映画『世界最速のインディアン』あらすじとネタバレ感想

世界最速のインディアンの概要:米・英・豪・新合作のヒューマンドラマ。実在した老年のバイカー、バート・マンローの人生とその記録をロードムービー形式で綴った心温まる作品。監督には『バウンティ/愛と反乱の航海』で注目を受け、それ以降近年では『バンク・ジョブ』『ハングリー・ラビット』『スパイ・レジェンド』等、コンスタントに秀作・佳作を世に送り出しているオーストラリア出身のロジャー・ドナルドソン。主演には『バウンティ』以来、監督と2度目のタッグを組むアンソニー・ホプキンス。夢を追い続ける老人の勇ましさに胸打たれる名作。

世界最速のインディアン あらすじ

世界最速のインディアン
映画『世界最速のインディアン』のあらすじを紹介します。

ニュージーランドの南に位置する田舎町インバーカーギル。そこに住む老人バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は68歳にしても尚、バイク乗りなのだ。彼の日課は、毎朝早くに起きて彼の愛用のバイク、1920年型のインディアン・スカウトの改造に勤しむ。でも、そんな彼の行動をよく思わない近隣も多くいて、彼を変人扱いするばかり。事ある毎に、彼とは衝突している。そんなバートにも、慕う人がいる。それは、隣に住む少年トム(アーロン・ジェームズ・マーフィ)。少年は朝からバートの掘っ立て小屋に赴いては、彼のバイクの改造の手伝いをする。でもそんなトム少年の父親と母親は、バートと親しくすることを快くは思っていない。庭は雑草で散かり放題、レモンの木に朝から放尿、バイクの爆音等、町の景観や価値を下げるとして、彼を変人扱いする住人は少なくなかった。

そんな彼にも、誕生日と言うものが訪れる。そんな晴れの舞台で、バートは地元の暴走族からバイクのスピード力を賭けた決闘を申し込まれる。それを受けて、浜辺で始まった決闘。スタートでの調子が悪かったバートのバイク。暴走族の一団は、先を行くばかり。彼は親友たちにバイクを押してもらって、やっとスタートに漕ぎ着けた。出だしは躓いたバートだったが、徐々にバイクにスピードが付き始め、それは超高速で暴走族のバイクをも追い抜けるスピードだったが、彼のインディアンには欠点があった。それは曲がれないと言うことだった。スピードが出る余り、小回りが利かないのだ。それが原因で、彼は決闘に負けてしまう。

その帰り道、好意を寄せる年下の女性フラン(アニー・ホイッスル)から彼の人生が大きく変わる、ある提案を持ち掛けられる。バートには老いても尚、大きな夢があった。その夢は渡米して、ライダー達の聖地でもあるユタ州のボンヌヴィル塩平原で世界新記録を出すこと。それを実現させるために、年金生活で倹約を心掛けていた。そんな事情を知っているフランから家を担保に入れればどうかと、提案される。最初は乗り気ではなかったバートだった、翌朝心臓発作で倒れてしまう。病名は狭心症。老体だから仕方ないだろう。医者からはバイクに乗ることを禁止されてしまった。それを聞かされた彼は、一大決心をする。その日のうちに退院し、彼はすぐにニュージーランド銀行に足を運ぶ。目的はもちろん、彼のボロ家を担保に入れること。そして、それは彼の長年の夢だった、渡米を実現させる第一歩だった。旅立つ数日前、隣家の少年トムが、彼を訪ねてきた。彼の渡米に対し、どこか寂しそうな顔をしている。アルバムを開き、昔を懐かしむバートに、トムは「事故死が怖くない?」と問いかける。バートは「バイクに乗って、スピードに挑む時、その乗っている間の5分が一生に勝るものがある。一生よりも、充実した5分間だ」と。また彼は「“危険”が人生に味をつける。リスクを恐れてはいけない。それが生きるってことだ」それでも少年は「怖くないのか?」と不安を拭い去れないでいる。バートは昔話を聞かせる。彼が小学生ぐらいの時、双子の弟アーニーがいた。不慮の事故で、弟を亡くしてしまっていたバート。その喪失感や体験から何事にも恐れない自分でいようと決心したと、彼はそう語る。出発を前日に控えて、彼はまた破天荒な行動を取ってしまう。庭に伸び放題で放置されていた雑草を処分するために、灯油を撒いて火を付けた。彼らしい処分の仕方だ。

出発当日、最後の会話をするバートと少年トム。記録を更新できるかと聞かれたバートは、更新したいと夢を語る。周囲の人間は、そんなこと出来ないと噂していると、少年は言う。トム少年は自分だけは成功すると信じていると、彼に告げる。微笑む2人。またここでもバートは言う。「夢を追わない人間は野菜と同じだ」「どんな野菜?」「さあな。キャベツかな。そう、キャベツだ。」彼の発言は、まるで、夢のない人生は、空っぽで空虚のようだと、思わせてくれる。とうとう出発の時、あの破天荒だったおじいちゃんは、胸に大きな夢を抱き、飛び出そうとしている。彼の夢はもはや、彼だけのモノじゃない。住民全員の想いを乗せて、彼は旅立つのだ。道中、あの仲の悪かった暴走族が同行し、彼に餞別だと言って、少ないながらに金銭を手渡す。あの険悪なムードは、そこにはもうない。この旅の向こうに待っているのは、夢の成功なのだろうか?

世界最速のインディアン 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2005年
  • 上映時間:127分
  • ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ、青春
  • 監督:ロジャー・ドナルドソン
  • キャスト:アンソニー・ホプキンス、クリス・ローフォード、アーロン・マーフィ、クリス・ウィリアムズ etc

世界最速のインディアン ネタバレ批評

映画『世界最速のインディアン』について、感想批評です。※ネタバレあり

ナイトの称号をも持つ名優アンソニー・ホプキンス

アンソニー・ホプキンス。彼の名前を耳にすれば、まず初めに何を連想しますか?やはり、90年代に公開され、世界的にヒットを飛ばした『羊たちの沈黙』シリーズのハンニバル・レクター博士が、誰しもの記憶に残るインパクトのあるキャラクターだろう。あの手のスリラー映画、猟奇的映画、サイコパスを題材とした作品が、数多くの賞を受賞し、確固たる地位と賞賛を浴びたサスペンス映画はそれまでにはなかったと言える。過去には怪物、モンスター映画はホラー映画の中の話で『フランケンシュタイン』『ヴァンパイア』系統の映画は、昔から数多く制作されている。殺人鬼と言う題材でもホラー映画が先行していた時代だ。70年代にはトビー・フーパー監督による『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス。80年代にはショーン・S・カンニガム監督による『13日の金曜日』シリーズのジェイソン。ウェス・クレイブン監督による『エルム街の悪夢』シリーズのフレディ。彼ら殺人鬼はホラー映画の中の話だ。ジャンルがホラーでも、まだサスペンス色がイタリアのダリオ・アルジェントによる『サスペリア』『サスペリアPARTⅡ』『フェノミナ』等と言った作品には現実的な殺人鬼が登場するも、露骨で過剰な演出はさけられ、姿の見えない殺人鬼に主人公が翻弄される様が描かれている。先にも述べた『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターと言う人物像が、後にも先にも鮮烈な印象を与えているのは、この作品だけだろう。同時期に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督による『セブン』もまた、スリラー映画の代名詞だ。スリラー映画と言う新しいジャンルが認識されだしたのは、この2作品の成功のおかげだろう。このヒットに貢献したのは、やはりアンソニー・ホプキンスの卓越した演技力が、あってのことだ。現に、※1その年のアカデミー賞でも主演男優賞も受賞している。サスペンス映画では、今までになかった快挙だ。

だが、アンソニー・ホプキンスのハンニバル・レクターのイメージが、強烈なあまり、彼の役者としての経歴が、霞んでいるのもまた事実だろう。彼は実際には、英国生まれの英国紳士なのだ。彼の初期の活動は専ら舞台中心の役者だった。映画俳優としてデビューしたのは1968年の『冬のライオン』からだ。この時、彼は31歳。遅咲きのデビューだろう。ただこの作品で英国アカデミー賞助演男優賞にノミネートされている。デビューにして、早くも彼の演技力が遺憾なく発揮された名作だ。その後は順調をキャリアを重ねるも、次に脚光を浴びたのは1980年の『エレフェント・マン』での外科医フレデリック・トリーブス医師だろう。その間にも『ジャガーノート』『オードリー・ローズ』『マジック』等、数多くの主役級のキャラクターを演じているが、残念ながら彼自身それほどまでのヒットにも結ばれなかった。ただ近年、彼の初期作品『ジャガーノート』『オードリー・ローズ』『マジック』の演技力が、各々のジャンルで再評価されている。『エレファント・マン』での成功以降、大作映画やヒット作にも恵まれて、今では名の知れた大物俳優として確固たる地位を築いている。『8月の誘惑』では監督業にも進出。近年では、ウディ・アレンの『恋のロンドン狂騒曲(2010年)』エクソシストの恐怖を描く『ザ・ライト-エクソシストの真実-(2011年)』マーベルコミックの人気ヒーロー『マイティ・ソー(2011年)』アルフレッド・ヒッチコックを演じた『ヒッチコック(2012)』アクション大作の続編『REDリターンズ(2013)』ダーレン・アロノフスキー監督の最新作『ノア 約束の舟(2014年)』80年に実際に起きたビール会社「ハイネケン」社長誘拐事件『ハイネケン 誘拐の代償(2015年)』等、老体でありながらも、コンスタントに作品に出演し続け、その老練な演技力には、誰をも近づけない神聖さが備わっている。私が個人的に好きなのは2001年公開のスティーブン・キング原作によるスピリチュアル・ヒューマンドラマ『アトランティスのこころ』の不思議な老人役が印象に残っている。もうすぐ80歳と言う大台が迫っている中、まだまだ現役で活躍して欲しい役者の一人だ。

※1ジョディ・フォスターもアカデミー賞主演女優賞を受賞しているが、本稿ではアンソニー・ホプキンスのみに言及したい。

おじいちゃん、おばあちゃんが活躍する映画

本作『世界最速のインディアン』の見所は、アンソニー・ホプキンス扮するバート・マンローが長年の夢に無謀にも挑戦する姿が描かれている。そこらの若者には負けない、昔ながらのハングリー精神と、子供のような好奇心旺盛さが、マンロー自身の人生を輝かせる。年齢など関係なしに、夢を実現させるために努力する人の姿はいつ見ても、美しく見える。

今回は、老人にちなんだおじいちゃん、おばあちゃんが活躍する老人映画を紹介したい。老人を主人公に据えた映画に関する参考文献がないため、どの辺りの時代から頻繁に年の召された役者を主人公に起用するようになったのか、はっきりしたことは分からない。映画が出来た初期の頃(映画の黎明期)には、固定カメラを使用し、舞台上で演技する役者を遠めに撮影していたので、役者が若かろうが老けていようが関係なかった。40代、50代の女優でも20代のヒロインを演じるような時代だった。そんな手法を覆したのが1910年代に活躍したアメリカ映画の父ことD・W・グリフィスだろう。彼が発案したズーム、アップの映画の撮影技法のお陰で、今までのやり方では、映画が作れなくなってしまったのだ。なぜなら、役者の顔をズームにすると、老けた女優ならどうしても顔の小皺や染みが目立ってしまう。また観客もやはり、若い女性を観たがるものなのだ。このような流れから、徐々に年を重ねた役者の活躍の場が減ってしまったと言われている。

私が記憶している限りで言うと、老人たちを主人公にした最も古い作品はアメリカではビリー・ワイルダー監督の『サンセット大通り(1950年)』ヨーロッパではスウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマンの初期作品にして代表作の一つ『野いちご(1957年)』の両作品が私の記憶の中では最も古いであろう作品だ。前者『サンセット大通り』はサイレント期に人気絶頂だった大女優が人気の低迷と共に隠居生活を送りながらも、最後まであの華やかだった女優時代に強い執着を持ち続けるある女優の精神的狂気を描いた傑作。また主演の演じたグロリア・スワンソンもまた映画の中の女優のように、サイレント期に人気を博していた大女優だったが、この映画の撮影当時は落ち目の女優だったと言われている。後者『野いちご』は老医師が名誉博士号を受け取るために、息子の嫁と一緒に車に乗って現地に向かう道中、青年時代に過ごした屋敷に寄り道したりして、過去や人生への哀愁を感じながら彼自身歩んできた人生そのものの美しさを再認識する姿を描いた傑作。

両作品のヒット以降、これらに類似した作品と言う世に送り出されなかった記憶している。時が経って1980年代1990年代前後から徐々に、老人主を人公にした映画の制作が多くなっている。その代表が老人と猫を主人公にした『ハリーとトント』が挙げられる。ニューヨークに住む老人ハリーは、市の区画整理のため止む無く長年住み慣れた自身のアパートを追い出される羽目に。愛猫トントと共に娘のいるシカゴに向かうことに。その旅の途中で、多くの人々と出会い、老人ハリーが人生の素晴らしさに出会う物語だ。主演のアート・カーニーはこの映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞している。もう一つ忘れてはいけないのがジェシカ・タンディ主演の『ドライビング Miss デイジー(1989年)』アメリカ南部に住む老女デイジーは老衰のため仕事を退職し、夫には先立たれた未亡人。老人といっても、まだまだ元気で、一人で運転も出来てしまうが、寄る年波には勝てず事故を起こしてしまう。そこで、黒人の運転手を雇うことになるが…。アメリカ南部特有の人種差別を扱いながら、人種、性別、年齢を越えた2人の熱い友情が描かれている。主演のジェシカ・ダンディはこの作品でアカデミー賞主演女優を受賞。この受賞は最年長記録らしい。女優復帰後の彼女の役者人生の後期の中での代表作だ。これらの作品で、やっと老役者たちが脚光を浴び、活躍の場が広がったとも言える。

クリント・イーストウッド『スペース・カウボーイ(2000)』を皮切りに、ジャンルや国籍を問わず、00年以降各国で数多くの作品が制作され、世に送り出されている。近年アメリカではイーストウッドの代表作『グラン・トリノ(2008)』モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンW主演の『最高の人生の見つけ方(2007)』近頃ではアカデミー賞でも話題を浚った『ファミリー・ツリー』のアレクサンダー・ペイン監督の最新作『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013)』マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クラインのハリウッドの大物が集結したコメディ映画『ラスト・ベガス(2013)』が私たちの記憶に新しいでしょう。また、ヨーロッパでも盛んに老人映画が制作されるようになりました。制作の流れを作ったとされる作品はハンガリー映画の『人生に乾杯!(2009年)』年金だけでは暮らしていけなくなった老夫婦が、強盗を重ねながら幸せを追い求める姿を温かなタッチとハードボイルドな映像で魅せる。ハンガリーor老人版“ボニーとクライド”と呼べる佳作だ。この作品以降、ヨーロッパでも老人主体の映画が数多く見られるようになった。スイス映画の『マルタのやさしい刺繍』ではランジェリー作りとそのショップ開店までの軌跡を、老女の視点で描いた佳作だ。また第65回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、その年の映画賞を総なめにした大傑作ミヒャエル・ハネケ監督による『愛、アムール』は老老介護の現実と厳しさを愛と慈悲で描いた近年の名作だ。他にもあまり知られていないが、ポーランド出身の女性監督ドロタ・ケンジェジャフスカによる『木洩れ日の家で』もまた老女が主人公の映画だ。この作品が公開された時、主人公の老女アニェラ役の女優ダヌタ・シャフラルスカがポーランドで芸歴80年を越える大女優として注目されました。近年では『素敵な相棒~フランクじいさんとロボットヘルパー~(2013年米)』や『100歳の華麗なる冒険(2014年瑞)』や『陽だまりハウスでマラソンを(2015年独)』など、近年続々新作が公開されている。この勢いで、そろそろ老人映画のブームが到来するかもしれないと、私は勝手に予想してしまいます。また他にも番外編ではディズニー作品の『カールじいさんと空飛ぶ家』や日本アニメのヒット作『サマーウォーズ』等、アニメ界でも老人を扱う作品が目立ってきていることは事実なのです。日本映画では空前のヒットを飛ばした北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』が記憶に新しいでしょう。私としては、日本映画の隠れた名作、豊田四郎監督、森繁久彌主演の『恍惚の人』が観る価値のある作品でしょう。公開年は73年。この時代、認知症や老人介護と言った概念がなかった時代に、認知症と共に寄り添う家族の姿を追った温かなヒューマンストーリー。3度もテレビドラマ化されており、1度目は大滝秀治、2度目は小林亜星、3度目は三國連太郎が主役を好演している。中でも私の記憶に残っているのは3度目2006年の三國連太郎の時だ。老人介護の現場の厳しさが叫ばれている昨今、オリジナルの『恍惚の人』が再度上映、放映されることを密に願いたい。

このように振り返ってみれば、数多くの老人を主人公に据えた作品が存在し、また近年では制作本数が増加している傾向にある。これらの作品には数多くの特徴がある。例えば、過去への回顧、執着、過去の思い出、ロードムービー、冒険、そして人生、夢への渇望や実現への道、老人としてのアイデンティティの主張など、どれだけ老いても老人たちもまた人間。心と身体が健康な限り、夢を追いかけ、過去を振り返り、懸命に今を生きているのだ。そんな彼らの姿を見ていると、私自身生きる素晴らしさを体感せずにいられない。彼ら老人は私たちに人生賛歌を教えてくれているようだ。これから老人映画と呼ばない、呼ばせない。まったく新しいジャンルの映画が誕生しているのだ。それをシニア映画、またはシルバー映画と呼称したい。

世界最速のインディアン 感想まとめ

本作『世界最速のインディアン』は、時代背景が50年代、60年代に焦点を当てているようだが、私にはどうも現代の話に思ってしまう。劇中に流れる音楽も、出演者の衣装もその当時、流行したものをチョイスしているようだが、制作費用の問題なのか検討も付かないが、まったくもって完全にその時代を表現できているとは、私には思えないのです。この点が、この映画の一番の欠点ではないでしょうか?

ただ、この作品も私の好きな映画の1本です。破天荒で、近隣住民から嫌われている変人おじいちゃんですが、どこか憎めず、心優しい紳士に見えるのです。いくつになっても、夢を追い求めるその姿に感動すら覚え、彼に応援、賞賛の声を挙げたいほどだ。無趣味な人生を送るよりも、何かやりたいことを夢に見ることで、人生がこんなにも輝いているのは、実に素晴らしいことだと、バート・マンローから教えられるのです。いつくになっても、変わらないものがあるなら、それは人間だけが持てる心でしょう。老いても尚、こんなかっこいいおじいちゃんorおばあちゃんになりたいと、心からそう思える作品だ。

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