『スパルタカス』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

スパルタカスの概要:「スパルタカス」(原題:Spartacus)は、1960年のアメリカ映画。監督は「現金に体を張れ」、「突撃」のスタンリー・キューブリック。主演は前作「OK牧場の決斗」、キューブリック監督の「突撃」に出演したカーク・ダグラス。尚、カーク・ダグラスは本作で制作総指揮も務めている。共演者に「ハムレット」、「リチャード三世」のオスカー俳優、ローレンス・オリヴィエ。「野郎どもと女たち」の女優ジーン・シモンズ。「ヘンリー八世の私生活」でオスカーに輝いたチャールズ・ロートン。本作でアカデミー賞助演男優賞に輝いたピーター・ユスティノフ。「お熱いのがお好き」のトニー・カーティスなど。


スパルタカス

スパルタカス あらすじ

映画『スパルタカス』のあらすじを紹介します。

紀元前1世紀のローマが隆盛を極めていた時代、逞しい奴隷のスパルタカス(カーク・ダグラス)は、共に働く奴隷を助けるため衛兵に反抗し、飢え死にの刑を言い渡される。スパルタカスは、自らが働く鉱山に剣闘士の卵を探しに来ていた、剣闘士養成所主のバタイアタス(ピーター・ユスティノフ)に見出され、カプアにある彼の養成所に売られる事になった。彼はそこで女奴隷のヴァリニア(ジーン・シモンズ)と知り合い互いに惹かれ合う。ある時、ローマの名将クラッサス(ローレンス・オリヴィエ)がバタイアスを訪ね、スパルタカスと親友の黒人奴隷であるドラバとの決闘をバタイアスに申し入れる。そして試合に勝ったドラバは、スパルタカスを殺さずクラッサスに襲いかかるが、衛兵たちに取り押さえられて殺されてしまう。

クラッサスはヴァリニアを買い本国送還を命じた。悲しむスパルタカスは同僚と共謀して反乱を起こす。首領スパルタカスと奴隷の集団は、次々と貴族を襲い奴隷を解放し、ベスビアスの山腹に奴隷軍の本拠を構え、ヴァリニアもスパルタカスの許に戻ってきた。

ローマではクラッサスとグラッカス(チャールズ・ロートン)が政権を争う中、グラッカスはクラッサスの勢力を押さえ込むため、部下グラブラス(ジョン・ドール)の警備隊を奴隷軍攻撃に派遣し、友人のジュリアス・シーザー(ジョン・ギャヴィン)を守備隊長に任命した。奴隷軍はグラブラス軍を撃破し、グラブラスは単身逃げ戻り、クラッサスは責任を取って引退する。やがて奴隷軍は南海岸に侵攻し、グラッカスはクラッサスに立て直しを依頼し、成功したら執政官になることを条件にクラッサスは引き受けた。スパルタカスは元クラッサスの召使アントナイナス(トニー・カーティス)を参謀に迎える。彼は奴隷解放を願っており、沿岸の海賊と奴隷送還の契約をした。それを知った元クラッサスは海賊を買収し、奴隷軍の後方に味方を上陸させる。奴隷軍は海賊の裏切りと前後の敵に挟まれながらも、首領のスパルタカスはローマへの進撃を命じる。カプア近郊の大平原で両軍はぶつかり合い、戦いの結末はやがて大きく変貌してゆく。

スパルタカス 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1960年
  • 上映時間:198分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、アクション
  • 監督:スタンリー・キューブリック
  • キャスト:カーク・ダグラス、ローレンス・オリヴィエ、チャールズ・ロートン、ジーン・シモンズ etc

スパルタカス 批評 ※ネタバレ

映画『スパルタカス』について、2つ感想批評です。※ネタバレあり

とにかく長い。三時間超えの長丁場

紀元前一世紀に、共和政ローマにおいて圧政に対する反乱が各地で起こった中でも、最大級のの反乱を描いたのが本作品である。制作総指揮を務めたカーク・ダグラスのカラーが強く表れる感があり、監督のキューブリックが自分の作品ではないと公言しているのは頷ける話である。他のキューブリック作品でも見られるように彼の作品とは思えないような人物の描き方が見受けられる。しかしキューブリックならではのシーンとしては、戦闘におけるリアルな描写や、構図的なダイナミズムという点に於いてはsyどうけんを握っているところだろう。カーク・ダグラスの演技に対する指導と、キューブリックの撮影に対する指示というものが合致して出来あがったところではないだろうか。それが編集の時点でどこをどういう風にまとめようかという結果が、このような長尺作品になってしまったのではないかという気がしないでもない。カーク・ダグラス曰く「キューブリックは才能あるクソッタレだ」という言葉をどこかで紹介した気がするのだが、そのような映画に対する両者の相譲れない思いが見え隠れする作品であるが、長いとはいうもののアクションと人間ドラマがバランス良く展開され、見応えは充分である。

キューブリックよりは、カーク・ダグラスの作品

この出演メンバーを見てみるとキャスティングも豪華である。スぺクタルというより人間の尊厳を追い続けたドラマに重きを置いているように感じられるが、キューブリックが描きたかったものと、カーク・ダグラスが描きたかったものがどこか違っていたのではないか。クライマックスのローマ軍との戦いは意外に淡泊であり、その周辺に展開される人間ドラマの方に主眼が置かれてあり、キューブリック色が薄いと感じる人は多いのではないだろうか。この手の映画はキューブリックの手によらなくても大丈夫だったのではないかなと感じるのだが、裏事情はさておきドラマとしての完成度は高い。カーク・ダグラスの作品だろう。

スパルタカス 感想まとめ

ダルトン・トランボのシナリオらしく、権力や奴隷という図式の中で人間性や自由を描いた物語としての価値は高い。ヒロイズムを優先しがちなスペクタクルとは一線を画する深い味わいがあり、原作を単なる史実として解釈せず、その裏側にある葛藤を描いた脚本は、従来の歴史スペクタクルと違った重厚さを備え、本作の質を輝かせた功績だと言えるだろう。しかしながらその脚本に含まれる精神的な表現のみならず、それを凌駕するカーク・ダグラスという役者の肉体で語る演技も迫力である。

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