映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』あらすじネタバレ結末と感想

ストレイト・アウタ・コンプトンの概要:エミネムの『8mile』を3週間で塗り替え、音楽伝記映画部門では1位を獲得した伝説のギャングスタユニットNWAの映画。アイス・キューブの実の息子が父親を演じる。

ストレイト・アウタ・コンプトン あらすじネタバレ

ストレイト・アウタ・コンプトン
映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ストレイト・アウタ・コンプトン あらすじ【起・承】

時は、’86年、米国屈指の危険な街・コンプトン。
『クラック』の売買で資金を確立したストリート・ギャングの抗争がエスカレートしていた。

取締りを口実に黒人住民を手当たり次第に摘発する警察のやり方に、住民はフラストレーションを抱えていた。

ドラッグディーラーのイージーE(ジェイソン・ミッチェル)は、この近辺で流行りつつあった、ヒップホップカルチャーに
将来を見出し、足を洗い音楽業界に転身しようとしていた。

そんな彼に引き寄せられたのが、旧友のMCレン(オルディス・ホッジ)、
理解のないボスのしたでクラブDJとして働いていたドクター・ドレー(コーリー・ホーキンス)、
DJイエラ(ニール・ブラウンJr)、アイス・キューブ(オシェイ・ジャクソン・Jr)。

彼らはラップでコンプトンの現状を伝えるNWA(Nigger With Attitudes)を結成する。
彼らに目をつけたのがレコード業界の大物ジェリー・ヘラー(ポール・ジアマティ)だった。

イージーは彼を気に入り、ビジネスパートナーとして雇い入れルースレスレコードを設立。
’88年にリリースしたアルバム『ストレイト・アウタ・コンプトン』は爆発的ヒットを生み出すのだが・・・。

ストレイト・アウタ・コンプトン あらすじ【転・結】

ツアー先のデトロイトでは地元警察によるライブ監視の中、ファンに煽られる形で『ファック・ザ・ポリス』を演奏し逮捕される面々。
各地の警察だけでなくFBIから警告状が届くなど『世界で最も危険なグループ』と言われるほど、NWAは社会現状となった。

危険を伴う成功の裏では、グループ内で亀裂が生じていた。
イージーEとジェリー・ヘラーの取り分が多い事に気づいたアイス・キューブが脱退。

お互いをディスりあいする曲合戦に留まらず、ルースレスレコードの若手がアイス・キューブを襲撃する事件に発展する。
コンプトンで最も危険とされているシュグナイト(R・マーカス・テイラー)に誘いを受けたドレーも脱退。

キューブ脱退後、『ニガス4ライフ』などのNWAの曲を書いていたThe DOC(マーロン・イエートJr)は、
交通事故に巻き込まれ声帯を損傷する大怪我を負っていたが、ジェリーから何の医療保障も受けていなかった上、
印税も貰っていなかった事が、シュグナイトの耳に入る。

彼はジェリーを車の中に監禁し、イージーEの元をアポなしで訪れ、メンバーの管理権利の譲渡と、
ジェリーの解雇を書いた紙に強制的にサインさせる。

NWAは散り散りになり、イージーEの体はエイズに冒されていた事が発覚、その後の面々の行く末が語られる。

ストレイト・アウタ・コンプトン 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:147分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、音楽、伝記
  • 監督:F・ゲイリー・グレイ
  • キャスト:オシェア・ジャクソン・Jr、コーリー・ホーキンズ、ジェイソン・ミッチェル、オルディス・ホッジ etc

ストレイト・アウタ・コンプトン 批評・レビュー

映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

映画化した時代が良かった

映画化した時代が良かったと思う。
もしもこの題材10~15年映画化が早かったなら、酷評されていただろう。

映画の舞台となった’80年代のコンプトンは、時代の犠牲になり、マイノリティの鬱屈したエネルギーが漂っている。
地元警察は、マイノリティ同士は勝手にぶつかって潰れればいいと思うのに、無辜(むこ)の黒人青年を犯罪者扱いするのは躊躇しない。

弱者を切り捨てるレーガノミスクは、今で言うならば、ドナルド・トランプである。
NWAの面々は、それぞれ『誰かに合わせなければいけない』、『周囲にあわせなければいけない』という鬱屈た感情の中で生きていて、
それを打ち破る方法として音楽を選んだ。

イージーE以外のメンバーは

ツアーの純収益は65万ドルであったにも関わらず、イージーEとジェリーは合計15万ドル着服。
曲を作っていたアイスキューブの元には2万3000ドルしか振り込まれていなかった。

アルバムリリース後も、印税は300万枚売れていても、3万2000ドルしか彼の手元に入ってこない。

最初は純粋に『音楽で世の中を変えていこう』とした4人にジェリーが、ビジネスという知恵をイージーEを入れた事により、
NWAは分裂状態に追い込まれ、今日のギャングスタの抗争に繋がっているのだと思う。

NWAは活動期間は正味短いが、与えた影響は大きい。
アイス・キューブやドレーほど成功したわけではないが、MCレンはソロで活動を続け、イェラは’96年にイージーEの追悼アルバムを出している。

映画では一気に傾いたように描かれているルースレスレコードだが実際はそうではないし、他のメンバーも
それなりに活躍している。

キャスティングで一番最初に決まったのは、あの人

イージーE以外のキャスト全員が存命というので、製作は難航を極めるかに見えた。
ドレーは最初制作に加わる事を、ためらったが、監督が自分のMVを手がけた事もあり、キューブや家族と話し合い、製作陣に加わったという。

勿論の事だが、キューブの息子、オジェイ・ジャクソンJrがキューブを演じる事は最初に決まった。
他の面々が演技指導を受けているので、彼は、この役の為にオーディション後、2年近くロスとNYで演技の勉強に励む事になったらしい。

ストレイト・アウタ・コンプトン 感想まとめ

NWAが分裂した原因は何だったのだろうか。
ドレー曰く、当時は製作こそ総てだったと語る。

ワールド・クラス・レッキン・クルー時代、オーナー・ロンゾの言いなりでしか曲が書けないというのは
つまらなかったというのが、彼がNWAに入るきっかけだった。
イージーEは、ロンゾに保釈金を払ってもらえなかった事がトラブルの原因だった。

いい曲が書きたいと思っても、根源が『負』のエネルギーで繋がっていたからこそ、
ジェリーの様に、警察は許さないが金儲けはしたいという矛盾した人間にスキをつかれたのでは、と思う。

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