映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』あらすじとネタバレ感想

聯合艦隊司令長官 山本五十六の概要:『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』は、役所広司主演の戦争映画。日本の国力を理解し、戦争に反対したが、真珠湾攻撃を指揮した軍人、山本五十六の苦悩を描く。

聯合艦隊司令長官 山本五十六 あらすじ

聯合艦隊司令長官 山本五十六
映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』のあらすじを紹介します。

昭和14年、山本五十六は、海軍の連合艦隊司令長官に就任。
三国同盟締結や、アメリカやイギリスと対抗すべく戦争の気運が高まる中でのことだった。
国中が戦争に沸き立つ中で、山本や井上は三国同盟に猛烈に反発した。ナチスドイツと同盟を組めば、アメリカと戦争になることは分かり切っていたからだ。アメリカに駐在していたこともある山本は、アメリカと戦争をすることは無謀であるとよく知っていたのである。

山本の反対もむなしく、ナチスがポーランド侵攻からヨーロッパ全土までを掌握する快進撃により、日本ではさらに同盟締結へと動き出す。
昭和15年9月27日、日独伊三国同盟締結。これを機に、日本とアメリカ、イギリスとの関係は悪化していく。

昭和16年。山本は、アメリカとの戦争に勝ち目はないと考えながらも、以前からアメリカを仮想敵として戦略を練っていた。ハワイへの奇襲攻撃である。山本は、1~2年ならば敵相手に戦うこともできると考えていたのである。
しかし、山本はどうにかアメリカとの戦争を回避したいという信念を持っており、苦悩が続いていた。
だが、山本の思いとは裏腹に日本全土が戦争へと動いていたのである。もはや避けては通れないと、ハワイ真珠湾への攻撃作戦を立案。山本はこの作戦で、一刻も早く戦争を終わらせようと考えたのである。
そして、12月8日、実行に移す。
奇襲はアメリカ軍に打撃を与えたが、しかし、湾に空母は停泊しておらず、作戦が大成功したとは言い難い結果に終わった。この時の失敗が、後に大きな影響を及ぼすことになるのだった。

昭和18年5月、山本五十六は、終戦の日を待たずして亡くなる。

聯合艦隊司令長官 山本五十六 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:141分
  • ジャンル:歴史、伝記、戦争
  • 監督:成島出
  • キャスト:役所広司、玉木宏、柄本明、柳葉敏郎 etc

聯合艦隊司令長官 山本五十六 ネタバレ批評

映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』について、感想批評です。※ネタバレあり

誰よりも戦争に反対した男

一般にも知られているように、山本五十六という軍人は常に戦争に反対し続けた人である。本作でもその信念は変わらず、一貫して戦争に反対する考えを持っていた。
対米戦争に勝ち目はないと、誰よりもわかっていたからこそ、真珠湾攻撃を実行に移し、早く戦争を終わらせることを考えたのである。
その内にこもるやり場のない苦悩を、役所広司は静かに演じていた。

国中が戦争に熱狂する中、無謀な戦争を終わらせようと動く人物の存在は確かにに重要だったと思う。冷静に状況を見つめる目は戦争に必要だったはずだ。
しかし、もし真珠湾攻撃がアメリカ軍に壊滅的な打撃を与えていたら、もしミッドウェー海戦に勝利していたら、どうであっただろうか。日本の勝利により、早々に戦争は終わりを迎えたかもしれないが、果たしてそれだけで終わっただろうか。勝利に驕り、さらに世界へと向かったかもしれない。
勝利で終えたとしたら、今のような日本にはなり得なかったのではないだろうか。結局どっちに転んでも悪い方に向かったのではないかと思った。

マスコミの戦争責任とは

本作は、戦時中におけるマスコミについても注目している。作中では架空の新聞記者たちを登場させ、世論を煽ったマスコミの戦争責任について問いかける。
このあたりは都合のいいフィクションともいえるように思える。確かに、実際マスコミに扇動されて世論が一斉にある方向へ進むというのはあり得る。それは戦争でなくとも、現代の政治についても言えることである。だから、少なからずマスコミに戦争責任はあったと言えるだろう。
だが、当時、政府や軍よりも、マスコミそして国民が戦争に熱狂し、駆り立てたという筋書きには首をひねる。これは責任転嫁が行き過ぎているのではないかと少し疑問に思った。

聯合艦隊司令長官 山本五十六 感想まとめ

山本五十六という人物に焦点を当てながらも、日本が太平洋戦争に身を投じていった経緯が分かりやすく描かれていて、戦争の歴史を知るために観るものとしてもいい映画だったと思う。

山本五十六の人物も、本当に丁寧に描かれていると思った。やりたくもない戦争を指揮する立場の苦悩はいかばかりか。最期、止められたにもかかわらず自ら前線視察に向かい、敵の攻撃を受けて亡くなる。長官自らがすることでもないだろうに、やりきれない思いから自棄になって、死に場所を探していたのか、とも思える最期だと思った。
山本五十六がもし戦死しなければ、あの戦争はもっと違う形で終わっただろうと、その死は人々に惜しまれ悲しまれたというが、この映画を観ると、日本の敗戦を観ることなく最期を迎えたのは良かったのではないかと感じた。

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