映画『スプライス』あらすじとネタバレ感想

スプライスの概要:「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督、脚本、原案で2009年に製作された禁断のSFホラー映画。遺伝子研究の果てに生み出されたハイブリットアニマルの恐怖を描いた。

スプライス あらすじ

スプライス
映画『スプライス』のあらすじを紹介します。

遺伝子学者で恋人関係にあるクレイヴとエルサは、動物と人間の遺伝子を結合(スプライス)させた新種の生物を生み出す研究をしている。
ジンジャーとフレッドという新種を開発したが、所属している会社からは新種開発から次の段階へと進むよう命令される。

新種の魅力に取り付かれた2人は、研究所に忍び込んで勝手にハイブリット・アニマルを作ってしまう。
生まれたときにエルサの手首に噛み付いたそれは、驚異的な進化を見せた。
ドレンと名づけられた彼女は瞬く間に成長し、人間に似た外見と尻尾、水中と陸の両方で呼吸ができる肺も持っていた。

そんな時、ジンシャーとフレッドのお披露目会が行われるが、性別が変わっていた2匹が殺し合い、最悪な結末を迎えてしまう。
研究所でドレンの観察を続けることが難しくなってきた2人は、エルサの母親が残した人目につかない牧場の納屋にドレンを隠すことに。
だが、知能と体が発達したドレンは危険な存在になっていった。

ドレンがクレイヴに対し性的な感情を持っているのではと危惧しはじめたエルサだったが、それは現実のものになってしまう。
飛ぶことも可能になったドレンの危険性を再認識したクレイヴとエルサは、やがて想像を超えたハイブリット・アニマルの姿を目撃する事となる。

スプライス 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2008年
  • 上映時間:104分
  • ジャンル:SF、ホラー
  • 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
  • キャスト:エイドリアン・ブロディ、サラ・ポーリー、デルフィーヌ・シャネアック、ブランドン・マクギボン etc

スプライス ネタバレ批評

映画『スプライス』について、感想批評です。※ネタバレあり

美しいモンスターの映像技術

モンスターパニック映画の多くはモンスターの見た目の醜さや強烈な印象が見どころだが、今作は人間の顔を歪にしたような頭に、胴体は人間、カエルにも似た脚の形、尻尾があり羽も生えるという、美しいがどこか違和感を感じる新種の生物。
エイリアンなどと違い、地球上の生物の遺伝子がベースなので、おどろおどろしい見た目ではない。
そんな新生物の彼女が、クレイヴと関係を持った後に脱皮をして男性に変わり、エルサを妊娠させるという人間の根底にある恐怖心を揺さぶる設定にはゾッとする。

ドレンの見た目が凝っていて、生まれたばかりの頃のネズミにも似た外見を考えた、製作陣の想像力は群を抜いている。
また、ドレンを演じた無名の女優の演技力は台詞が一言もない分、余計に際立って見える。

すぐに大人の成長した姿になるのは、いくらなんでも早すぎるとツッコミたくなる。
特殊な技術を使っての尻尾を切り取るシーンや注射のシーンだが、タイミングがズレているような不自然な印象を覚える。

リアル感のあるクレイヴとエルサの関係と、少ないながらも豪華なキャスト

クレイヴとエルサの関係も、どこか常識から外れたストーリーになっている。
確認できたら処分すると言い張る姿から一変し、自分が噛み付かれて命も危うかったにも関わらず、愛情を込めて育てているエルサの姿には違和感がある。
だが、可愛がっていたドレンが自分に盾ついた時、嫌がっていた母親と同じ行動をしている、という点は良く出来ている。
ラストシーンで、ドレンの子供を産むことに同意した表情には、なんとも言えない不気味さがある。

決して「ノー」と言えないクレイヴの優柔不断な態度や、唯一ドレンの存在に気が付いてしまったクレイヴの弟ギャビンの、兄に言いくるめられる様子は、ありがちな人間関係を上手く表現している。

クレイヴ役に「戦場のピアニスト」主演のエイドリアン・ブロディ、エルサ役には、近年は監督をメインに活動しているサラ・ポーリーを。
2人の上司ウィリアム役に、「CUBE」でワース役を演じたデイヴィット・ヒューレットを起用するなど、少ないキャストの中の豪華さは、意外性があって良い。

スプライス 感想まとめ

スペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭で上映され、サンダンス映画祭でも高評価を得た「スプライス」。
SF、ホラーの映像化作品に送られる、サターン賞にもノミネートされるなど、高い評価を受けた映画でもある。

撮影を担当したのが日本人で、クレイヴとエルサのベッドルームにかけられたイラストに、日本語が書かれているのは印象深い。
見る際は、ぜひ探して欲しい。

遺伝子学者の難しい台詞が沢山出てくるような場面では、音楽を上手く使ってごまかしたり、ジンジャーとフレッドのお披露目発表のシーンでは、あえてエルサが難しいことを発言しないなど、構えずに見る事ができる。
ドレンの見た目の、歪だが美しさのある外見は見どころで、翼が生えるシーンは幻想的なものがある。

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