映画『マグノリアの花たち』あらすじネタバレ結末と感想

マグノリアの花たちの概要:原作は、1987年に初演となったロバート・ハーリングによる戯曲ですが、それを原作とし、1989年に劇場公開を迎えました。アメリカ南部のとある小さな町で花開く、女性たちの友情を描いた群像劇です。

マグノリアの花たち あらすじネタバレ

マグノリアの花たち
映画『マグノリアの花たち』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

マグノリアの花たち あらすじ【起・承】

その、南部の小さな町の小さな美容院は、女たちの溜まり場でした。
その日も、結婚式をひかえたシェルビーが、母親のマリンと店を訪れます。結婚式のゲスト、元町長夫人のクレリーもそこで髪のセットをしていました。ガーデン・ウェディングのために鳥を追い払うと息巻く父親の愚痴に、花が咲きます。

おしゃべり好きで面倒見のいい店長トルーヴィは、その日、店の前で戸惑う内気そうな少女に声をかけます。名前はアネル。聞くと、美容学校を出たので雇ってほしい、とのこと。また、彼女の元の夫はひどい男で、苦労していると訴えます。トルーヴィはそんな彼女を二つ返事で店に招き入れ、陽気な街の友人たちに明るく紹介するのです。

しかし、そんな時、急に震えだすシェルビー。低血糖症です。そう、彼女は重い糖尿病を患っているのでした。そんな彼女も、結婚して幸せになる。女たちは、シェルビーの結婚を心から祝います。

そこに、ひねくれ者のクレリーの級友、シェルビーが怒鳴り込んできます。
「銃声に犬が怯えるのよ!なんとかしなさいよ!」
鳥を追い払おうと躍起になる、シェルビーの父親・ドラムは派手に銃声を響かせているのでした。

そうこうしているうちに、賑やかに式は執り行われます。
友人たちに祝われた、シェルビーの大好きなピンクに囲まれたその式は、幸せのうちに幕を引きます。

マグノリアの花たち あらすじ【転・結】

しかし、その年の冬のクリスマスの夜、シェルビーは母親・マリンに、自らの妊娠を告げます。重い糖尿病を患う彼女にとって、それは喜ばしい知らせではありませんでした。
シェルビーの身体を気遣い、子どもはあきらめるよう説得するマリンでしたが、「短い間でも、充実した人生を生きたい」と訴える彼女の瞳もまた切実でした。
美容院に集う友人たちも、そんなシェルビーの意思を尊重するようトルーヴィを説得します。娘の命の危険に不安を覚えるマリンを、ただ抱きしめ寄り添う友人たち。

そして、そんな心配をよそに、シェルビーは元気な男の子を生みます。愛する夫のジャクソンからとってジャクソンジュニアと名付けられたその男の子を、シェルビーは慈しみ育てます。
しかし、出産のショックから腎臓障害を起こし、マリンからの移植を受けることが決まったシェルビー。次々病魔に襲われるシェルビーと、そんな娘に心を砕く母・マリンの心のよりどころは、美容院に集う友人たちの明るい笑い声でした。

しかし、ある日、シェルビーは発作に倒れ意識を失ってしまいます。意識の戻らないシェルビーに付き添い続けるマリアでしたが、ついにシェルビーは帰らぬ人となってしまうのです。
葬儀の日、マリアをいたわり声をかける友人たちに、ついにマリアは声を荒げます。
「なんであの子だったの、あの子を返して。」
悲痛の涙にぬれる彼女を、友人たちは思い思いの言葉で励まそうとします。そんな彼女たちの、滑稽なほどに必死な姿に、ついにマリアの表情も緩むのでした。

あくるイースターの日、友人たちの笑い声が響きます。それぞれ思い思いに着飾った彼女たちは、それでも、シェルビーに想いを馳せ、ジュニアの成長を見守ろうと笑い合うのです。

マグノリアの花たち 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1989年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ハーバート・ロス
  • キャスト:サリー・フィールド、ドリー・パートン、シャーリー・マクレーン、ダリル・ハンナ etc

マグノリアの花たち 批評・レビュー

映画『マグノリアの花たち』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

魅力的なキャラクター、なのにおざなり

魅力的で演技力も高い女性キャストが終結した今作、なんといっても売りは彼女たちのキャラクターに他なりません。優しく聡明な母・マリン、美しく明るいシェルビー、まじめすぎるくらいのアネル、陽気でおしゃれで世話焼きのトルーヴィ、一見上品な毒舌家のクレリーに、破天荒なシェルビー。これだけ色とりどり揃えた「花」の見せ場が、圧倒的に足りないのです。
メインとなるのはシェルビーの話、それはわかりますが、あまりにも他のキャストのエピソードがおざなりですし、なにより、本当につらい場面ではマリンは一人で彼女に付き添っています。これでは、「うつくしい母娘愛とゆかいな仲間たち」です。もう少し、それぞれのキャラクターが立つような構成にしてほしかったなと思います。

良すぎるテンポ

約二時間という定められた尺ですから、テンポ良く展開するストーリーというのは重要です。しかし、今作はあまりにもテンポが早すぎる。ひとつひとつのエピソードに割く時間があまりに短いものだから、たとえばシェルビーの死のシーンは全体で15分程度です、感動している暇がなく次の場面に切り替わってしまうのです。
これは、全体の構成として失敗ではないでしょうか。せっかく女優陣が迫真の演技で観客を引き付ける画面も台無しです。

魅力的でないラストシーン

終わり良ければすべて良し、という言葉もある通り、ここまでパッとしない作品でも、ラストシーンでぐっと掴んでしまう映画はよくあります。しかし、この映画は絶妙に、良くなりそうでそうはならないラストです。ただただ、イースターの午後にジュニアが遊ぶところを彼女たちがはしゃぎながら眺めるというラストシーン。もう少し、たとえばシェルビーが劇中に放った「30分でも充実した人生を過ごしたい」という、とても素敵な台詞を絡めるなど、できなかったんでしょうか…。

マグノリアの花たち 感想まとめ

名作風の凡作というのはよくありますが、今作はまさにそれ。ポスタービジュアルも、シャーリー・マクレーンをはじめとする映画ファンにとってあまりにも魅力的なキャストも、あらすじも、これは名作だ!と思わせる匂いに満ちているのに、蓋を開けてみれば、意外と普通でがっかりしてしまいました。
ただ、劇中に見られる80年代のアメリカのダサいファッションや、若き日のジュリア・ロバーツの美貌に、きゃっきゃとはしゃぐ女性たちの会話風景など、目には楽しい映画でした。女友達や母娘で、家でDVDを見ながらゆっくり過ごすのにはちょうどいいかもしれません。

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