映画『最終目的地』あらすじネタバレ結末と感想

最終目的地の概要:大学で教師をしている主人公が自殺した小説家の伝記を書くため家族の公認をもらいにウルグアイへ行き、主人公もその家族も互いに本当の自分の最終目的地を見つけていく。2009年公開のアメリカ映画。

最終目的地 あらすじネタバレ

最終目的地
映画『最終目的地』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

最終目的地 あらすじ【起・承】

大学で文学教師をしているオマー・ラザギ(オマー・メトワリー)は、生涯で一冊だけ「ゴンドラ」という小説を発表し、その後自殺した小説家ユルス・グントの伝記を書こうとしていた。オマーは大学に契約更新してもらうために家族から公認された伝記を書く必要があったが、ユルスの家族から届いた返事は“公認できない”というものだった。

オマーの彼女で同じく大学の文学教師であるしっかり者のディアドラ(アレクサンドラ・マリア・ララ)は、ウルグアイへ行って直接家族と交渉するべきだとオマーを説得する

オマーは一念発起してウルグアイの「オチョ・リオス」と呼ばれるユルスの屋敷へ押しかける。屋敷は広大な土地の中にあり、そこには風変わりな家族がいた。

オマーを最初に迎えてくれたのはユルスの愛人だったアーデン(シャルロット・ゲンズブール)と娘のポーシャだった。アーデンはここへ泊まればいいと言ってくれる。

しかし、ユルスの妻だったキャロライン(ローラ・リニー)は気難しい女性で、オマーのことも伝記のことも不愉快に感じていた。アーデンに対してオマーが若くてハンサムだから泊める気になったのだろうと嫌味ばかりを言う。

ユルスの兄であるアダム(アンソニー・ホプキンス)は同性愛者で愛人のピート(真田広之)と別宅で暮らしていた。ピートは15歳の時にアダムの養子となり、2人の関係は25年も続いていた。

誠実なオマーの人柄を見てアダムは伝記を公認する代わりに宝石をアメリカで売りさばいて欲しいと取引を持ちかける。密売は違法行為だったが、そのお金でピートを自由にしてやりたいというユルスの願いをオマーは聞き入れる。

さらにアーデンとオマーも男女として惹かれ合うようになり彼女も伝記を公認してくれる。しかしキャロラインだけは断固として伝記を認めようとしなかった。

最終目的地 あらすじ【転・結】

アーデンとオマーは2人でピクニックへ出かけ、キスをする。その帰り養蜂場でピートの手伝いをしたオマーは木の上で鉢に刺され、梯子から落ちて怪我をする。しかもオマーは蜂アレルギーで意識不明の重体となってしまう。

アーデンは気を使いディアドラに連絡する。ディアドラは大急ぎでアメリカから駆けつける。オマーの症状は回復し、話ができるまでになっていた。

仕切りたがり屋のディアドラはオマーから話を聞いて、勝手にアダムとの取引を断り、さらにキャロラインを説得しようとする。オアマーにとってこの家族は居心地のいい人たちだったがディアドラには非常識な変人の集まりにしか見えなかった。

アダムはピートに宝石のことを打ち明ける。ピートはアダムとの別れなど望んでいないと言う。愛を確認しあった2人はお金があればここを出たいと考えているキャロラインに宝石を託し、その代わり彼女の所有する土地をピートに譲ってもらうことにする。

オマーは無事に退院し、キャロラインからも伝記の公認をもらう。そしてオマーとディアドラはアメリカへ帰国することにする。

しかしオマーの心はアーデンへの想いでいっぱいだった。オマーはアーデンに“必ず帰ってくる”と約束し、ディアドラと帰っていく。

4か月後、オマーは伝記を書けないまま再び「オチョ・リオス」へ戻ってくる。手紙一枚よこさなかったオマーが突然現れ、アーデンは怒り出す。自分の思いを伝えられないままオマーは屋敷を出て、アダムの別宅へ行く。自分は伝記を書くことより、アーデンが大事なのだと言うオマーをアダムとピートは励まし、再びオマーはアーデンのところへ戻る。今度はアーデンもオマーを笑顔で迎えてくれる。

その後、マドリードの劇場でキャロラインとディアドラは再会する。そしてそれぞれが新しい自分の居場所を見つけ充実した日々を送っていることがわかる。

最終目的地 評価

  • 点数:55点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2009年
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ジェームズ・アイヴォリー
  • キャスト:アンソニー・ホプキンス、ローラ・リニー、シャルロット・ゲンズブール、ノルマ・アレアンドロ etc

最終目的地 批評・レビュー

映画『最終目的地』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

脚本がひどすぎる

主人公のオマーは自殺した小説家の伝記を書くため、その遺族の公認をもらおうと彼らの暮らすウルグアイの屋敷へ押しかけていくことからこの物語は始まるのだが…。

なんというか…ものすごく話にまとまりがなくて行き当たりばったりの展開が続く“なんじゃ、こりゃ?”という印象の物語だ。群像劇のようになっているわりには人物たちが絡み合うような面白さもないし、とにかくそれぞれの人物像の掘り下げ方がゆるい。しかもセリフが非常に稚拙で説明くさくて、演じる役者が気の毒だった。

本作の脚本を担当したのはアカデミー脚色賞も受賞している大御所のルース・プラワー・ジャブヴァーラであるが、この脚本を手がけたのは80歳の時だったようだ。しかもこれが最後の映画脚本だったようで、あまり悪く言うのも申し訳ないのだが。

だからと言って観客にそんなことは関係ないので、ひどいものはひどいと言わせていただきたい。

コントのような演出

主人公のオマーが蜂に刺されて梯子から落ちて入院した時、一体誰が、彼は蜂アレルギーで意識不明にまでなっているという、とってつけたような展開を予想できただろうか。
しかも、アーデンが触ったり話しかけたりすると反応するという演出に至っては思わず吹き出してしまった。オマーを演じるオマー・メトワリーがものすごくぎこちなくまばたきをするのだ。オマーは重要な役なのに俳優の演技がとても下手だったのでそれにも驚いた。

さらに笑ってしまったのは、超ベテラン俳優・アンソニー・ホプキンスと海外での評価も高い真田広之のゲイカップル。大真面目な話だから余計におかしくなってしまう。アンソニー・ホプキンスの傍で全裸の真田広之がアンニュイな感じで寝そべっているという演出には爆笑してしまった。

この俳優を使ってこんな演出が許されるのは監督が超大御所に違いないと思ったらやはりそうだった。ジェームズ・アイヴォリー監督、現在87歳。撮影当時は80歳前後。そうでないとこんな演出がまかり通るはずがない。

最終目的地 感想まとめ

どういう経緯で製作された映画なのかは知らないが、こんなにひどい映画だとは思っていなかったので正直驚いた。どれほどベテラン俳優を使っても脚本と演出がひどければどうにもならないという見本のような映画だった。

人物が行動する動機や気持ちの変化の描き方がとにかく雑だ。“あれ?急にどうしちゃったの?”と首をひねり続けているうちに話は終わる。オマーはあれほど“公認、公認”と騒いでいたのに、結局伝記を書かないというオチだし。彼はとても間抜けだった。途中で、もしかしてこれはシリアスなヒューマンドラマではなくてコメディなのでは?と不安を感じるほどの唐突感とまとまりのなさなので、腹も立たないしだんだんおかしくなってくる。

作品の意図とは全く違うところで、話のネタとしてアンソニー・ホプキンスと真田広之のキスシーンなどの見所のようなものはある。

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