映画『ランダム 存在の確率』あらすじネタバレ結末と感想

ランダム 存在の確率の概要:彗星の接近により地球では不思議な現象が起こっていた。自分と同じ人間が多数存在するという空間に閉じ込められた8人の男女は、この事態に混乱していく。2013年公開のアメリカ映画。

ランダム 存在の確率 あらすじネタバレ

ランダム 存在の確率
映画『ランダム 存在の確率』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ランダム 存在の確率 あらすじ【起・承】

エムは友人夫婦マイクとリーの家へ向かっていた。車を運転しながら恋人のケヴィンと携帯で話していたが、携帯は突然壊れてしまう。これは地球に接近している彗星の影響だった。

長年の友人が集まるマイク邸でのパーティーにはベスとヒューの夫婦、ケヴィン、そしてアミールが連れてきた初参加のローリーも来る。ローリーはケヴィンの元恋人で、エムは不愉快に感じていた。

8人の男女が集まったパーティーが始まった。ところがみんなの携帯が突然壊れ、ネットも繋がらなくなる。さらに停電で真っ暗になってしまう。ヒューは物理学者の弟に彗星の影響でおかしなことが起こった時は連絡するように言われていた。周辺で一軒だけ電気のついた家があり、ヒューとアミールはその家へ電話を借りに行く。

マイク邸は発電機のおかけで電気がつく。そこへ頭を怪我したヒューと箱を持ったアミールが帰ってくる。箱の中には卓球ラケットと裏に番号の書かれた8人の写真が入っていた。さらにヒューは向こうの家の中にいるもう一人の自分たちを見ていた。

その話が本当か確かめるため、エムとケヴィン、マイクとローリーの4人が向こうの家へ行ってみる。そこはマイクの家で中にはリーの姿があった。青いライトを持った4人は、帰り道で赤いライトを持った4人と出会い、ヒューの話が本当であることを確信する。

ランダム 存在の確率 あらすじ【転・結】

ヒューの車に置き忘れていた弟の本にはメモが挟んであり、そこには「シュレーディンガーの猫」について書かれてあった。弟は様々な可能性を持った同じ人間が同じ空間に共存することが可能だと考えており、今の状況がまさにその理論に当てはまった。

どちらかしか生き残れないと考えていたマイクは、向こうの連中にこの事実を知られることを恐れ、もう一人の自分に脅迫状を書く。それはベスと浮気したことをバラされたくなかったら、車の中の本には触るなという内容だった。

事態は徐々に混乱していき、今ここにいる8人が全員元の8人なのかも疑わしくなってくる。エムは自分たちだけの目印を作る作業の途中で、ずっと家にいたベスとリー以外の6人はすでに他から来た自分たちであることに気づく。さらに、同じ家は2軒だけでなく無数に存在することまでわかる。

彗星が消えるまでに元のマイク邸に戻る方法を見つけないと、2度と元の自分に戻れない。それは不可能に近いと考えたエムは、マイクとヒューが浮気の一件でモメ始めた騒ぎに紛れて、外へ出る。様々な状況のマイク邸を覗き見して、一番平和でケヴィンと自分も円満そうな家のエムを襲い、エムはそこのエムと入れ替わる。しかし疲労で倒れてしまう。

翌朝、リーの家で目覚めたエムは自分の犯行がバレていないことに安堵する。しかしケヴィンの携帯にはもう別のエムから着信が入る。

ランダム 存在の確率 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:88分
  • ジャンル:SF、サスペンス
  • 監督:ジェームズ・ウォード・バーキット
  • キャスト:エミリー・フォクスラー、モーリー・スターリング、ニコラス・ブレンドン、エリザベス・グレイセン etc

ランダム 存在の確率 批評・レビュー

映画『ランダム 存在の確率』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ややこしい話

接近した彗星の影響で同じ人間が共存する空間が生まれ、そこに閉じ込められた男女8人が疑心暗鬼のパニック状態に追い込まれていくという本作。最初はAとBの2か所だけかと思われた同じ空間が無数に存在していることがわかると、何がなんだがわからなくなる。

深く考えるとややこしすぎて収拾がつかなくなるので様々なパターンの運命を辿っている私があちこちにいると考えるといい。幸せな私もいれば、不幸な私もいる。そこで主人公のエムAは一番幸福そうなエムBと入れ替わることにする。エムAはエムBに暴行を加えて気絶させ、風呂場に監禁してエムBになりすます。しかし彗星が消えた朝になってもケヴィンの携帯には別のエム(どのエムかはわからない)から着信が入るのだが、それはどういうことなのか…。それぞれのエムのパーソナリティはどうなっているのか…。多くの疑問を残したまま、このややこしい話は終わってしまう。

膨大なセリフと落ち着きのない映像がきつい

ずっと同じ空間で8人の男女がやり取りする脚本は、よく練られてはいるがものすごくセリフが多い。しかも話がややこしいので字幕を追いつつ話を理解するのが結構きつい。

さらにハンディカメラで撮影されている映像はかなりブレる。カットの切り替わりも激しい。この手の映像手法に慣れている人は平気なのかもしれないが、私はこういうあえて素人臭く撮影した映像が嫌いだ。ドキュメンタリーちっくな臨場感はあるが、あまりに落ち着きのない映像が続くと脳が拒絶反応を起こして眠くなる。

緊迫感のある演出へのこだわりはわかる。時間も88分と短く、しっかり集中できればあっという間に終わってしまうスピード感もある。しかし何もかも(映像も脚本もキャストの演技も)がずっとワサワサしていてメリハリがない。“静”もあって“動”の展開が生きると思うのだが、この作品はずっと“動”なので逆に単調で退屈になる。

ランダム 存在の確率 感想まとめ

多くの国際映画祭で賞を受賞した話題作なのだが、何がいいのかがさっぱりわからなかった。最初の平和な食卓での会話からすでに“これはきつい”と思ってしまった。原因は魅力のある人物が一人もいなかったことにある。女性陣はリーを除いて3人とも性格に難ありだし、男性陣は4人ともパッとしない。そしてこの8人にまとまりがないので、“ちょっと落ち着け!”と言いたくなる。

「シュレーディンガーの猫」の思考実験から発想を得た設定は面白いと思う。しかしSFだろうとサスペンスだろうとスリラーだろうと、キャラクターがしっかり作られていないと私は無理だ。単に発想の面白さやスピード重視の展開が好きな人にはいいかもしれない。

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