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映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の概要:19世紀、ロンドンのフリート街に、スウィーニー・トッドが復讐のために戻る。無実の罪で流罪の刑に処されていた彼だったが、彼から全て奪ったターピン判事を殺すため、姿と名前を変えて理髪店を営みながらその機会を待つ。

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映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の作品情報

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

製作年:2007年
上映時間:117分
ジャンル:ミュージカル、ホラー
監督:ティム・バートン
キャスト:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーター、アラン・リックマン、ティモシー・スポール etc

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の登場人物(キャスト)

ベンジャミン・バーカー / スウィーニー・トッド(ジョニー・デップ)
フリート街で理髪店を営み、家族で幸せに暮らしていたが、ターピン判事に企みで無実の罪で流罪の刑に処される。15年後、彼は姿と名前を変え、ターピンに復讐するため街に戻ってくる。
ラヴェット夫人(ヘレナ・ボナム=カーター)
かつてトッドの理髪店があった場所で、パイ屋を営む。トッドの復讐に協力し、彼の殺人を隠すため、パイの材料に死体の肉を使うことを思いつく。
ターピン判事(アラン・リックマン)
フリート街の役人。バーカーの妻を手に入れるため、彼を無実の罪で流罪の刑に処す。彼は残された娘のジョアンナを屋敷に幽閉し、求婚する。
ジョアンナ・バーカー(ジェイン・ワイズナー)
バーカー夫妻の1人娘。ターピンの屋敷に幽閉されていたが、窓越しに出会ったアンソニーと駆け落ちを図る。しかし、失敗して精神病院に入れられる。
アンソニー・ホープ(ジェイミー・キャンベル・バウアー)
パーカーと共にフリート街へ渡った船乗り。ジョアンナに一目惚れして、彼女をターピンのもとから解放しようと画策する。一度はターピンにその計画がばれてしまい失敗するが、諦めずにジョアンナを助けようとする。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじ【起】

19世紀、ロンドンにあるフリート街にトッドとアンソニーが船から降り立つ。トッドはかつてこの街でベンジャミン・バーカーとして理髪店を営み、家族と幸せに暮らしていた。しかし、彼の妻を狙うターピン判事の手によって、トッドは流罪の刑に処されていた。

トッドが自分の店があった場所を訪れると、ラヴェット夫人がさびれたパイ屋を営んでいた。トッドはラヴェットから彼の妻は自殺し、娘はターピン判事のもとにいることを知る。ラヴェット夫人は復讐を誓うトッドに協力するため、彼女の店の二階を理髪店としてトッドに貸すことにした。

船を降りてから街に繰り出していたアンソニーは、ある屋敷の窓辺に美しいジョアンナを見かける。彼は一瞬で彼女に恋に落ちるが、彼女に自由がなかった。彼女のいる屋敷はターピンのもので、彼女は幽閉されていた。

ターピンはジョアンナに見とれているアンソニーに気づき、屋敷にいた役人のバムフォードに命じて、彼女に近づかないようアンソニーに警告させる。しかし、アンソニーは彼女を必ず屋敷からさらおうと決意を固めた。

トッドはラヴェット夫人と共に市場へ足を運ぶ。そこでは、イタリアから来たというピレリが子供のトビーと毛生え薬を大人達に販売していた。トッドはピレリをペテン師だと見破り、髭剃り競争で彼を負かす。彼の鮮やかな剃刀捌きを見ていたバムフォードは感心して、彼の店に行くことを約束した。

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映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじ【承】

トッドの店にアンソニーが駆け込み、ジョアンナと駆け落ちするための助けが欲しいとトッドに訴える。トッドは了承し、アンソニーは喜んで店を出る。ほどなくして、ピレリがトビーと共に訪ねてくる。ピレリとトッドが2人きりになったところで、ピレリはトッドの正体を知っていることを伝える。役人にバーカーだとバラされたくなければ、儲けの半分を渡すよう彼はトッドに要求した。

正体がバレるわけにはいかないトッドは、咄嗟に近くにあったやかんでピレリを殴り、仕上げに彼の喉を剃刀で掻っ切った。ラヴェットはピレリを失ったトビーの身の上を案じ、パイ屋で働かせることにした。

一方、ターピンはジョアンナに求婚したことをバムフォードに伝える。ターピンはジョアンナがあまり喜んでいなかったことを懸念していた。バムフォードは身なりを改めて整えるためにも、無精髭を剃るようターピンに提案した。バムフォードはターピンにトッドの店を薦める。

トッドの店にターピンが来た。ターピンは髭剃りを注文する。トッドは彼を殺す絶好の機会が来たことに心を躍らせる。トッドはその時を楽しむかのように、ゆっくりと丁寧にターピン判事の髭を剃る。その時、タイミング悪くアンソニーが駆け落ちの相談のため店に来てしまった。ターピン判事は駆け落ちの計画を知って怒り、店を急いで出る。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじ【転】

ピレリの死体処理に悩んでいたラヴェットだったが、ある解決策を思いつく。ピレリの肉体を刻み、肉の代わりにパイの材料として使うというものだ。トッドもその案を受け入れ、ラヴェットと共に、理髪店に訪れた人々がパイの材料になると話に華を咲かせる。

トッドは理髪店に訪れた客を次々に殺し、改造した椅子で死体を地下室に送る。ラヴェットは地下の調理場で死体の肉を使ってミートパイを焼く。パイ屋は大繁盛する。ラヴェットは店の好調ぶりに喜び、これからも店を続けてトッドやトビーと一緒に暮らす想像を膨らませる。しかし、トッドはターピンへの復讐だけを思い描いていた。

トッドは、駆け落ちがバレて精神病院に幽閉されたジョアンナをアンソニーにさらいに行かせる。しかし、トッドは二人のことを密告する手紙をターピンに出す。アンソニーがジョアンナをさらい、理髪店に来ることを書き記していた。この手紙でターピンを誘い出そうとしていたのだ。

トッドはその手紙をトビーに渡してターピンに届けるよう伝える。トビーはトッドの冷酷さに気づき、ラヴェットの身をトッドから守りたいとトビーは彼女に伝える。しかし、ラヴェットは複雑な思いだった。彼女はトッドの冷酷さを知りながらも愛していたからだ。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の結末・ラスト(ネタバレ)

バムフォードがパイ屋を訪れ、煙突から出る煙から異臭がするという苦情を伝えに来る。トッドは丁重に彼を招き入れるが、すぐに彼を殺す。彼の死体は地下室に送られたが、そこにトビーがいた。トビーはミートパイの材料が人肉だと気付き、地下室に通じている下水道を通って逃げる。トビーの後を追って、トッドとラヴェットは店から離れる。

その頃、アンソニーは計画通りジョアンナをさらって店に来るが、トッドがいない。アンソニーはトッドを探しに行き、ジョアンナは店に取り残される。そこへ浮浪者の女が現れたので、ジョアンナは咄嗟に身を隠す。そこへトッドが戻り、即座に浮浪者を殺して地下室に送る。

程なくして、ターピンが店に到着する。トッドはじきにジョアンナが来るとターピンに伝え、身なりを整えるために髭剃りを薦めて、ターピンを椅子に座るよう促す。ターピンが座ったところで、トッドはついにターピンに正体を明かして、その首に剃刀を何度も突き刺す。血に染まったトッドは隠れていたジョアンナに気づいて殺そうとするが、結局ジョアンナを見逃した。トッドが彼女を自分の娘だと気づいたかどうかは定かではない。

トッドは地下室に降りるが、先ほど殺した浮浪者の顔を確認して驚愕する。彼が愛した妻であった。ラヴェットは妻が自殺したと偽っていたのだ。トッドはラヴェットを許すそぶりを見せて一緒に踊るが、その勢いでラヴェットを焼却炉に放り込む。妻の死体を抱き寄せるトッドの背後に隠れていたトビーが静かに近づく。彼はラヴェットの復讐のため、落ちていたトッドの剃刀で、トッドの首を切り裂いた。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の感想・評価・レビュー

美しい妻を強制的に奪われ、流罪にされた主人公ベンジャミンの復讐劇。
最愛の妻や娘への気持ちよりも、日に日に復讐心が勝っていく姿に、恐ろしさよりも寂しさを感じる。

ベンジャミンの奥さんは生きているという大事なことを隠してまで、彼の想いを自身に傾けようとしたラヴェット夫人。しかし、彼女が今後の夢を語るも、ベンジャミンは一切笑うことはない。それどころか、最後には彼の手で殺されてしまう。欲に負けてしまう人間味と届かない想いに寂しさを感じた。

欲望と憎しみ、それによる悲しみの連鎖に満ちた映画。(女性 20代)


ジョニー・デップはティム・バートン映画の常連だが、今作ではいつもと異なり、歌唱シーンが用意されているのが印象的だった。ジョニーはクール且つ力強い歌声が特徴的であり、復讐に燃えるトッドの役柄とマッチしている。
トッドの相棒となるラヴェット夫人役のヘレナ・ボナム=カーターは、他のティム・バートン映画でも歌唱しているが、今作でもしっとりとした綺麗な歌声を披露している。
作中に曲が入ると、幾分か残酷描写が薄れ、若干和やかなユーモア描写が入るところが、ティム・バートン監督らしいと感じた。(女性 20代)


ジョニーデップが主演の復讐に身を落とした男の末路を描いた物語である。ジョニーデップが演じる美容師といえば、シザーハンズを浮かべてしまったのでだが、こちらの作品は非常に冷酷な役柄である。また、その復讐に加担するラヴェット婦人もまた、正気の沙汰ではないのだ。元々は、タービンが行った行為が元なのだが、復讐に心を奪われた男は、復讐により命を落とすという、最後までなんとも後味の悪い展開であった。(男性 30代)


ジョニー・デップはこういう個性的な役柄を演じるのが、やはりうまいなと感じた。最後、悲劇で終わってしまったのが何とも言えず悲しかった。唯一救いとなったのは、トッドが娘を殺さなかったところだろうか。でも、人を殺すところを見てしまった娘のジョアンナが、これから平穏な生活が送れるとは思えない。ターピン判事さえいなければトッド一家は幸せに暮らしていたのかと思うと、彼に対して激しい怒りがわいてくる。(女性 30代)


トッドが全ては復讐の為にと、理髪店に来た客をミートパイの材料にしてしまうという恐ろしい話の展開。死体の肉を使ったミートパイのお味は少々気になるが、お店が繁盛しているということはそういうことなのだろう。
各々の欲望がミュージカル調の音楽にのせて淡々と渦巻く。
血が噴き出し、人がパイにされていくというダークな雰囲気がユーモラスに描かれている。最後に生き残った娘のジョアンナを思うと何ともいたたまれない気持ちになるが、ティム・バートンのつくるこういった世界観は、ファンにとっては堪らないものだ。(女性 20代)


深い闇を抱えたジョニー・デップが復讐を胸に次々と殺人を繰り返す物語で、ミュージカル調の作品となっている。理髪店に訪れる客をテンポよく殺していくシーンが映し出されるが、髭を剃るナイフが首にかかる度、目を覆いたくなる恐怖にかられてしまう。理髪店と下の階のミートパイ店の関係や、彼女の正体、そしてどこまでも報われない結末、そして見入ってしまうジョニー・デップの魅力、その全てが印象深く、何度も観たくなる作品である。(女性 20代)


ジョニー・デップにヘレナ・ボナム=カーター、そしてアラン・リックマンとティム・バートン監督作品だから出来たであろう豪華なキャストに、彼らしいダークな世界観が最高な今作。映像が終始暗いのでものすごく見づらいのですが、それもティム・バートンの狙いなのかなと考えると「よく作り込まれた世界観」にさえ思えてきます。
1番印象的だったのは、理髪店にやってきた客がミートパイにされるシーン。人肉を使用した食べ物は私のトラウマなのでかなり驚きましたが、今作の場合はそんな描写もテンポ良く流れるように見られました。
たまに思い出してついつい見たくなってしまう作品です。(女性 30代)

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みんなの感想・レビュー

  1. トウシュ より:

    音楽と世界観に衣装やメイク、おまけに演技もかなり良い。がストーリーがまるで面白くないのが残念。雰囲気にどこまで浸れるか、あるいは騙されてあげられるかが映画の評価を分けるだろう。復讐者を描いた映画とは思えないような、笑えないドタバタ劇の連続でミュージカルとしても質は高くない。何回も同じところを行ったり来たりしているようで疲れるだけだった。盛り上がりのポイントが人肉や凄惨な殺人シーンであることもいただけない。実験的な作品だったのだろう。

  2. 匿名 より:

    とにかく暗い色彩で描かれていて本当によかったです。きっとはっきり描写されていたら2度と観られません。肉が不足しているからとこんな風にしようと思えるなんてとても同じ人間だとは思えないです。トッドは本当に可哀想だと思います、愛する妻と子を権力乱用のエロ親父に奪われ地獄の苦しみを味わった事でしょう。ですが関係のない人々を次々と殺していく事は全く同情の余地がありません。一番かわいそうなのは娘のジョアンナです、両親から離れエロ親父に監視されながら育てられ(多分)15歳なのに結婚させられそうになってしまうのですから。けれど一番の不幸は父親が母親を殺すところを見てしまったということではないでしょうか。いつか彼女が真実を知ってしまうのでしょう。

    余談ですが自分はミュージカル仕立ての映画は少し苦手だということが分かりました。

  3. 匿名 より:

    ①復讐に目がくらんだ哀れな男

    15年もの間無実の罪で投獄されていたトッドは命からがら逃げ出し波間を漂っていたところをアンソニーに助けられます。恩人で友だとアンソニーの事を呼んでいたのに次第に復讐が現実になっていくにつれ恩を忘れていってしまいます。アンソニーが自分の娘に恋してしまっているというのを利用しようとします。

    ラベットの“妻は砒素を飲んでしまったと”いう言葉で死んでしまったのだと信じてしまいます。判事を殺すために手段を選ばず、愚かにも実の娘とアンソニーの逃避行の手伝いをする事を了承しつつそれをエサに判事を呼びよせるのです。

    身寄りのない客などを狙って首を掻き切り本当の殺人犯になってしまった彼の前に物乞いの女性が近寄ってきます。彼女は“あら、どこかで会ったかしら?”とトッドに聞いてきますがその言葉に耳を貸さずためらいなく首を掻き切ってしまいます。皮肉にもその様子を物陰から娘が一部始終を見ていました。

    物乞いの女の死体を必死で隠そうとするラベットに不審を抱いたトッドはその女性の顔をよく見ました。なんとそれは愛する妻だったのです、ラベットは毒を飲んだと言っただけ彼女は精神に異常をきたして精神病院に入っていたのだと本当のことをトッドに告げます。静かに怒ったトッドは踊りながらオーブンにラベットを放り込み焼き殺してしまうのでした。