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映画『ピンポン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ピンポン』の概要:松本大洋の漫画「ピンポン」を原作とした青春映画。監督を曽利文彦、脚本を宮藤官九郎が手がけ、コミカルでテンポのいいスポ根ものに仕上げている。個性的な顔ぶれを揃えたキャスティングも面白く、卓球に興味がない人でも問題なく楽しめる秀作。

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映画『ピンポン』の作品情報

ピンポン

製作年:2002年
上映時間:114分
ジャンル:スポーツ、青春、コメディ
監督:曽利文彦
キャスト:窪塚洋介、ARATA、サム・リー、中村獅童 etc

映画『ピンポン』の登場人物(キャスト)

星野裕(窪塚洋介)
通称ペコ。片瀬高校卓球部所属。幼い頃から卓球をこよなく愛しており、日本でトップに立って海外のプロリーグで活躍するのが目標。才能はあるが努力をしない。駄菓子好き。
月本誠(ARATA)
通称スマイル。片瀬高校卓球部所属。いじめられっ子だった自分に卓球を教えてくれたペコが心のヒーロー。すごい才能の持ち主だがなかなか本気を出さない。いつも無表情。
佐久間学(大倉孝二)
通称アクマ。海王学園卓球部所属。ペコとスマイルの幼馴染であり卓球仲間。ペコやスマイルの才能に憧れ、人一倍努力をしてきた。気持ちの熱い男。
風間竜一(中村獅童)
通称ドラゴン。卓球の名門校海王学園のエース。超体育会系のストイックな性格で、トップの座を守るため血の滲むような努力をしている。試合前はトイレにこもる。
孔文革(サム・リー)
通称チャイナ。上海ジュニア・ユースのエリートだったが中国ではトップになれず、辻堂学院に雇われて日本へ来た。ペコや風間よりもスマイルの才能に注目する。
オババ(夏木マリ)
ペコとスマイルと佐久間が卓球を覚えたタムラ卓球場の女主人。愛煙家で無愛想なおばさんだが、卓球の指導者としては一流。
小泉丈(竹中直人)
片瀬高校卓球部のコーチ。スマイルの才能を見抜き、一流選手に育てたいと熱望している。昔はバタフライジョーと呼ばれる有名選手だったが、気持ちの弱さで選手を辞めた。

映画『ピンポン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ピンポン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ピンポン』のあらすじ【起】

散切り頭が特徴のペコは、片瀬高校卓球部のエースでありながら部活をサボってばかりいる。ペコの幼馴染で同じ卓球部に所属するスマイルはそのせいで先輩の太田に殴られる。しかしコーチの小林は、ペコよりもスマイルの才能に惚れ込んでいた。

そんなことは一切気にしない自信家のペコは、今日もスマイルを連れて辻堂学院の偵察に行く。辻堂学院は海王学園の風間を倒すため、中国から孔という選手を雇っていた。ペコは孔に試合を挑み、完封負けする。これにはペコもすっかり落ち込んでしまう。

小林はインターハイに向けてスマイルを鍛え始める。しかし卓球を単なる暇つぶしだと考えているスマイルは、小林の熱血ぶりに嫌気がさして帰ってしまう。ペコは“卓球で1番になりたい”と言いながら全く努力をしておらず、スマイルはそんなペコを見るのも嫌だった。

インターハイ予選の日。3回戦でスマイルは孔と、ペコは海王学園で精進している幼馴染の佐久間と対戦することになる。連覇を狙う海王学園の風間は、試合前には必ずトイレにこもる。風間にとって卓球は苦行のようなものだった。

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映画『ピンポン』のあらすじ【承】

小林は勝負に淡白なスマイルを煽るため、孔に勝てば今後一切口出ししないが、負けたら小林に従うという賭けをする。“君は絶対に負ける”とまで言われて、さすがのスマイルも本気を出す。しかしコーチから“負けたら終わりだ!”とプレッシャーをかけられる孔に同情し、最後は手を緩めて負けてしまう。小林は“冷やかしで打つなら卓球なんてやめてしまえ!”とスマイルを殴る。

一方、4年と3ヶ月ぶりに戦うペコと佐久間は激闘を繰り広げていた。昔は圧倒的にペコが強かったはずなのに、必死で努力してきた佐久間にペコは敗れてしまう。決勝は風間対孔の戦いとなり、風間は連覇を成し遂げる。

バカにしてきた佐久間に敗れ、ペコはやけになっていた。タバコを吸ってゲームセンターに入り浸り、ラケットを握ろうとしない。賭けに負けたスマイルは、黙々と小林の特訓に従っていた。

目標とする風間がスマイルを海王学園に欲しがっていると知り、佐久間は退部覚悟でスマイルに勝手な対外試合を挑む。しかしスマイルにボロ負けし、自分の努力が報われないことを嘆く。スマイルはそんな佐久間を“卓球の才能がない”と切り捨てる。密かに様子を見ていたペコも佐久間同様に傷つき、大事なラケットを燃やしてしまう。

映画『ピンポン』のあらすじ【転】

佐久間はやけを起こして街でチンピラと喧嘩をし、学校を退学になる。ペコも卓球から離れ、不毛な日々を送っていた。そんなある日、佐久間がペコを訪ねてくる。

佐久間は卓球を続けるようペコを説得する。ペコはスマイルに負けた佐久間に自分が負けたという現実に打ちのめされていた。佐久間は血反吐を吐くほどの努力をしてから言えとペコを怒る。そうでないとペコに憧れた自分やスマイルが浮かばれないという佐久間の言葉を聞き、ペコは目が覚める。ペコはタムラ卓球場のオババにコーチを頼み、猛特訓を始める。

最初は義務で小林の特訓に付き合っていたスマイルも、小林の愛情に気づき、少しずつ心を開き始める。日本卓球界の星とまで言われていた小林は、怪我をした幼馴染の選手との試合で勝負に徹することができず、引退を決意したという過去があった。

オババはペコを徹底的に走りこませ、なかなかラケットを触らせない。ペコはひたすら努力するという感覚を体で覚え、心身ともに強くなっていく。ペコは生まれて初めて血反吐を吐くほど頑張っていた。しかしあまりに頑張りすぎて右膝を痛めてしまう。

映画『ピンポン』の結末・ラスト(ネタバレ)

再びインターハイ予選の日が来た。ペコは1回戦でいきなり孔と当たる。右膝の調子は良くなかったが、ペコは孔に勝利する。スマイルも順調に勝ち上がり、早々と決勝進出を決める。ペコは準決勝で風間と対戦することになる。

試合を重ねてペコの右膝は最悪の状態になっていた。オババは今後のことを考えて風間との試合は棄権すべきだと忠告する。しかしペコは長い間自分を信じて待ってくれているスマイルのために、どうしても出ると言って聞かない。

ペコと風間の試合は一方的な展開となる。膝が痛くて自由に動けないペコは、心の中でスマイルに助けを求める。その声はスマイルの心に届き、ペコはスマイルから力をもらう。突然ペコの動きがよくなり、試合はフルセットにもつれ込む。勝つことのみにこだわって卓球に苦痛を感じてきた風間は、心底卓球を愛するペコとの試合に幸せを感じていた。そしてペコは風間に勝利し、決勝へ進む。

決勝戦。スマイルは小林に右膝を痛めたペコが相手でも手を抜くようなことはしないと約束する。スマイルは心の中で“おかえり、ヒーロー”と呟く。スマイルにとってペコは自分を孤独から救ってくれた永遠のヒーローだった。

数年後。タムラ卓球場ではスーツ姿のスマイルが初心者の子供に優しく卓球を教えていた。壁にはあの時の写真が飾ってあり、優勝カップを持ったペコの隣でスマイルが満足げに微笑んでいた。その後ペコはドイツへ渡り、今も人気選手として活躍している。

映画『ピンポン』の感想・評価・レビュー

松本大洋が原作「ピンポン」の実写版。キャストには窪塚洋介や中村獅童などなかなか濃いメンツが出演している。松本大洋が描くキャラクターは癖が強い印象だが、見事に表現されているといえるだろう。又、試合にもCGなどが組み込まれ、なんとも斬新な作りであるが、集中した試合空間の演出は非常に楽しめる出来栄えである。かつての天才卓球選手バタフライジョーは竹中直人が演じており、これが又味があって良い。スポーツ映画の中でも独特な作品だが、見て損は無いだろう。(男性 30代)


コアなファンを多く持った名作漫画なのである程度の批判は仕方ないが、公平に観てうまくまとめ上げていると感じる。曽利文彦監督らしいエッジの効いた演出とカット割りに音楽が心地よく原作さえ気にしなければかなり出来のいい映画といえるだろう。CGの使い方も面白い。難しい役柄の主人公を演じた窪田さんもなかなか好演している。ただ一点、2次元のはずの漫画版の方がよりスピーディーな動きを感じるのは不思議だ。(男性 30代)


松本大洋の漫画「ピンポン」の世界観そのまま、話の内容もそのまま、ここが違うだとかここはこうでしょうとか全く思わず、ストレスなく楽しめました。
キャラクターも外見全くいっしょというくらい寄せてきていて、原作ファンとしては嬉しかったです。
漫画が原作の映画の最高峰と言っても良いのではないでしょうか。

漫画でも好きなキャラクターのアクマ役の大倉孝二。
この映画で初めて見たけどすごくよかった。
私の中で彼はいつまでもアクマです。(女性 40代)


窪塚洋介が輝きに輝いていた時代にできた作品。
このキャストで見られる瞬間はこの時だけだったんだな、と思える映画。荒川良々さんや近藤公園さんに至るまで個性的なキャラクターたち。それに加え、夏木マリさんと竹中直人さんの安心感は最強。
スポ根成長映画ではあるのだけれど、どこか他とは違う空気感をまとっていた映画って思うのは、個人スポーツである卓球だからかな、と。高め合うけど結局は各々の力次第。
風間とペコの試合が全てを物語っていて、試合しながらのお二人の笑顔は、一生物くらい素敵でした。(女性 30代)


本作は松本大洋の人気コミックを映画化したもの。
原作漫画のキャラクターと同等のキャスティングで、それぞれがキャラクターの個性が極まったはまり役だと思う。
スポーツ青春コメディーだが、ペコとスマイルの互いに尊敬しあう熱い友情に感動した。
2人の試合をもっと観ていたかった。
失礼ながら、卓球には他のスポーツに比べて地味なイメージを抱いていたのだが、白熱する試合のシーンがかっこよくて最後まで目が離せなかった。
アニメ化もされているので、それぞれ比較して楽しむとこもできる。(女性 20代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    ①スキャンダルにも負けない独特の世界観

    本作が公開された数年後、主演の窪塚洋介が高層ビルから転落するなどスキャンダルが起こったため、最初のシーンで川に飛び込む時の台詞が悪い目立ち方をしてしまった映画。
    しかし映画の内容は良く出来ており、卓球を知らない場合でも、ペコやスマイル、ドラゴンといった濃いキャラクターの動きだけで試合シーンを楽しむ事が出来る。

    滅多に笑わないが笑った顔がとても可愛いというスマイルと、奇抜なヘアスタイルに”卓球で世界1等賞”という目標を持つペコが、お互いに影響を与えながら成長していく姿が印象的。
    登場人物は覚えやすいあだ名で呼ばれており、中国からの留学生を”チャイナ”と呼ぶなど、ストレートな由来なので簡単に把握する事が出来る。

    ドラゴン対ペコの試合にはVFX技術やCG技術をふんだんに使用し、背景を真っ白にして2人だけの試合空間や、独特の時間の流れを作り出すことに成功している。
    純粋な卓球映画ではなく、万人向けの独創的な作品だ。

    ②卓球を知らなくても登場人物の成長を楽しめる卓球映画

    まるでサラリーマンのようだと称されたスマイルが、コーチとの賭けに負けたことから猛特訓を受けるハメになり、相手の境遇や立ち位置を哀れんで自ら手を抜いて負けるという行為をやめ、純粋に自分のヒーローであるペコと戦いたいと成長する姿が見ていて気持ちいい。
    奇抜な行動が多いペコも、負ければ悔しがって大泣きする子供のような一面を捨て、人間として成長する姿がしっかり描かれている。
    最初に川に飛び込む際、「月にタッチするのは簡単なことだ」と言った意味が、中盤になってから再び同じシーンを繰り返し、その意味がスマイル(月本)だとわかる仕組みになっている構成は面白い。
    だが、幼少期のペコとスマイルの回想シーンが多用されるのは、テンポよく進むストーリーが毎回躓くので、見ていて面白味に欠ける。

    インターハイ決勝の結果を、写真だけで表しているのは物足りないような感覚を覚えるが、ドラゴンとの試合に時間をかけているので丁度良いだろう。
    結局ペコは卓球で世界1等賞を取るべく邁進していったというハッピーエンドは、清々しいものがある。

  2. 匿名 より:

    ぼっちゃん刈りのようなペコのヘアスタイルや、ドラゴンやアクマが通う海王高校全員のスキンヘッド姿なども注目された作品。
    中村獅童は映画初出演作品でありながら、スキンヘッドにいかつい表情の卓球の名門高校のエースを演じきった。
    作中に使用した音楽も厳選されたもので、SUPERCAR、石野卓球、BOOM BOOM SATELLITESといったミュージシャンたちから提供されている。

    卓球のルールを詳しく知らない人でも楽しめる卓球映画であり、専門的な用語などはほとんど使われておらず、雰囲気だけで卓球というスポーツを楽しめる映画になっている。

    2013年に公開された映画「ジ・エクストリーム・スキヤキ」では、ペコ役を演じた窪塚洋介とスマイル役を演じた井浦新が、約10年ぶりに共演を果たした。