『大洗にも星はふるなり』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

『HK/変態仮面』などで知られる福田雄一の監督デビュー作。自らが立ち上げた劇団「ブラボーカンパニー」の舞台劇を山田孝之主演で映画化しており、彼の作品には欠かせないムロツヨシ・安田顕が出演している。

あらすじ

大洗にも星はふるなり』のあらすじを紹介します。

舞台はクリスマスイブの茨城県大洗町。海の家に呼び出された5人の男がいた。ナルシストの杉本(山田孝之)、サメマニアの松山(山本裕典)、非モテのくせに浮気願望が強い猿田(ムロツヨシ)、ハイテンションなバカの仁科(小柳友)、海の家のマスター(佐藤二朗)。彼らはこの年の夏に海の家で一緒に働いた仲間だった。彼らは海の家のマドンナ・江里子(戸田恵梨香)から1通の手紙を受け取り、海の家に集まっていた。自分だけが手紙を受け取っていたと勘違いしていた彼らは、江里子が本当に会いたがっているのは自分だとアピールを始める。そこに海の家の取り壊しを求め、弁護士の関口(安田顕)が現れ、彼らの妄想による言い争いを次々と潰していく。5人が意気消沈する中、関口が「私も好きだな、江里子さん」と漏らしたことで再び争いがヒートアップして……。

評価

  • 点数:40点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2009年11月7日
  • 上映時間:103分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:福田雄一
  • キャスト:山田孝之、山本裕典、ムロツヨシ、小柳友、白石隼也 etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『大洗にも星はふるなり』について、考察・解説します。※ネタバレあり

いかにも舞台劇って感じ

福田雄一は個人的に嫌いな監督なんですけど、それは置いておきましょう。物語は密室劇で、5人の男+2名による言い争いが続くだけという、展開に乏しい内容。まあ、個性的な俳優を揃えているわけですから、彼らに頼らざるをえないというのが弱々しい点ですね。

ストーリーは無いに等しく、キャラクターの妄想話も笑えないので、もう俳優の演技合戦を堪能するしか無いじゃないですか。確かに、俳優の演技を堪能する映画なんだと考えれば、本作は素晴らしいですよ。というか、福田雄一の映画は全部そんな感じですよね。山田孝之、ムロツヨシ、佐藤二朗、安田顕の演技力には感心します。特に山田孝之とヤスケンは素晴らしかった!オダギリジョーを意識しまくった山田孝之の演技は本当に笑えました。

しかし、これはどうなんだろう。私が福田雄一作品を観る時にいつも思うのは、この面白さは製作陣の手柄なんだろうか?ということ。どの映画もストーリーの面白さ、映画としての面白さなんてカケラもないわけですよ。ただ俳優が面白い演技をして、笑わせてくれる。だから福田雄一は演出家としては超一流なんだと思います。でも、映画監督としては2流もいいとこではないか?という私の考えを肯定するに相応しい話でした。個人的には、色物俳優のすさまじい演技にたじろぐ戸田恵梨香が観たかったっす。『ライアーゲーム』みたいな感じで。

まとめ

底の浅い映画ばかり作っている男のデビュー作なだけありました。見たことを忘れてしまいたいです。『女子ーズ』も『俺はまだ本気出してないだけ』も『HK/変態仮面』も、何が悲しくてこんなものを見ているんだろうという気持ちにさせてくれた名作でしたね!思い出すのも嫌です。特に変態仮面は変態を舐めきっている感じがビンビンに伝わってきて……。過去の話は置いておくとしても、自身が立ち上げた劇団の舞台を映画化したわけですから、作家性が出ていると考えるのが普通ですよね。なんと言いましょうか、クドカンイズムというか、対象についてしっかり調査することなく取り上げる腰の軽い姿勢が出ているというのが素晴らしいと思いました。この人、『キサラギ』を歴史的大傑作だと思っているクチの人なんじゃないかと。『少年メリケンサック』で死ぬほど泣き笑いした人なんじゃないかと。そんな男はドラマを作っちゃいけないんじゃないかと、私は思うんですが。

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