映画『ポテチ』あらすじとネタバレ感想

ポテチの概要:伊坂幸太郎の小説を原作に、中村義洋監督、脚本で2012年に公開されたハートフルコメディ映画。東日本大震災の被災地、仙台への恩返しとして製作された。空き巣をしている青年が見つける大発見を描いた。

ポテチ あらすじ

ポテチ
映画『ポテチ』のあらすじを紹介します。

空き巣を生業とする今村忠司は、恋人の大西若葉を連れ添って、同じ生年月日の尾崎というプロ野球選手の部屋の空き巣に入っていた。
そこにかかってきた1本の電話。
今村と若葉の馴れ初めも、空き巣に入った先でかかってきた電話で、家主相手に当てつけ自殺をしようとした若葉を助けたことから付き合うようになったのだ。

尾崎にかかってきた電話の内容が助けを求めるものだったため、今村と若葉は、興味本位から告げられた場所に向かう。
ストーカーに困っているという少女がそこにいて、以前救ってくれた尾崎に再び助けを求めたのだと告げる。
同業者で探偵業も営む黒崎と共に、今村は尾崎の代打として人助けをする事に。
だがストーカーの話は狂言で、尾崎は騙されかけたのだ。
ストーカー役をしていた男性と少女に、二度と同じ事はしないと約束させる今村と若葉。

部屋に戻ると今村の母親がいた。
実は若葉と今村の母は一度顔を合わせており、3人で仲良く食事をする。
そこで今村の母親から聞かされた話の内容から、今村と尾崎の不思議なつながりを感じた若葉は、黒崎に相談して、驚きの真実を知ることになる。

数日後、野球観戦に行った今村と母親、若葉、そして黒崎。
地元では有名な球児だったものの、プロでは控え続きだった尾崎が打席に立った姿を見て、今村は驚愕の行動に出る。

ポテチ 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:68分
  • ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
  • 監督:中村義洋
  • キャスト:濱田岳、木村文乃、中林大樹、松岡茉優 etc

ポテチ ネタバレ批評

映画『ポテチ』について、感想批評です。※ネタバレあり

深いのか浅いのかわからないタイトル

映画のタイトルは本来、その内容を最もわかりやすく表現すべきものなのだろうが、この作品の「ポテチ」はあまり意味がわからない。
若葉がポテチを食べたいと言い、今村がコンビニまで買いに行って2人は車の中で食べるのだが、後ろの席の黒崎は虚ろな表情でそれを見ているという場面でポテチが出てくるだけだ。
しお味とコンソメ味を渡し間違えた事から、今村の中で生まれた時に尾崎と取り間違えられた事を連想してしまい、だらしない自分を息子にしてしまった母親への罪悪感が募ったと、その後の若葉の話などから想像は付く。
しかし、簡潔なのが一番良いタイトルとしては、あまり良いものとは言えないだろう。

東日本大震災への応援や支援も込め、撮影は全て仙台で行われ、作中でも黒崎が地震を防ぐための生贄を求める村が存在すると言って脅しをかける場面も存在する。

短時間で笑って泣ける

「ラッシュライフ」や「重力ピエロ」にも登場する黒崎、今村がメインの出演者であり、他の作品よりも彼らの人間性が良く出ている。
とことん勉強ができず、ニュートンの法則から三角形の内角の合計まで”新発見”と言い出す今村の学習能力は、笑いどころになっている。
しかしそんな学力で、健康診断で発覚した血液型がきっかけで、自分が取り間違えられた可能性に気が付くなどの矛盾点がや、感だけで取り間違えの可能性にたどり着く若葉など、ツッコミどころが多すぎる。

監督自身が、今村のボスで”中村専務”とも呼ばれる役で出演しているのは興味深い。
通行人役に竹内結子が出演しており、探すのが楽しい部分がある。

映画そのものは70分弱という短さで淡々としたストーリーだが、大森南朋演じる黒崎の威圧感や、濱田岳が演じる今村のとぼけた態度と、ラストでもうひとりの自分でもある尾崎にホームランを打たせようと手を振る必死さは、心に残るものがある。

ポテチ 感想まとめ

「アヒルと鴨のコインロッカー」「ゴールデンスランバー」「フィッシュストーリー」などの製作陣、伊坂幸太郎原作、中村義洋監督、脚本、主題歌は斉藤和義という豪華な面々が揃っていて、主演には「アヒルと鴨のコインロッカー」でも主演をつとめた濱田岳。
しっかりした世界観を軸に、空き巣をしながらも平凡を絵に描いたような主人公と周囲の、平凡な日々を描いている。
生まれたときの取り間違いという重いテーマにもかかわらず、コメディとして成立しているのは素晴らしい。
70分弱という短い時間で軽いコメディ映画を見る事ができ、どこか心が温まるエンディングになっているのも良い。

原作が小説版「フィッシュストーリー」に入っている書下ろし短編小説で、原作も読みたくなる映画だ。

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