映画『理想の女』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「理想の女」のネタバレあらすじ結末

理想の女の概要:原作はオスカー・ワイルドの戯曲。舞台を1930年の華やかなイタリア社交界に変え、上流階級の上質で気だるいバカンスを軸に交錯する二人の女性の運命を描く。メグとミセス・アーリンの対照的な女の魅力はもちろん、アマルフィの景観や豪華な衣装も見逃せない。

理想の女の作品概要

理想の女

公開日:2004年
上映時間:93分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー
監督:マイク・バーカー
キャスト:スカーレット・ヨハンソン、ヘレン・ハント、トム・ウィルキンソン、スティーヴン・キャンベル・ムーア etc

理想の女の登場人物(キャスト)

メグ・ウィンダミア(スカーレット・ヨハンソン)
社交界も注目する新婚夫妻の妻。21歳の誕生日を控えている。素直で一途な女性。生まれてすぐ母を亡くし、古い写真をロケットに入れ大事に持ち歩いている。
ロバート・ウィンダミア(マーク・アンバース)
メグの夫。仕事に忙しいが、妻との時間も大切にする、真面目な青年。
ミセス・アーリン(ヘレン・ハント)
中年だが美しく、機知に富んだ会話で男たちを魅了する女性。財産は無く、恋人たちの援助で生活している。閉塞的な結婚生活に絶望し、離婚した過去がある。
ダーリントン卿(スティーヴン・キャンベル・ムーア)
イギリス貴族で、独身生活を謳歌している。プレイボーイとして知られ、遊び慣れているが、初々しい若妻のメグに一目惚れする。
タピィ(トム・ウィルキンソン)
大富豪。結婚には二度失敗している。その経験から女性の本質を見抜き、噂ばかりの社交界メンバーとは少し違った物の見方をする初老の男性。

理想の女のネタバレあらすじ

映画『理想の女』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

理想の女のあらすじ【起】

1930年のニューヨーク。社交界では、市民を苦しめる大恐慌など、どこ吹く風だ。婦人たちの話題に上るのは、夫連中をたぶらかすミセス・アーリンのゴシップばかり。夫名義の口座を閉めて、彼女が食事代を男達のツケで払えず困る様を見て楽しんでいる。しかし、ミセス・アーリンの魅力はウェイターをも虜にしていた。彼女はVIP客のように悠然とレストランを後にし、店を出てからアクセサリーを売って何とか清算をする。

金に困っているはずの彼女が、ローマ行きの船に乗っていた。南イタリアで夏を過ごす富裕層についていくのだ。新聞の結婚欄を見つめるミセス・アーリン。視線の先には、ある若夫婦の写真があった。

南イタリアの避暑地アマルフィには、既に大勢のアメリカ人がバカンスに押し寄せていた。新婚のウィンダミア夫妻もその一組だ。不安げな若妻のメグは初々しく、現地社交界の大御所ルッチーノ伯爵夫人も何かと世話を焼いてやる。同じくバカンスに訪れていたダーリントン卿もメグに言い寄るが、メグは夫一筋で聞く耳を持たなかった。

一方、メグの夫ロバートも、妻を喜ばせようと一生懸命だ。まもなく迎えるメグの21歳の誕生日プレゼントを探しに、街のアンティークショップを訪れた。そこに偶然居合わせたミセス・アーリン。プレゼントに、金細工の美しい扇子を勧める。ロバートも気に入り、アドバイスのお礼に彼女を車で送ってやることにした。ミセス・アーリンの滞在先は、安いホテルの一室だった。

新婚の若い男と、ゴシップのネタが尽きない中年女性が連れ立って歩く様子は、暇を持て余した婦人たちの目を引いた。たちまち噂が広がっていく。そしてその夫たちは、下世話な噂話に興じる妻たちをけなして盛り上がる。

夫を疑う事を知らず、ただ純粋にアマルフィでの日々を楽しむメグ。洋品店に出かけて行くと、そこには再びミセス・アーリンの姿があった。試着したドレスの感想を求めるミセス・アーリン。あまりに大胆で露出の多い銀のドレスに、メグは控え目ながらも否定的なコメントをする。しかし、ミセス・アーリンにとって、人目など気にする価値の無いものだった。

理想の女のあらすじ【承】

教会のミサでも、女たちは噂話が止まらない。ミセス・アーリンが安宿から別荘に移ったらしい。金の出どころはもちろん男で、それも一人ではないようだ。ロバートも疑惑の一人だが、彼がミセス・アーリンと近しい理由は投資管理という名目だった。もちろん、メグは夫を信じている。しかし、仕事と言って不在がちの夫に代わり、側にいてくれるのはダーリントン卿ということが多くなっていた。ダーリントン卿は、ロバートのデスクでミセス・アーリン宛てに切られた高額の小切手を目にしていた。

男の金で、豪華な別荘暮らしをするミセス・アーリン。たびたび訪ねてくるロバートに、別荘の使用人たちもヒソヒソ噂話をする。ミセス・アーリンが洋品店でメグと会った話をすると、ロバートは焦りが隠せない。妻を愛していると言い、裏切りたくないと宣言するロバート。

しかし、仕事のはずが職場にいない夫に対し、メグは徐々に不信感を募らせていく。ダーリントン卿は相変わらずメグを誘い続け、次第にカフェでの噂の的はメグとダーリントン卿になっていた。

ある夜、オペラに出かける一行。彼らが二階席から熱心に眺めるのは、オペラ歌手ではなくミセス・アーリンだ。今晩の彼女の相手は、二度離婚した金持ちのタピィ。ミセス・アーリンの事を知らないとシラを切り、後から単なる仕事相手だと誤魔化すロバートだが、あまりに彼女が悪く言われると思わず強く反発してしまう。婦人たちは意味ありげに目くばせし合い、とにかくあの女には近づくなとメグに警告する。そんな彼らの視線にうんざりしたミセス・アーリンは、タピィを連れてオペラハウスを後にした。

ミセス・アーリンの別荘で、甲斐甲斐しく彼女の世話を焼くタピィ。美しく賢い彼女に、タピィはすっかり夢中だった。彼は真剣に結婚を願い、ミセス・アーリンにプロポーズをする。しかし彼女は、タバコの臭いを理由にキスさえ許さなかった。禁煙を誓うタピィが部屋を出ていくと、ミセス・アーリンは物憂げにタバコに火をつける。

オペラから帰ったメグは、居るだけで場の雰囲気が悪くなるミセス・アーリンを自分の誕生日パーティーに呼びたくないと夫に相談する。ロバートは了承し、0時を回るとメグにプレゼントを渡す。中身は、ミセス・アーリンが勧めたあの扇子だ。そんな事とは知らず、無邪気に喜ぶメグ。夫への不信感も忘れ、日が昇ると誕生日パーティーの準備にも身が入る。ダーリントン卿もプレゼントを持ってやって来るが、それもしぶしぶ受取り、友情の証だと念押しした。すると、メグに相手にされないダーリントン卿は、彼女の目を覚まそうと決心する。彼女が夫の小切手帳を見るよう誘導し、自分はいつでも君の味方だと繰り返した。

小切手帳に一度ならず現れる、ミセス・アーリンの名前。メグは何度も何度も見返し、確認した。これを浮気の証拠だと思い泣きくれる彼女を、ルッチーノ伯爵夫人が慰めにやって来る。人が愛を神聖化するのは、誰もそれを見たことが無いからだ。

理想の女のあらすじ【転】

メグに小切手帳を見られたとは知らず、タピィとゴルフを楽しむロバート。目的は、ミセス・アーリンをパーティーに来させないよう、タピィに頼むことだった。ここでようやく、自分とミセス・アーリンが淫らなゴシップのネタになっていると知る。ロバートは怒り、ミセス・アーリンの元へ向かう。

噂は事実無根だった。彼はミセス・アーリンにゆすられていたのだ。メグの生みの母であるミセス・アーリンは、娘が金持ちと結婚したと知り、ロバートに接触した。政治家のロバートに、ゴシップの影は致命的だ。それに、メグは会ったことのない母を理想化し、小さなロケットの写真を大切に身に着けている。その母親が、男たちと浮名を流して生活するミセス・アーリンだと知られるわけにはいかなかった。ロバートは、金を渡すからアメリカへ帰れと迫るのだった。

そして、メグの誕生日パーティーが始まる。大勢の紳士淑女が集まり、賑やかな夜だ。泣きくれていたメグは遅れて登場し、客たちを驚かせる。彼女がまとっていたのは、洋品店でミセス・アーリンが試着していたあのドレスだった。肌を思い切り出した妻に、慌ててショールをかけてやるロバート。

ダーリントン卿もまた、傷ついたメグを慰めようと彼女を探していた。あのドレスを目印に見つけ声をかけると、振り返ったのはミセス・アーリン。同じドレス、そして同じブロンドヘアの二人は後ろ姿がそっくりだった。この機会に、ミセス・アーリンに近づくダーリントン卿。彼の狙いは、ミセス・アーリンにロバートをしっかり誘惑してもらい、メグを手に入れる事だ。しかし、彼の意に反して、人々の噂を強く否定するミセス・アーリン。彼女はダーリントン卿から離れ、タピィの元に行く。男たちからバカにされても、彼女を一途に想うタピィに、ミセス・アーリンも心を許し始めていた。差し出された指輪を受け取り、微笑みあう二人。

そんなミセス・アーリンの姿を見つけ、色を失うメグ。来させないよう夫に頼んだのに来ているうえ、ドレスまで同じではないか。すかさず、ダーリントン卿はメグを連れ出し、自分と駆け落ちしようと持ち掛ける。それでも、メグはまだ夫を裏切る気にはなれなかった。パーティー会場を飛び出し、夫を探し部屋に上がるメグ。しかし、彼女が目にしたのは、ミセス・アーリンを部屋に連れ込み金を渡すロバートの姿だった。

理想の女のあらすじ【結】

イタリアを去る前にと、メグの部屋を訪れるミセス・アーリン。しかし、部屋に彼女はおらず、夫に別れを告げる手紙が残されていた。すると、ロバートもまたメグを心配し、部屋にやって来る。中に妻がいると思ってドア越しに真実を語ろうとし、妻への愛を誓うロバート。彼が去ると、ミセス・アーリンは置手紙を持ってダーリントン卿のヨットへ向かった。彼がメグを誘っていることを知っていたのだ。やはり、メグはそこでダーリントン卿を待っていた。

ミセス・アーリンはロバートとの男女関係をきっぱり否定するが、メグは頑なにダーリントン卿と駆け落ちしようとする。ロバートとの愛よりプライドを選ぶなんてと説教しても、母娘の真実は明かせず、メグもミセス・アーリンの言葉を受け入れることができない。そうして押し問答しているうちに、男たちが飲み直しにヨットへ来てしまった。ロバートが妻の不在に気付かないよう、タピィに一晩中連れまわすよう頼んでおいたのが裏目に出たのだ。ミセス・アーリンは、メグを連れ地下室に隠れる。船室にメグの扇子を忘れた事には、二人とも気が付かない。

男たちの話題は、ここでもミセス・アーリンだ。婚約したタピィも、からかわれる。一人の紳士が扇子を見つけ、扇ぎ歌って場を盛り上げる。その扇子に、ロバートの目が留まった。妻を連れ込んだのかと、ダーリントン卿に殴り掛かり、地下室を探そうとするロバート。すると、地下室から現れたのはミセス・アーリンだった。私の扇子だと言うミセス・アーリンに、男たちはタピィを気の毒そうな目で見つめる。ダーリントン卿が自分は無関係で何も知らないと主張しても、誰もが信じられない状況だった。ミセス・アーリンは、左手薬指で輝いていた指輪を、黙ってタピィに差し出した。

騒ぎを利用し、こっそりと帰宅するメグ。翌朝帰ってきたロバートとも仲直りし、お互いがお互いを疑ってしまった事を誤り合う。ミセス・アーリンを非難する夫に、メグは真実を告げミセス・アーリンをかばおうと思うが、電話に邪魔をされてしまう。そこに、ミセス・アーリンが別れを告げにやって来た。

待たされている間、飾ってあるメグの小さな写真をそっとカバンにしまうミセス・アーリン。ロバートは彼女が訪ねてきたことを怒り、また、20年も娘を放っておいた事を責める。娘を捨てる方も辛かったのだと言われても、とにかく屋敷から追い出そうとする。しかし、ロバートを止めたのはメグだった。電話はロバートに代わり、ミセス・アーリンと話したがるメグ。彼女は昨夜の礼を言い、夫やタピィに真実を話したいとミセス・アーリンに相談する。そんなメグをミセス・アーリンは優しく諭し、夫婦が愛し合っている事が唯一の真実だから、黙っているように言い聞かせた。納得したメグが、理想の女性であるママに前を向いて生きていくことを誓う。驚き、感動するミセス・アーリン。母だとは名乗らず、ロバートに小切手をそっと返し、満ち足りた表情でミセス・アーリンはアメリカ行きの飛行機に乗り込んだ。

ふと、飛行機の座席のポケットに、扇子が差してあることに気が付いた。思わず後ろを振り返ると、タピィが座っているではないか。メグが、ミセス・アーリンをかばうために、あれこれ言い訳してくれたらしい。タピィは改めて、ミセス・アーリンに結婚を申し込む。めでたく婚約した二人を乗せた飛行機は、美しい夕日の中を飛び立っていくのだった。

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