映画『青春残酷物語』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「青春残酷物語」のネタバレあらすじ結末

青春残酷物語の概要:社会にも自分にも常に怒りを感じているような男女が出会い、衝動のままに行動して自ら破滅していく。鬼才・大島渚監督の出世作であり、「松竹ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれるムーブメントのきっかけを作った作品。衝撃的なラストには、呆然とさせられる。

青春残酷物語の作品概要

青春残酷物語

公開日:1960年
上映時間:96分
ジャンル:青春、ヒューマンドラマ
監督:大島渚
キャスト:桑野みゆき、川津祐介、久我美子、渡辺文雄 etc

青春残酷物語の登場人物(キャスト)

新庄真琴(桑野みゆき)
女友達と気楽に遊んでいる女子大生。母親は亡くなり、父親と姉の由紀と暮らしている。清と恋に落ちて同棲を始める。
藤井清(川津祐介)
私立の大学生だが、あまり学校には通っていない。狭いアパートで一人暮らしをしている。有閑マダムの政枝と関係を持ち、お小遣いをもらっている。
新庄由紀(久我美子)
真琴の姉。真琴の母親代わりで、危なっかしい妹のことを心配している。学生時代は激しい恋もしたが、今は退屈な日々を送っている。
秋本透(渡辺文雄)
由紀の元恋人。医療の面から社会を変えるという理想を持ち、医者になった。貧しい人が暮らす地域で町医者をしているが、落ちぶれて不法な中絶手術で金を稼いでいる。
坂口政枝(氏家慎子)
清のパトロン。夫が社長で裕福な暮らしをしている。金の力で若い清を引き止めている。
松木明(佐藤慶)
繁華街をウロつくチンピラたちの兄貴分。女に美人局をさせて稼いでいる。清からも金を巻き上げる。

青春残酷物語のネタバレあらすじ

映画『青春残酷物語』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

青春残酷物語のあらすじ【起】

60年安保闘争の頃の東京。気楽な女子大生の新庄真琴と友人の女性は、自ら声をかけて見知らぬ中年男性の車に乗り込む。友人は先に車を降り、真琴は中年男性にホテルへ連れ込まれそうになる。たまたま通りかかった藤井清は、中年男性を痛めつけて真琴を助ける。“警察へ行こう”と言うと、中年男性は金を置いて逃げて行った。

翌日、真琴と清は2人で会う。清は真琴を海上の材木置き場に連れ出し、無理矢理体の関係を持つ。真琴は清のことを嫌いではなかったが、遊び相手にされるのは嫌だった。

2人はあまりタチの良くない連中が集まるバーで酒を飲む。“私のことを好きか”と聞くと、清は“好きだよ”と答えてくれる。清は必ず連絡すると約束して、真琴と別れる。バーにいたチンピラが、金になりそうな真琴を狙っていた。

清からは何の連絡もなく、真琴は清のアパートを訪ねてみる。清は人妻の政枝と金目当てで付き合っており、真琴へ連絡するのを躊躇していた。逢い引き先まで電話をかけてきた真琴に、清は先日のバーで待っているよう伝える。

ひとりでバーにいた真琴は、3人組のチンピラにからまれる。ちょうど店に来た清は、チンピラと喧嘩になる。兄貴分の松木は、清たちを外へ連れ出し、喧嘩の立会いをする。松木の仲裁で、清が金を払うことで2人は解放される。

その夜、真琴は清と一夜を過ごす。真琴は清に夢中だった。

青春残酷物語のあらすじ【承】

翌日、無断外泊した真琴を、姉の由紀が叱る。しかし真琴は聞く耳を持たず、清のアパートへ行ってしまう。

真琴の友人に案内してもらい、清のアパートを訪れた由紀は、家へ帰るよう真琴を説得する。真琴は姉への反発もあり、清と同棲すると言い出す。惨めな生活になることは目に見えていたが、若い真琴は2人の愛が永遠に続くものだと信じていた。清も真琴と暮らすことに同意する。

清は松木に金を渡し、チンピラが乗っていたバイクを貸してもらう。清は、美人局をしようと真琴に持ちかける。真琴も面白そうだとその話に乗る。

真琴は自ら声をかけて中年男性の車に乗り込み、男が誘惑してくるよう仕向ける。バイクに乗った清が、その車を尾行する。その気になった男は真琴をホテルへ誘い、清に殴られて金を奪われる。計画は成功し、2人は簡単に金を手に入れる。

男と同棲しているという噂が流れ、真琴は学校で呼び出しを食らう。学校へやってきた由紀は、真琴のことをかばってくれる。

友人たちと酒盛りをしている席で、清と真琴は言い合いになる。清は何かに対して強い怒りを感じており、その苛立ちを真琴や友人にぶつけていた。真琴はなぜか悲しくなり、泣き出してしまう。

友人たちが帰り、清はまた美人局をやろうと言い出す。真琴は嫌だったが、清に説得されて渋々やることにする。

青春残酷物語のあらすじ【転】

真琴が声をかけた中年男性は、落ち込んでいる真琴の話を親切に聞いてくれ、きちんと家まで送り届けてくれる。その夜、真琴は清のアパートへは帰らずに実家で泊まる。

真琴の若いエネルギーに触発された由紀は、昔の恋人の秋本を訪ねる。秋本は貧しい人々が暮らす地域で町医者をしていた。2人は社会を変えるという理想に青春を燃やしていたが、由紀が安定を求めて秋本と別れた。由紀は、今も自分の信念を貫いている秋本を偉いと感じる。

清のアパートへ戻った真琴は、妊娠を告げる。清は堕ろすしかないと即答し、真琴を傷つける。さらに、金が必要だからまた美人局をしようと言い出し、真琴に激しく抵抗される。美人局をすると、真琴は自分が人間ではない無機質な物になったような気がしていた。2人は改めてゆっくり話すことにして、真琴は再び実家へ帰る。

帰り道、真琴は先日の親切な中年男性に声をかけられる。男性は、“今夜は飲みたい”という真琴に、ホテルで酒をご馳走してくれる。男性に口説かれ、真琴は清に電話をかける。しかし話し中で通じない。真琴は無性に悲しくなり、男性に身を任せる。

清は政枝と体の関係を持ち、手術代を工面してもらう。清は金と政枝から聞いた病院の地図を真琴に渡し、今夜にでも手術へ行くよう促す。真琴はあの男性と寝たことを打ち明け、清に殴られる。真琴は、自分を傷つけることで、罪の意識から逃れようとしていた。

清は男性が会社の社長だと知り、男性から金を脅し取る。清も自暴自棄になり、松木の美人局に引っかかってしまう。しかし松木は清を見逃してくれた。

青春残酷物語のあらすじ【結】

由紀は再び秋本を訪ねる。由紀は、もう一度人生を生き直したいと秋本に訴える。秋本は由紀を抱きしめキスをする。そこへ清がやってくる。実は秋本は、不法な中絶手術をして金を稼いでおり、真琴も秋本の手術を受けていた。由紀は敗北感に打ちのめされ、秋本のもとを去っていく。

清は真琴をどうしようもないほど愛しく感じる。2人は静養のために海へ行き、穏やかな時間を過ごす。清に優しくされ、真琴も幸せを感じる。

ところが、旅行から帰った2人は恐喝の容疑で警察に逮捕されてしまう。あの男性が、警察に被害届を出していた。2人は留置場に拘留され、別々に取り調べを受ける。あの男性は政枝の夫の知り合いで、彼女のおかげで清は起訴されずにすむ。しかし政枝は真琴を助ける気はなく、清は自分の無力さを痛感する。清の自白のせいで、秋本も逮捕される。

真琴は父親と由紀の尽力で釈放され、すぐに清のアパートへ向かう。清は政枝と会っていたが、彼女を振り切って真琴とタクシーに乗る。政枝は、車で2人の後を追う。結局2人はタクシー代が払えず、その金を政枝に立て替えてもらう。

自分には真琴を守る力がないと感じた清は、真琴に別れを告げる。真琴は必死ですがりつくが、清は去っていく。真琴も清も、ズタズタに傷ついていた。

清に貸したバイクのせいで、弟分を逮捕された松木は、真琴を差し出すよう清を脅す。しかし清は頑なに抵抗し、松木と子分にひどい暴力を受ける。

フラフラと街を歩いていた真琴は、見知らぬ男に声をかけられ、何となく車に乗ってしまう。正気に戻り、降ろしてくれと頼んでも、男は車を止めてくれない。身の危険を感じた真琴は、走行中の車のドアを開けて外へ飛び出す。しかし足がドアの間に引っかかり、何メートルも引きずられてしまう。

松木たちに散々痛めつけられた清と、車に引きずられた真琴は、そのまま絶命する。

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