映画『幸せになるためのイタリア語講座』あらすじネタバレ結末と感想

幸せになるためのイタリア語講座の概要:コペンハーゲンを舞台にそれぞれの悩みを抱えた男女が、イタリア語講座を通じて成長してゆく人間ドラマ。「17才の肖像」のロネ・シェルフィグ監督の2000年デンマーク映画。ベルリン国際映画祭銀熊審査員賞受賞。

幸せになるためのイタリア語講座 あらすじネタバレ

幸せになるためのイタリア語講座
映画『幸せになるためのイタリア語講座』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

幸せになるためのイタリア語講座 あらすじ【起・承】

コペンハーゲン、冬。妻を亡くした牧師アンドレアス(アンダース・W・ベアテルセン)が赴任してきた。彼はホテルに泊まるが、そのホテルでフロント係のヨーゲン(ピーター・ガンツェラー)と出会う。

ヨーゲンはイタリア語を勉強していた。ヨーゲンの親友で、ホテルのレストランに勤めている店長のハルフィンは、イタリア語が上手だが素行に問題があった。

ヨーゲンは、ハルフィンになかなか解雇を言い出せず、その代わりに髪を切るように言う。ハルフィンは、美容師のカーレン(アン・エレオノーラ・ヨーゲンセン)と出会うが、いつも邪魔が入り髪を切ることが出来ない。

美容師カーレンは、入院中の母親の介護が大変でいつも自分のことは2の次になってしまうのだ。母親は病気の苦痛に耐えられず、モルヒネの量を増やして欲しいとカーレンに懇願するのだった。

パン屋で働く、オリンピアは仕事が続かないこととアル中の父親の世話が悩みだった。また、牧師アンドレアスにも悩みがあった。本当に牧師としてやっていけるか、自信が持てない。

こうした様々な悩みを持つ男女6名が、イタリア語講座で出会う。開講当日。イタリア語講師が突然、心臓発作で倒れてしまい、休講になってしまう。

幸せになるためのイタリア語講座 あらすじ【転・結】

数週間後、新しい講師ウルリクがやってくるが、再び休講の危機に!その間、オリンピアは父と母を亡くすが、腹違いの姉カーレンと母の葬儀の行われる教会で再会した。そんな姉をオリンピアはイタリア語講座に誘う。

ヨーゲンは解雇を言い出せず、代わりに恋愛下手である悩みをハルフィンに打ち明けます。ヨーゲンは、ホテルのレストランで働く、ウエイトレスのジュリアに恋しているらしい。

ホテルの支配人から、ハルフィンは解雇を言い渡された。”ハルフィンが辞めるなら、私も辞める。辞めたら、ヨーゲンに会えないもの”とジュリアは言う。ジュリアも、ヨーゲンが好きなのだ。

ハルフィンは、毎日、美容師カーレンの店を訪れていた。意気投合した2人は付き合うことに。”誰かを亡くして、またすぐ誰かに恋することが出来る?”と妹に問う。

イタリア語を勉強する仲間からのリクエストで、1番イタリア語の上手なハルフィンが、教えることになった。趣味のサッカーに関するイタリア語が多いが、みな楽しく学習を進めてゆく。

クリスマスの夜。牧師アンドレアスは、ヨーゲンやハルフィンとささやかな夕食を食べて過ごした。ところが、ハルフィンが、カーレンの亡くなった母について暴言を吐いてしまい、2人の仲は絶望的になってしまう。

一方、ウェイトレスのジュリアは髪を短くして、大人っぽくなった。ジュリアを見たヨーゲンは、”その髪、素敵だ!”と褒めます。

イタリア語講座では、ベニスへの旅行が計画されていた。ただ、定員が足りず難しいと思われていたが、イタリア語が話せるジュリアも加わることになり実現した。

ベニスの運河で記念写真を撮った後、自由な恋人時間を過ごす。破局していた、ハルフィン&カーレンも旅の開放感で再び、情熱が燃え上がったようだ。ヨーゲン&ジュリアは、ヨーゲンからのプロポーズで結婚を決意した。

幸せになるためのイタリア語講座 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2000年
  • 上映時間:112分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー
  • 監督:ロネ・シェルフィグ
  • キャスト:アンダース・W・ベアテルセン、ピーター・ガンツェラー、ラース・コールンド、アン・エレオノーラ・ヨーゲンセン etc

幸せになるためのイタリア語講座 批評・レビュー

映画『幸せになるためのイタリア語講座』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

イタリア語学習のブームを生んだ!悩める大人への処方箋

様々な悩みを抱える男女6名が、イタリア語の講座を通して出会い、愛に目覚め、幸せへ踏み出すまでを描いています。特に母親の介護で悩む、美容師カーレンを観ていると辛くなります。

家族のために自分の人生を犠牲にしてはいけない。そう思っていても、現実的には難しい。勉強でもお稽古事でもいいから、外に出ることが大切です。

イタリア語講座には素行が悪く、解雇されたハルフィンや性的な悩みを抱えるヨーゲンなど個性的なメンバーがいっぱい。一見、収拾がつかないように見えますが、女性監督らしく愛情を持ってまとめていることに好感が持てます。

見どころは、母親の葬式で、美容師カーレンとパン屋で働くオリンピアが父親の違う姉妹だと分かること!別れが新しい絆を生んだのです!また、優しいヨーゲンとウエイトレスのジュリアのカップルがほほえましい。

北欧映画を楽しむ~女性監督の活躍と人間ドラマの豊かさ

デンマーク映画では、特に女性監督に注目したい。本作のロネ・シェルフィグ監督や「真夜中のゆりかご」のスサンネ・ビア監督が有名です。2人の共通点は、ラス・フォントリアー監督が提唱した「ドグマ95」という北欧映画運動に加わっている点です。

手持ちのカメラを使用するなど、撮影に多くの約束事を課して、映画本来の表現力を追求しています。余計な表現がないから、より人物に近づき、真の姿を捉えられるのではないでしょうか。

ハリウッド映画のような派手な演出がないので、私は好きです!ただ、盛り上がるシーンに音楽の使用が抑えれていたりするので、感情面に訴える部分が少し物足りないかもしれません。

また、デンマーク映画では、ダメ男としっかり者の女性といった組み合わせが多いようにも思います。そしてなにより、家族の描き方が優れています。少年少女でも主張がはっきりしており、大人以上に豊かな成熟を魅せてくれます。

人としての高い成熟度や日本と違い、あいまいな部分はなくシンプルな構成などが北欧映画の魅力だと思います。

幸せになるためのイタリア語講座 感想まとめ

デンマーク映画には、優れた女性監督の作品があります。本作「幸せになるためのイタリア語講座」(00)や「17才の肖像」(09)のロネ・シェルフィグ。そして、「未来を生きる君たちへ」(10)や「真夜中のゆりかご」(14)のスサンネ・ビア。

2人に共通するのは、ラス・フォン・トリアー監督が提唱した「ドグマ95」という映画運動を守り、製作を続けていることです。特に若い世代に向けてのメッセージ性が高く、影響を与えています。

時に暴力性が強い作品もありますが、家族の描き方や人物の造形が1番の魅力ではないでしょうか。ロネ・シェルフィグ監督作を観ていると、一貫して、学ぶことの大切さが描かれています。

本作ではイタリア語、「17才の肖像」では学業全般です。デンマーク映画には、ただの一過性に過ぎない人気ではなく、あなたの人生を変える大きな力があると信じています。

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