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映画『二重生活(2015)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『二重生活(2015)』の概要:2016年の日本映画。平凡に暮らしていた女子大学生が教授に言われた論文のテーマに沿い、対象者を尾行しその生活を論文に書き上げようとする中で、人間の孤独に向き合っていくサスペンスヒューマン。

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映画『二重生活』の作品情報

二重生活

製作年:2015年
上映時間:126分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:岸善幸
キャスト:門脇麦、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキー etc

映画『二重生活』の登場人物(キャスト)

白石珠(門脇麦)
恋人と同棲し、それなりに平凡で満たされた生活を送っているおとなしめの女子大学生。
論文を書き上げるために始めた尾行で、人間関係を壊していく。
石坂史郎(長谷川博巳)
出版社に勤務している編集者。珠の近くに住み妻子持ち。一見幸せそうな生活を送っているが実は不倫をしている。
鈴木卓也(菅田将輝)
珠の同棲相手で、ゲームデザイナーとして働いている。論文に夢中の珠とすれ違っていく。
篠原弘(リリー・フランキー)
珠の大学の教授。論文のテーマを相談した彼女に対象者を決めて尾行することを薦めた張本人。

映画『二重生活』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『二重生活(2015)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『二重生活』のあらすじ【起】

暗い部屋の中、ある男が首つり自殺をしようとしている。

朝目が覚めた卓也は、隣に寝ている珠と情事をいとなみ、いつものように珠と家を出て会社に向かった。
珠はそのまま通っている大学に行った。

その日は哲学の授業をしている篠原教授に、論文のことで相談をしにいく予定である。
教授室で人間についての存在意義がわからない、自分の生きている理由が見いだせないと言う珠に教授はある提案をする。
それは「対象者を見つけ尾行し、人間とは何かを見つけてみたらどうか」というものだった。
哲学的尾行と教授は呼んだ。
しかし人を尾行することに抵抗がある珠は、考えると言い部屋を後にした。

珠はその後尾行についての知識を求め書店に行くと、探偵の本を探す。
ふと目をやると、本屋である作家のサイン会が行われており、係として隣にいる男は珠の近所に住む男であることに気がついた。
男の名前は石坂といい、子煩悩でいかにも幸せそうな男である。
休日には娘の自転車の練習に付き合う姿を目にしていた。

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映画『二重生活』のあらすじ【承】

そこで珠は石坂を尾行してみようかと思いついた。
編集者の石坂は、その後カフェに立ち寄ると、ある女性と待ち合わせをしている。
店を出た二人は親密そうに歩き、マンションの間の路地に入るとその場で情事をしていた。
珠は自分の目を疑い、通りを行き来して確認するも事実だった。

その後二人は別れ、石坂は一人タクシーで帰路につく。
珠は残された彼女がそのまま自分の会社へ戻るところを尾行し、不倫相手が澤村デザイン事務所の澤村しのぶであることを突き止めた。

この事をきっかけに、珠は二人のことを尾行し論文に書き上げると篠原教授に伝える。
その後も石坂としのぶの関係を追う珠は、石坂の二重生活を知っていく。
家族とは幸せに暮らしながら、しのぶとは逢瀬を重ねている。
そんな珠の尾行にしのぶは気がついていた。
そして尾行現場のホテルのトイレでばったりしのぶと遭遇した珠は、石坂の妻に頼まれて尾行しているのか?と問いただされる。
何とかはぐらかした珠は、それ以上しのぶに追求されること無くその場をやり過ごした。

次第に尾行にはまっていった珠は、卓也との生活がおろそかになっていく。
卓也は自分の将来や二人のこれからのことを珠と話す時間が欲しかったが、今の珠には尾行をして論文を書き上げることが生活の目標になっていた。

映画『二重生活』のあらすじ【転】

ベランダから石坂の様子を観察していた珠は、石坂の妻の様子がおかしいことを逃さなかった。
後日レストランで密会して石坂としのぶは喧嘩になり、店を出たしのぶを急いで追った石坂は店の前で妻と娘に会う。
しのぶは何とか逃げ切り、逃げられた妻は悔しさで溢れその場で号泣した。
珠が生まれて始めて見る男女の修羅場である。

翌日のこと。
珠と卓也が部屋で作業をしていると、近くでサイレンの音がした。
自分のことのようにサイレンに反応し、外に飛び出している珠の姿に尋常じゃ無いものを感じた卓也は彼女に不信感を覚える。
そのサイレンは石坂の自宅での出来事が原因だった。
妻が自殺未遂を図ったらしかった。
その事件をきっかけで、石坂は珠の顔を見覚えのある顔として頭にインプットさせてしまう。

翌日石坂に尾行のことがばれた珠は、カフェで落ち合い正直に今までの経緯を話した。
論文のために尾行したことを言っても妻に頼まれているのだろうと疑う石坂に、書きかけの論文を証拠として見せる珠。
しかしそれを止める石坂に飲まされ、珠は泥水してしまう。

帰宅するためにタクシーを待つ二人だったが、珠は石坂にキスをする。
嫌がる石坂だったが、彼もその気になりホテルに行ってしまう。
そこで珠が自分の育った境遇の不幸な身の上話しをしたことで、石坂は彼女を少しだけ不憫に思い論文にすることを許した。

映画『二重生活』の結末・ラスト(ネタバレ)

石坂とホテルに入った珠の姿を、卓也は目撃していた。
その前から尾行に夢中になり異常な珠の行動に疑問を持っていた卓也は、その夜帰ってくる珠を待って「出て行く」と告げた。
卓也はゲームデザイナーの賞を受賞していたことを告げると、久しぶりに珠と卓也は顔を見て話す。

篠原教授曰く、「この哲学的尾行を書く注意事項は対象者に接触しないこと」だった。
しかし珠はそれを破り、石坂と接触したことを教授に話し論文を書かないと話した。
それを聞いても教授は、対象者を変えて書き続けることを望んだ。
珠は篠原教授を対象者として尾行することにした。
珠は教授と妻との生活を細かく記録していく。

そうして論文を完成させた珠は、教授の所にもっていくとその論文を絶賛された。
しかしこの論文には間違っている箇所があることを指摘され、劇団の公演チケットをもらう。
その公演に足を運んだ珠は、そこで教授の妻が出演していることを知った。
実はこの妻は、派遣され妻を演じていた役者だったのである。

教授の母は死を宣告されていた。
母を安心して逝かせるため教授は派遣を頼み、死ぬまでの間一緒に暮らすようにお願いしていたのである。
しかしその妻ぶりに本当に心惹かれた教授は、これからも個人的に会えないかとお願いする。
しかし彼女は微笑むだけにとどまった。

(冒頭部分)
教授は孤独に耐えられなくなり、パソコンのある部屋で自殺しようとしている。

珠は卓也と別れて引っ越しの準備をしている。
そこで卓也が描いた自分の似顔絵を見て、彼の愛情を改めて感じた珠。

渋谷のスクランブル交差点で珠は卓也とすれ違った。
ふと振り向くとそこには指輪をした教授が立っている。
珠は教授の姿を見て微笑んで、歩き出す。

映画『二重生活』の感想・評価・レビュー

リリーフランキーのつかみどころのない孤独感や、門脇麦の虚無感が出ていてとても良かった。
彼女の理由のない尾行は下手くそですぐにばれるんじゃないかと気になってしまった。
門脇麦と菅田将輝の会話がリアルで本当の日常を見ているようだった。上手な役者さんだなと思う。
面白い世界観だと思うし、何か深いメッセージがあるように感じるが、私にはわからなかった。哲学って難しい・・・でもなぜかもう一度観たいなって思う映画。
映像が揺れるので若干酔う。(女性 40代)


登場人物の全員が不完全で、誰かから理解されることや愛されることを渇望していて、そして平和な日常にどこか物足りないと、空虚な部分を持っているのが物語の主軸にあります。私自身は登場人物の誰の気持ちにも同意することが出来なかったけど、きっと人によっては、すごく自己投影してしまう部分があるだろうなと思います。
全体的に何を伝えたいのかはっきり名言はされないけれど、そういう空虚感や空気感も含めて、この作品の味になっているんだろうなと思いました。(女性 20代)


哲学を専攻する大学院生が自身の修士論文のために”理由なき尾行”をするという着想が独創的で興味を惹かれた。
他人の生活を覗くという非日常な設定がスリリングで、尾行がばれないか冷や冷やした。
そして、気が付くと主人公と自分がすり替わって自分が他人を観察しているような既視感に囚われた。誰だって秘密の一つや二つはあるものだ。
欲を言わせてもらえるなら、珠の研究に対する考察や結果の詳細部分の描写が観たかったと感じる。(女性 20代)


職場や学校など社会と交わる時、家族といる時、ひとりきりの時、同じ自分だけど違う顔を見せるように、誰しも二重生活を送っている。球と石坂のように、何かに夢中になって別の居場所を失ってしまったり、篠原教授のように新しい居場所をつくろうとしたり、長い人生で生活は二重になったり三重になったり、相手や形を変えて、続くのだなと切なさと温かさを感じました。
どことなく儚げで、暗くはないけど少し陰のあるような、雰囲気のある役をそれぞれ演じる出演者の実力が素晴らしかったです。派手な展開はないのに飽きることなく、登場人物それぞれの立場から様々な感情が想像でき、良い映画だったなと心から感じました。(女性 20代)

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