映画『パプリカ(2006)』あらすじネタバレ結末と感想

パプリカ(2006)の概要:筒井康隆の原作小説をアニメ化。他人の夢をテーマにしたSFドラマ。声の出演は林原めぐみ、江守徹、大塚明夫。今敏脚本・監督の2006年日本アニメ。東京アニメアワード2007にて優秀作品賞や音楽賞を受賞した。

パプリカ あらすじネタバレ

パプリカ
映画『パプリカ(2006)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

パプリカ あらすじ【起・承】

他人の夢を行き来し、精神的治療を行っているサイコセラピストのパプリカこと千葉敦子(林原めぐみ)。

今夜は、刑事・粉川利美(大塚明夫)の夢に潜入して、サーカス団から逃げ回ったり、過去の被害者が殺される場面に遭遇したりと忙しい夢を体験した。
粉川とは、24日の21時にまた会う約束をして、彼女は研究所に戻った。

ところが、戻った彼女は、同僚の研究者・町田浩作(古谷徹)から、サイコセラピーマシンであるDC-2が何者かに盗まれたと報告を受けた。

2人は急いで、研究所の所長・島寅太郎(堀勝之祐)に伝えると、DC-2が悪用されない対策を練るのだった。

しかし、DC-2盗難事件は既に理事長である乾精次郎(江守徹)の耳に入っており、3人は厳しく追及されるのだった。

理事長との話し合いの途中、島が突然、発狂してしまう。そのまま、窓から飛び降りて死にかけたのだ。

その後、島の脳を詳しく調べると、同僚である氷室啓(坂口大助)がDC-2を盗み、島が発狂するように仕掛けていたらしい。
氷室啓は、サイコセラピー・マシーンDC-2の発明者・時田に嫉妬していたようだ。

千葉、時田、そして小山内(山寺宏一)の3人は、氷室啓の自宅を訪れた。
すると、無人だが、部屋のいたるところに怪しい雰囲気のある人形が置かれ、巨大なパソコンで埋まっていた。

千葉は人形の怨念のような視線を感じた。勇気を出して、地下に降りてゆくと、そこは無人の遊園地だった。アトラクションの前に日本人形(こうろぎさとみ)が座っていて、さながらお化け屋敷だった。

これも氷室啓の夢?それとも妄想なのか?悪夢のパレードが始まっていた!
千葉は、氷室啓の夢に囚われ、マンションの手すりを乗り越えようとして、小山内に助けられたのだった。

パプリカ あらすじ【転・結】

千葉は、粉川警部と久しぶりに会う。町に“悪夢”が広まり、騒ぎが起きたらしい。
時田は、ようやく、DC-ミニの制御装置を開発し、悪夢のDC-ミニの攻撃を受け眠り続ける氷室啓に装着した。ところが、氷室啓の夢に時田が囚われてしまう。
千葉は、粉川警部の夢に入った。夢の中で、警部は自分が自分に殺されるというショッキングな場面に遭遇した。

一方、氷室啓の夢に潜入した千葉は、夢の中で“悪夢”に追われ、囚われそうになってしまう。“覚醒させて~!”と千葉は叫び、現実に戻った。

氷室啓の夢では、植物園に乾理事長がいた。千葉は昏睡状態にある時田を救うため、彼を助けてほしいと伝えるのだった。“私が夢の番人・・夢の集合体。”だと乾は言う。
氷室啓もまた、“悪夢”の被害者なのだと確信した。

ある日、巨大化した日本人形が町を襲った。粉川警部、千葉、島の3人は、人々を救うべく立ち上がった。そこには、巨大な赤ちゃんまで現れた!

粉川警部、千葉、島は逃げ惑うが、千葉が逃げ遅れてしまう。
巨大な赤ちゃんは、“私の夢を飲むのは誰か?”と問う。

“パプリカなのか?”と粉川警部は呼びかけるのだった。すると、巨大な赤ちゃんは警部の夢を飲むと次第にパプリカこと千葉の姿を現してゆくのだった。

全ての夢が飲み干された時、青い空が広がった。
数時間後。千葉や粉川警部、島の3人は、時田の病室にいた。
“スッゲェ、夢を見たよ!”と時田は元気に目覚めた。

“悪夢”に怯える日々が終わった数週間後。粉川警部は、昔の映画仲間と再会した。
かつての仲間からは、“気にすることないよ・・俺達の夢から生まれたんだ!”と励まされた。

その夜、バーで飲んでいると、千葉からのメッセージが届いた。
“例の犯人、逮捕したそうね!おめでとう!
敦子の苗字が、時田に変更になるの。おすすめの映画を観てね。“と。

粉川警部は、バーを出て映画館に入った。映画館には、「千年女優」をはじめとする様々な映画のポスターが飾られているのだった。

パプリカ 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2006年
  • 上映時間:90分
  • ジャンル:SF、サスペンス、ホラー、アニメ
  • 監督:今敏
  • キャスト:林原めぐみ、古谷徹、江守徹、堀勝之祐 etc

パプリカ 批評・レビュー

映画『パプリカ(2006)』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

悪夢へようこそ!“夢”と“映画”が恐怖の源?

これほど、恐ろしい“悪夢”を私は観たことがない。今敏(こんさとし)監督の作品のテーマは、一貫して、“幻想と現実の境界線”を曖昧にすること!
そのテーマで、「千年女優」や「PERFECT BULE」(98)を描いてきました。

「パプリカ」では、他人の夢に潜入して、精神的な病を治したり、反対に操られてしまう心の葛藤を描いています。これは夢なのか、映画なのか、現実か?という3重の入れ子構造は変わりません。

本編では更に、パプリカ/千葉敦子というように人の2面性にまで追求し、妄想という恐怖の淵に落とすのです!

また映画への愛が溢れており、ラストシーンの映画館の様子も懐かしく温かい。
映画という虚構を愛した今敏監督の想いがしのばれます。

特に恐ろしいシーンは、DC-ミニを奪い、暴走した氷室啓の部屋です!もちろん、彼の妄想も怖い!絵が美しくリアルなだけに、混沌としていて余計に震えてしまう。

深夜1人で観ていると、発狂しそうになります。“悪夢”と“映画”の世界に耐える自信のある方だけ、鑑賞して下さい。

パプリカ/千葉敦子が、他人の夢を借りて自分の深層心理を探っていたと分かった時、それまでの悪夢は消え去り、自分の想う相手(時田)と結婚するという結末になります。

夢、映画、現実の3重構造に揺さぶられる、ジェットコースターのような作品を体験してみて。

素敵な声に出会いたい~声優・林原めぐみの魅力

林原めぐみといえば、声優ブームの立役者で、実力と共に人気声優です!アニメだけではなく、歌手活動をしていることで有名。

代表作には、「らんま1/2」の女らんま役から、「新世紀エヴァンゲリオン」(95)の綾波レイ役、「名探偵コナン」の灰原哀役など幅広く演じています。

本作「パプリカ」では、他人の夢を研究しているサイコセラピスト役。クールな一面と、なかなか恋に素直になれない乙女心を持つ素敵な女性です。

今敏監督作品のヒロインは、どんな困難な状況になろうとも、いつも前向きで突っ走るキャラクターが多い。そんなヒロインにぴったりですよね。

最近の活動としては、2004年に長女を出産されてからは家庭中心に過ごしているようです。
大きな役で活躍されていないのは少し残念ですが、いつまでも待っていたいと思います。

本作では、林原めぐみの他に大塚明夫、山寺宏一、古谷徹など声優陣もとても豪華です!
ぜひ、声の演技にご期待下さい。

パプリカ 感想まとめ

今敏(こんさとし)監督作のなかで、原作ありきのアニメでかつ遺作となったのが、「パプリカ」です!

ホラーのようにドロドロした展開なので、嫌いだと思う人もいるでしょうが、悪夢とハードボイルドが融合された作品として高く評価しています。

ただ、“幻想と現実の境界線”を曖昧に描く手法はもう、お腹いっぱいではないでしょうか。
アニメを制作する側も、“悪夢”に酔ってしまいそうな作品です。

今敏監督の遺作となってしまった点がとても惜しまれます。まだ、「パプリカ」に出会ってない方はぜひ、ご覧下さい。

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