ子を見て、車力の土井老人が彼女を救う。家に招き入れ、食事をご馳走する。どんぶりいっぱいに入れられた炊き込みご飯。すみ子は貪りつくようにそれを食べ尽くす。

何処へ行くのかと尋ねる土井老人。すみ子は、新田の町にいる伯父さんのもとへ行こうと思っていると答える。父から手紙を預かっていて、それを伯父さんに見せれば良いと言われていたのだ。すみ子の村には学校がなく、新田の町にある学校に通わせてもらうのだとすみ子は言う。

土井老人の家に一泊したすみ子。土井老人はすみ子が寝ている隙にすみ子の荷物を漁る。

翌日、何事もなかったように土井老人はすみ子を新田の町へと送り出す。すみ子は土井老人に感謝し、一人で町の方へと歩み始める。

何が彼女をそうさせたかのあらすじ【承】

伯父の山田勘太の家についたすみ子。手紙を渡すが、勘太も妻のお定も迷惑そうな顔をしている。手紙には、永々の失業と病気のためにとても食っていけないから娘を頼むと書いてある。

封筒と一緒にお金が入っていることに気づいた勘太とお定。二人はすみ子の父が自殺したのだと察する。お金に目が眩んだ二人は、ころっと態度を変えてすみ子を受け入れる。

学校に通わせて欲しいと言うすみ子だが、勘太達はそれを断る。子供のたくさんいる彼らにはそんな余裕などないのだ。

すみ子にとってそこでの生活は地獄のようだった。子供達の世話などをさせられ、ひどい扱いを受けた挙句にまともにご飯すら食べられない。

勘太が、すみ子の父の知り合いだという男を連れてくる。彼は小川という男で、小さい頃からすみ子のことを知っているという。勘太は、小川が教育を与えてくれるとすみ子に言う。すみ子は学校に行けるのものだと思い込み、喜びを爆発させる。

すみ子は曲芸団に売られてしまった。小川は曲芸団の団長で、すみ子は騙されてしまったのだ。

曲芸団に無理矢理連れ込まれたすみ子は、ナイフを投げられたりと酷い仕打ちを受ける。そこにいた他の団員達はみんな孤児で、親のいない身分の者達だった。

何が彼女をそうさせたかのあらすじ【転】

すみ子は字の読める団員に、勘太の家から持ち出した手紙の内容を聞く。そして、父が自殺したことを知る。

月日が経ち、曲芸団の団員として暮らしていたすみ子は、同じ曲芸団の団員の新太郎に恋心を抱くようになる。そして、隙を見て二人は脱走する。しかし、途中で道を聞きに行ったきり新太郎は戻らなかった。事故に遭って隣町の病院に運ばれたのだ。

その後すみ子は詐欺師の手下になったり、養護施設に預けられたり、秋山という名前の県会議員の女中をしたりと、職を転々としていた。結局、秋山の妻に酷い仕打ちを受けたすみ子は再び養護施設に預けられる。

3年後、すみ子は琵琶師の長谷川のもとで女中をしていた。そんなある日、すみ子は偶然に新太郎と再会する。劇団で働いているという新太郎は、すみ子に住所を渡して帰って行く。長谷川はその様子を外で見ていた。

その夜、突然長谷川がすみ子に襲いかかる。すみ子は家から逃げ出し、新太郎のもとへと逃げて行く。

何が彼女をそうさせたかのあらすじ【結】

新太郎との新しい生活が始まる。しかし、職を失った二人の生活は楽なものではなかった。万策尽きた二人は心中の決心をする。

すみ子だけが助かってしまい、天使園という施設に預けられることになった。夫も幸せも全てを失ったすみ子は、新しい生活への決心をする。

教会で毎日のようにお祈りをする日々を送るすみ子。そこはまるで新興宗教のような場所で、園主の梅子はすみ子に対し、すでに死んで別の人間になったのだと訴えかける。告白を強要されたすみ子は反抗し、その夜に教会に火を放つ。梅子はうろたえて、持ち金だけを持って逃げ去る。残された収容者はそのまま放置され、梅子は彼らを無視して何処かへ行ってしまったのだ。憎い家よ燃えろと叫ぶすみ子。そのとき、すみ子の両側に警察が現れてすみ子を捕らえる。

警察に捕まったすみ子は素直に犯行を認める。燃え盛る建物を見ながら、「みんな天国へ、みんな天国へ」と叫び出す。何が彼女をそうさせたのか。

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