映画『のるかそるか』あらすじネタバレ結末と感想

のるかそるかの概要:競馬狂いのタクシードライバーが一攫千金を狙って大勝負をするハートフルコメディ。「グッバイガール」でオスカーを受賞したリチャード・ドレイファスがギャンブル好きで男気のある主人公を演じた。1989年公開のアメリカ映画。

のるかそるか あらすじネタバレ

のるかそるか
映画『のるかそるか』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

のるかそるか あらすじ【起・承】

タクシードライバーのトロッター(リチャード・ドレイファス)はレストランで妻のパム(テリー・ガー)と食事をしながらお互いに誓いを立てていた。トロッターは“ギャンブルを慎む”と妻に誓い、明日の土曜日は仕事が終わったらすぐに帰ると約束する。

その晩、友人のルーニーが運転するタクシーに乗ってきた2人の男が“明日のレースでは必ずチャリティ(馬)がくる”という会話をする。客の会話を録音するのが趣味のルーニーからそのテープをもらったトロッターは、パムとの約束を破り、競馬場に向かう。そこにはその2人の男の姿もあった。

チャリティはずっと負け続けている馬で、ルーニーも競馬仲間たちもそんなチャリティに賭けるトロッターを馬鹿にしていた。それでもトロッターはなけなしの50ドルをチャリティに賭ける。

白熱したレースの結果、写真判定によりチャリティは1着となり、トロッターは710ドルの金を手にする。話を信じなかったルーニーは別の馬に賭け大損していた。

満足したトロッターは、帰る前に例のテープを2人の男へ返しお礼を言う。男の片方は調教師をしており、彼がゆすりに来たのではなく本当にお礼を言いに来ただけだとわかり、第3レースの極秘情報を教えてくれる。

トロッターは帰るのをやめ、第3レースに全財産を賭ける。すると情報通りの馬が勝ち、彼の勝ち金は2450ドルとなる。

大金を手にし、憧れのジョッキー・クラブ(金持ちだけが入る競馬場内の高級レストラン)にも入り、トロッターはすっかり興奮していた。

のるかそるか あらすじ【転・結】

一方、約束を破ったトロッターに怒り心頭のパムは、ジョッキー・クラブに乗り込んでくる。勝ち金を渡せというパムと大喧嘩の末、トロッターはパムを騙して全額を馬券に変えてしまい、彼女は怒って帰ってしまう。

トロッターの買った馬はまたも1着となり、トロッターの勝ち金はついに6万9000ドルとなる。しかし、大騒ぎしたことでジョッキー・クラブからは追い出されてしまう。

配当金でルーニーの借金も肩代わりしてやり、警察の警護までついたトロッターは競馬仲間のヒーローとなっていた。それでも彼は仲間の期待を裏切りパムのもとへ帰る。しかしパムは大金を見ても喜ばなかった。パムが欲しいのはお金ではなく、自分の愛なのだと悟ったトロッターは、再び競馬場へ戻る。

帰ってきたトロッターを仲間は大歓迎し、再び全額を賭けるという彼の大勝負に興奮する。
今日1日で知り合いとなった高額馬券売り場の窓口係や、金持ちの情婦をしているビッキー、警護の警察官らもいつの間にかトロッターを本気で応援するようになっていた。

トロッターは6万8000ドルを自分にウインクをした2番の馬に賭ける。もとの倍率は40倍の大穴の馬(トロッターの賭け金により8倍となる)だ。

ついにレースが始まった。トロッターの大勝負はみんなに知れ渡り、場内は興奮の渦に包まれる。誰もが2番の勝利を祈る中、勝負の行方は写真判定にもつれ込む。しかし、なぜかトロッターは落ち着いていた。トロッターには“愛を選んだ自分は絶対に勝つ”という自信があったのだ。

判定結果は2番の勝ち。パムとも仲直りしたトロッターはみんなから祝福される。

のるかそるか 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1989年
  • 上映時間:86分
  • ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ、ラブストーリー
  • 監督:ジョー・ピトカ
  • キャスト:リチャード・ドレイファス、テリー・ガー、デヴィッド・ヨハンセン、アレン・ガーフィールド etc

のるかそるか 批評・レビュー

映画『のるかそるか』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ギャンブラーたちへの共感

主人公のトロッターはしがないタクシー運転手で、50ドル(今なら約5000円)も彼にとっては大金だ。そんな主人公が思いがけない情報により最初のレースで勝って手にしたお金が7100ドル。次のレースで2450ドル。さらにそれが6万9000ドルとなるのだから、こちらもだんだん興奮してくる。

しかもトロッターの賭け方は、毎回全額大穴狙いの一点買いで、まさにのるかそるか。大興奮でレースを見守るトロッター役のリチャード・ドレイファスとその仲間たちの熱演にも煽られ、映画だとわかっていてもかなりドキドキするし、一緒に叫びたくなってしまう。

この映画を観ていると“わかっちゃいるけどやめられない”ギャンブラーたちの気持ちが何となく理解できてしまうから怖い。これを観ると競馬に興味のない自分まで、ちょっと競馬場へ行き、彼らのような興奮を体感してみたくなるのだ。

やっぱり愛でしょう

競馬好きの主人公がたまたまバカヅキした1日を面白おかしく見せるだけの映画かと思いきや、この映画のテーマは“愛”だった。

ギャンブル好きの夫に愛想を尽かしながらも、妻のパムはトロッターと別れられない。それは彼を心底愛しているからで、競馬場通いを怒っているのもお金の問題ではなく一緒にいてくれないことが寂しいからだ。

確かにトロッターには愛される魅力がある。最後の賭けに出る時“パムへダイヤも買えたし、友人ルーニーの借金も払ってやったし、それから新しい友人ができたし、それだけですばらしい1日だ”とトロッターは言っている。

お金より愛を選ぶ男だからこそ、パムや友人たちは彼のことが大好きだし、彼の成功を心から祝福できるのだろう。それは観客も同じで、最高の結末には思わず拍手したくなる。

のるかそるか 感想まとめ

競馬に興味のない自分がこんな競馬一色の映画を楽しめるものか半信半疑で観始めたのだが、はっきり言ってかなり面白かった。

主人公を演じるリチャード・ドレイファスも脇を固める俳優たちも個性的でコメディセンスが抜群だし、物語の展開もテンポ良く退屈する暇がない。その中に迫力あるレースのシーンが挟み込まれるので、ずっと目が離せない面白さなのだ。

特にレースを見ながら我を忘れて興奮するギャンブラーたちの様子は爆笑ものだ。生々しい競馬場の映像にも臨場感があり、そこも興味深い。

ギャンブルにはまる人間心理をコミカルに描きながら内容はしっかりとした人間ドラマとなっており、結末にも夢がある。あまり有名ではないが娯楽映画としてかなりの良作だ。

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