映画『七人の侍』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「七人の侍」のネタバレあらすじ結末

七人の侍の概要:巨匠・黒澤明監督の代表作。寄せ集めの七人の侍が、命がけで野武士と戦い、貧しい農民の村を守る。世界中の映画人がこの作品を絶賛しており、後世の映画界に与えた影響は計り知れない。叩きつけるような豪雨の中、壮絶な死闘が繰り広げられるクライマックスは、史上稀に見る圧倒的な迫力。

七人の侍の作品概要

七人の侍

公開日:1954年
上映時間:207分
ジャンル:時代劇、アクション、ヒューマンドラマ
監督:黒澤明
キャスト:三船敏郎、志村喬、津島恵子、藤原釜足 etc

七人の侍の登場人物(キャスト)

島田官兵衛(志村喬)
七人の侍のリーダー。数々の戦さを経験した武士で、腕も立つ。彼の温厚な人柄を慕って仲間が集まる。冷静沈着に作戦を立て、戦さでも的確な指示を出す。
菊千代(三船敏郎)
侍だと言い張って官兵衛の後をついてくる元農民。かなりの乱暴者だが、明るい性格なので村の子供たちからも慕われる。農民の習性や気持ちがよくわかる。
岡本勝四郎(木村功)
育ちのいい若者で、純真な心を持っている。官兵衛の腕と人柄に惚れ込み、弟子入りを志願する。村の娘の志乃と恋に落ちる。
片山五郎兵衛(稲葉義男)
官兵衛と同じく経験豊富な武士で、官兵衛の良き相談役となる。常におだやかで、どっしりとした存在感がある。
七郎次(加東大介)
官兵衛のもとで戦ってきた忠実な部下。官兵衛が「古女房」と呼ぶほど、官兵衛とは長い付き合い。戦さに慣れない農民をうまくまとめる。
林田平八(千秋実)
ユーモアセンスのあるムードメーカーで、みんなから好かれる。剣の腕は中の下くらいだが、場の空気を和ませる重要な存在。農民にも優しい。
久蔵(宮口精二)
孤独な剣豪で、あまり仲間と交わろうとしない。非常に腕が立つので、実戦で活躍する。寡黙で冷酷そうだが、心根は優しい。
儀作(高堂国典)
七人の侍を雇った村の長老。村はずれの水車小屋で暮らしている。野武士と戦うべきだと村人たちにアドバイスした。
利吉(土屋嘉男)
村の農民。野武士に女房を奪われ、非常に強い憎しみを抱いている。侍を集める時も、一番積極的に動く。村でも侍たちの世話係を務める。
万造(藤原釜足)
村の農民。村全体のことよりも、ひとり娘の志乃のことが心配。侍が美人の志乃に手を出さないよう、嫌がる志乃の髪を切ってしまう。
志乃(津島恵子)
万造の娘。父親に髪を切られ、男のふりを強要される。勝四郎に恋をして、自分の方から積極的に勝四郎を誘う。

七人の侍のネタバレあらすじ

映画『七人の侍』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

七人の侍のあらすじ【起】

戦国時代。貧しい農村では、盗賊と化した野武士の集団が殺戮や略奪をくりかえし、農民たちを苦しめていた。とある村でも、野武士のせいで多くの犠牲が出ており、村人たちはこのまま黙って我慢するか、それとも戦うかでもめていた。長老の儀助は“戦うべし”と助言し、村を助けてくれる侍を雇うよう指示を出す。

利吉、万造、茂助、与平の代表4名は、侍探しのため町へ出る。しかし、腹一杯の飯だけで命がけの仕事を引き受けてくれる侍などおらず、利吉たちは途方にくれる。

10日も過ぎた頃。ある侍が、子供を人質にして納屋へ立てこもった泥棒を一刀両断して子供を救う。現場には大勢の野次馬が集まっており、その中に利吉や岡本勝四郎、そして菊千代の姿もあった。

その侍は、島田勘兵衛という多くの戦さを経験した強者で、人柄も素晴らしかった。利吉は勘兵衛の人柄を見込んで、村を助けて欲しいと懇願する。勝四郎は、勘兵衛に弟子入りを志願し、行動を共にする。菊千代は、勘兵衛の周辺をウロウロし始める。

利吉の話を聞いた勘兵衛は、40人の野武士を倒すには腕の立つ侍が最低でも7人は必要だが、この条件では到底集まらないだろうと判断する。たまたま居合わせたやくざ者は、利吉たちに同情し、勘兵衛に文句を言う。勘兵衛は考えを改め、この仕事を引き受ける。

勘兵衛の指揮のもと、仲間集めが始まる。利吉が道ゆく侍に声をかけ、戸口で木刀を持った勝四郎が待ち構える。これは勘兵衛流の腕試しだった。

片山五郎兵衛は、戸口に入る前に勝四郎がいることを見抜き、勘兵衛を感心させる。五郎兵衛は勘兵衛の人柄に惹かれ、この仕事を引き受けてくれる。

戦場で勘兵衛の部下だった七郎次も仲間に加わる。五郎兵衛は、楽しそうに薪割りをしていた林田平八に声をかけ、気のいい平八も仲間に入ってくれる。

勘兵衛は侍同士の決闘を目撃し、凄腕の久蔵に声をかける。久蔵は、一旦はこの話を断るが、考え直して勘兵衛を訪ねてくる。

まだ若い勝四郎の将来を考え、勘兵衛は勝四郎の同行を拒む。勝四郎の落胆ぶりを見た利吉や他の仲間は、勘兵衛を説得してくれ、勝四郎も同行を許される。これで仲間は6人となり、勘兵衛は明朝の出発を決める。

勘兵衛に侍ではないと見抜かれた菊千代は、どこかから武家の家系図を盗んできて、それを勘兵衛に見せる。しかし勘兵衛たちに大笑いされ、菊千代は大暴れしたあげく、酔い潰れて寝てしまう。菊千代は山犬のように粗暴な男だったが、憎めない魅力があった。

翌朝、菊千代は“自分も連れて行ってくれ”と頼むが、相手にしてもらえない。それでも菊千代は勝手についていく。

七人の侍のあらすじ【承】

一足先に村へ帰っていた万造は、ひとり娘の志乃の操を心配する。万造は嫌がる志乃の髪を無理矢理切ってしまい、“男になれ”と命令する。この出来事を目撃した村人たちは、これからやってくる侍衆に恐れを感じる。茂助は、自分勝手な万造を叱責する。

村人たちは、村へ到着した勘兵衛たちを見て、一斉に姿を隠してしまう。儀助は、これが虐げられてきた農民の気質なのだと勘兵衛たちに詫びる。菊千代は盤上を打って村人たちを集め、どういうつもりかと説教をする。菊千代のユニークな演説を村人たちも面白がり、空気が和む。この様子を見た勘兵衛は、菊千代を仲間に加える。これで七人の侍が揃う。

勘兵衛は村の地図を用意して、念密な作戦を立て始める。他のメンバーもそれぞれに役割を持ち、村人に武器の使い方や戦さの心構えを指導する。面白い菊千代は、村の子供たちから慕われる。

勝四郎は、村の北側にある森で志乃と出会う。志乃を男だと勘違いした勝四郎は、逃げる志乃を追う。2人はもみ合いとなり、勝四郎は志乃が女だと知って驚く。

菊千代は、村人が落ち武者狩りをして集めた甲冑や武器を持ってくる。しかし農民たちに殺された落ち武者の無念がわかる勘兵衛たちは、それらの品物を見て不機嫌になる。農民の気持ちがわかる菊千代は、その態度に怒りを感じる。

野武士たちが村を襲ってくる気配はなく、暇を持て余した久蔵は、ひとりで黙々と修行を積む。平八はこの戦さのための旗を作り、時間を潰す。

森で修行をしていた久蔵は、勝四郎が志乃に握り飯を差し入れしている現場を目撃する。久蔵は、勝四郎と志乃のただならぬ関係に気づくが、そのことは決して口外しない。

勘兵衛は、村の四方を木製の柵や水路で囲い、野武士の侵入を妨害する作戦を立てる。麦の収穫が終われば野武士がやってくるだろうと予測し、戦さに備えてグループで行動するよう村人に指示を出す。

村外れにある3軒と長老の暮らす水車小屋は守りきれないとされ、そこの住民は家を諦めるよう言われる。村外れの住民は怒り出し、村人同士が喧嘩を始める。いつもは温厚な勘兵衛が、団結力を乱す村人に刀を向け“自分のことばかり考える奴は、自分も滅ぼす”と凄む。勘兵衛の真剣な様子を見て、いよいよ戦さが始まるのだと、一同は緊張する。

七人の侍のあらすじ【転】

平八は、女房のことを聞かれて怒り出した利吉の様子から、彼が何かを隠しているのだと感じる。平八は利吉の話を聞こうとするが、利吉は何も言わない。

麦の収穫が終わり、村を守る水路も完成した。しかし野武士は姿を見せず、村全体の緊張が緩み始める。勘兵衛は、もう大丈夫だと思う時が一番危ないと感じていた。

森で志乃と逢引していた勝四郎は、頭上で馬のいななきを聞く。裏山には、3人の野武士が偵察に来ていた。相手は村に侍がいることに気づいていなかったが、菊千代のヘマでその事実を知られてしまう。久蔵と菊千代は、3人の後を追う。

久蔵は2人をその場で始末し、1人を生け捕りにして帰ってくる。村人たちは寄ってたかって野武士を殴り殺そうとするが、勘兵衛はそれを止める。しかし息子の仇を討とうとする老婆のことは止められなかった。

野武士一味の隠れ家の場所がわかり、利吉の道案内で、久蔵と菊千代と平八が隠れ家へ向かう。隠れ家の中には、連れ去った女たちと眠り込んでいる野武士たちがいた。久蔵たちは隠れ家に火を放ち、逃げ惑う野武士を斬る。利吉は、中から自分の女房が出てきたのを見て、燃え盛る隠れ家に走り寄る。利吉に気づいた女房は、驚愕の表情を浮かべて炎の中へ消えていく。それを追おうとする利吉を、平八が止めに出て、銃弾に倒れる。村には平八の墓が作られ、利吉は墓の前で泣き崩れる。菊千代は、平八の作った旗を高々と掲げる。

隠れ家を襲撃された野武士は、集団で村へ攻め込んでくる。しかし柵や水路に阻まれ、村の中へは入れない。野武士側は、種子島と呼ばれる鉄砲を3挺所持していた。

勘兵衛は村の中央で指示を出し、勝四郎が使い走りを務める。北の山側に20騎、東からは12騎の敵がくる。東は七郎次をリーダーとするグループで守っていた。北には久蔵と五郎兵衛が配置される。

村外れの橋を外していた菊千代は、長老の水車小屋と他の3軒に火が放たれたのを目撃する。長老の家には、長老を呼びに行った夫婦と子供がいた。菊千代は勘兵衛の制止を振り切り、彼らを救出にいく。泣き叫ぶ子供を抱きかかえ、“こいつは俺だ 俺もこの通りだった”と、菊千代は絶叫する。

勘兵衛側は善戦し、敵に打撃を与える。東西と南はしっかりと守られており、敵の侵入しやすい北側が決戦の場になると勘兵衛は考えていた。問題は相手が所持する鉄砲で、久蔵はこれを奪いにいく。そして2名を殺し、1挺の鉄砲を奪ってくる。

七人の侍のあらすじ【結】

勘兵衛は、北側からわざと1騎ずつ敵を侵入させ、村に閉じ込めて確実に殺すという作戦に出る。作戦は成功し、確実に敵の数は減りつつあった。

菊千代は持ち場を離れて単独で山に入り、野武士の様子を偵察に行く。仲間のふりをして見張り役の野武士に近づき、相手を殺して鉄砲を奪う。しかし敵に気づかれてしまう。

鉄砲を持って逃げ帰ってきた菊千代を、勘兵衛は叱責する。菊千代は不満だったが、勘兵衛は抜け駆けの危険性を熟知していた。勘兵衛の心配した通り、野武士は一気に攻め込んでくる。

持ち場へ戻った菊千代は、次々と村人が殺されるのを目の当たりにする。菊千代が目をかけていた与平も殺され、怒り狂った菊千代は敵に襲いかかる。

北側で銃声が聞こえ、勘兵衛たちは現場へ駆けつける。銃弾に倒れたのは五郎兵衛だった。敵は残り13騎まで減ったが、こちらの犠牲も大きかった。菊千代は自分の軽率な行動を悔やみ、墓の前から動こうとしない。

勘兵衛は、次の戦いが勝負だと考える。連日の戦いで疲れ果てている村人を順番に休ませ、家族に会いたい者は会っておくように伝える。七郎次は自ら見張り役を務め、村人を休ませる。そして万造を志乃のもとへ行かせてやる。

志乃は女たちの集まる場所におらず、万造は娘を探す。志乃は勝四郎を納屋に誘い、体を許していた。納屋から出てくる勝四郎と志乃を目撃した万造は、志乃を捕まえて折檻する。志乃の悲鳴を聞き、みんなが集まってくる。万造は何も言わなかったが、気まずそうな勝四郎の様子を見て、勘兵衛は事の成り行きを察する。

その夜遅くから雨が降り始め、翌日は土砂降りとなる。勘兵衛はわざと昨夜の件で勝四郎をからかい、村人たちを和ませる。

13騎の野武士が、一斉に村へ攻め込んでくる。みんなはそれぞれの持ち場で必死で戦い、勘兵衛も弓を引いて敵を倒す。それは泥まみれの壮絶な死闘だった。

野武士の大将は、密かに女たちの隠れ場所に侵入し、そこから鉄砲を撃つ。村の中央で次々と敵を斬っていた久蔵が銃弾に倒れ、それに気づいた菊千代がその小屋に走る。菊千代は戸口で腹を撃たれるが、渾身の力を振り絞って野武士に襲いかかり、野武士を倒して自らも絶命する。壮絶な死を遂げた泥まみれの菊千代の死体を、雨が洗い流していく。

野武士は全滅した。しかし生き残った勘兵衛と七郎次に笑顔はない。勝四郎は泣き崩れる。

後日。村人たちは祭囃子に合わせて陽気に田植えを始める。そんな村人たちの様子を見ながら、勘兵衛たちは同志の墓を見つめる。勘兵衛は“今度もまた負け戦さだった、勝ったのは百姓たちで私たちではない”と、ポツリと呟く。こうして七人の侍の戦いが終わる。

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