映画『大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇』あらすじ・ネタバレ結末と感想

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇の概要:2012年公開された日本映画。よしながふみの漫画「大奥」を原作とする実写映画で、本作品は第三作品目になる。男女逆転の大奥を巡り、野心と純真な愛、華やかさに隠れている人間の悲しさを描いている。

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇 あらすじ

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇
映画『大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇』のあらすじを紹介します。

徳川家光の時代より、世の中の男性の人数が病により激減。
大奥では男女が逆転するという事態に陥っていた。
現在の将軍は五代目徳川綱吉(菅野美穂)、美しく学問にも長けているまさに才色兼備という言葉がピッタリである。
彼女には側室(要潤)との間に松姫という世継ぎがいた。
正室には子が授からなかったため、大奥内では正室と側室の派閥が起こっていた。

ある日正室の計らいで京より貧しい公家出身の右衛門佐(堺雅人)が大奥に入った。
彼は学問に秀でて才もあり、あっという間に綱吉に取り入る。
そして大奥総取締役にのしあがったのである。

ある日松姫は5日ほど熱が出て倒れ、そのまま死んでしまう。
ひどく落ち込んだ綱吉だったが次の世継ぎだと周りから言われる。
政治からは遠ざけられ、夜毎に若い男を寝屋に呼んでは子作りに励んでいた。
しかし一向に子は授からない。
このプレッシャーと陰謀は綱吉を孤独にさせていった。

松姫が死んでから17年後。
ある日若い青年を寝屋に呼んだときのこと。
綱吉はその男に命を狙われ、間一髪のところを右衛門佐に助けられる。
お互い年をとり、頭には白髪も見え始めた。
ショックを受けた綱吉を落ち着かせたところで、「休んで良い」と綱吉から言われるも右衛門佐は離れない。
自分が居なくなったら自殺するだろうと思ったからだ。
自分に自信を無くし生きる意味を見出せなくなっていた綱吉に、右衛門佐は「ずっと好きだった」と告白し二人はようやく結ばれた。

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇 ネタバレ結末・ラスト

綱吉は世継ぎとして甥を養子にすることを発表。
その後、打掛をぬぎ右衛門佐のところへ走り出す。

そのころ右衛門佐は机に向かっているところであった。
だがしかし世話役の秋元が話しかけても二度と答えることは無かった。

そこへ満面の笑みの綱吉が入って来るのだった。

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:124分
  • ジャンル:時代劇、ラブストーリー
  • 監督:金子文紀
  • キャスト:堺雅人、菅野美穂、尾野真千子、柄本佑 etc

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇 批評・レビュー

映画『大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

BGMのセンスの良さ

本作品の前編では野心に燃える大奥内を描いているのだが、これを盛り上げてくれるのがBGMである。
特に最初は何を考えているのかわからない右衛門佐と綱吉の父が無言のバトルを繰り広げるシーンは非常に格好良い。
ことあるごとに出てくるボリュームの大きなBGMは、この映画に撮って重大なものとなっている。

右衛門佐は綱吉を好きだった!?

観ている側としては一体いつこの2人が恋愛モードに入るのかと、ドキドキしながら観ていたのだが中々進まない。
それどころかこのまま裏切られもせず静かに終わっていくのかと油断したところ、急に恋愛モードに突入。
しかも京都出身の公家の役だから仕方ないのだが、「好きや」という関西弁が何ともくすぐったい。
ずっと好きだったという伏線があまりにも見て取れなすぎて、びっくりである。
それどころか突然野心をむき出しにして綱吉を裏切りやしないか、ひやひやしているというのに。
あっさりプラトニックラブを告白したのには何とも拍子抜けしてしまった。

前半と後半のバランスの悪さ

この物語は前半部分が大奥での野心や陰謀を、後半では綱吉の心の葛藤や恋愛をテーマに描いているのだがつなぎ目のアンバランスさが目立つ。
物語が無理やりつけられている、そんな感じだ。
そのため俳優たちの感情の繋がりや起伏も感じ取ることが出来ないし、それに感情移入も追いついていかない。
しいて言えば綱吉の寂しさというものには共感できたくらいであろうか。
もう少し綱吉と右衛門の恋愛の伏線をしっかり前半部分で観ることができたら、後半部分の盛り上がりも一層感激したことであろう。
漫画に忠実に作っていすぎるのか、人間らしさがあまり出ていない作品である。

大奥~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇 感想まとめ

堺雅人と菅野美穂共演。
今となってはこの2人の共演というだけで観る価値はあるかもしれない。
自分もその一人である。
内容はよくある大奥内の物語であるが、陰謀や野心が今一つ足りず、かといって恋愛まっしぐらというわけでもなくもう少し起伏が欲しい作品である。
演技力のある安定した俳優ばかりをキャスティングしたわりには、時代劇のいかにもの盛り上がりにかけ少々残念さが残った。

この映画で一番見どころになっているのが尾野真知子である。
彼女もまた演技が上手く、今回の役も自然に入り込めたが彼女の役どころも勿体ない。
もう少し上手な演出が出来ていたらもっと大作に仕上がっていたのではないだろうか。
完成度までもう少し。
何かが足りないその部分を補ってくれればこの不完全燃焼が解決されるに違いない。

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