映画『Sweet Rain 死神の精度』あらすじとネタバレ感想

Sweet Rain 死神の精度の概要:『Sweet Rain 死神の精度』は、伊坂幸太郎の小説の映画化作。7日間で人間の生死を見極める死神と、その対象となった人々の姿を描く。主演の金城武は本作が6年ぶりの日本映画となった。

Sweet Rain 死神の精度 あらすじ

Sweet Rain 死神の精度
映画『Sweet Rain 死神の精度』のあらすじを紹介します。

死神の仕事は、死期が近づいた人間の残り7日間を観察し、死を実行するか見送るかを判断すること。

音楽が好きな死神の千葉は雨男で、仕事の際に晴れ渡った空を見たことがない。
今度の対象者は、27歳のOLの藤木一恵。電機メーカーのコールセンターで働いており、クレーム処理が仕事だが、あるクレーマーに悩まされていた。
彼女に接触した千葉は、内気な性格と、不幸な過去を知る。「実行」か「見送り」か考える千葉だったが、状況が変わる出来事が起こる。
一恵にしつこく電話していたクレーマーは、実は音楽プロデューサーで、一恵の澄んだ声に惚れ込みスカウトしたのである。
こうして、千葉は「見送り」と決めた。

次の対象者は、ヤクザの藤田という男だった。藤田は子分の阿久津に慕われる男気ある人物で、組の抗争に関わっていた。
単身敵対する組に乗り込む藤田。命がかかった場で、敵にも死神が憑いている。
なんと藤田は抗争に勝利するが、翌日に事故で亡くなる。

千葉は、海の見える理髪店にいた。老いた主人のかずえと、ロボットが店を開いている。千葉を死神と見破ったかずえは、ある頼みごとをする。
それは、たくさんの子供を集めてほしいというものだった。死にゆくかずえの願いをかなえるため、千葉は力を尽くす。

しかし、千葉が集めたのではない子が一人いた。父親と一緒に現れたその子供は、かずえの孫だった。そして、その子の父親はあの阿久津だったのである。

千葉は、長い年月をかけて親子を見守っていたのだった。

Sweet Rain 死神の精度 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2007年
  • 上映時間:113分
  • ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ、コメディ
  • 監督:筧昌也
  • キャスト:金城武、小西真奈美、富司純子、光石研 etc

Sweet Rain 死神の精度 ネタバレ批評

映画『Sweet Rain 死神の精度』について、感想批評です。※ネタバレあり

雨が止む

三つのストーリーの中で、背景はずっと雨空である。
主人公の千葉は雨男なので、諦め半分、トレードマークの傘を持ち仕事をする。
そんな雨男の千葉が、人間界で初めて晴れた空を目にするのがラストのシーンである。親子が再会する幸せなシーン。
思えば、一つ目のストーリーから、千葉は選択が本当に正しかったのか疑問に思いながら過ごしていた。OLの一恵は本来死ぬはずの人間であり、千葉も初めは「実行」するつもりでいた。しかし一恵の人生に希望が生まれ、「見送り」と決断する。
この選択は、千葉の相棒である黒い犬にもたしなめられた。
そして二つ目のストーリーでは、ヤクザの藤木は敵対する組との抗争には勝つが、事故で死んでしまう。
これに関しても、千葉はすんなり受け入れられることはできなかった。
三つ目のストーリーでは、老いて死を迎えようとするかずえが対象。一緒に暮らすのはロボットで、家族は一人もいない寂しい暮らし。千葉は、あの時死を見送った決断が正しかったのか、この時点でもまだ悩んでいたのであろう。
しかし、ラストで息子と孫に会い、親子のわだかまりが解ける。この時点でやっと空は晴れるのである。
天気模様は千葉の心を映し出していたのである。

原作ファンには物足りないかもしれない

原作では、合計七つのストーリーからなる。この映画はその内三つのストーリーをピックアップして作られている。
原作は傑作と言われただけあって、完成された一つの作品だった。しかし映画化するにあたって内容は少々異なるし、読み取れるものも少ない。
原作ではよく思えたのに、映画版では逆に違和感を抱くこともあった。
三つのストーリーしかないので、全体が上手くまとまっておらず、つながりがわかりにくいのも難点である。

Sweet Rain 死神の精度 感想まとめ

主人公が金城武でなければ、特に良さが思いつかない。それぞれのストーリーは実はつながっていて、最初のOLと最後の女性は同一人物だったのだ、という種明かしも、一瞬でわかってしまう程度のものである。一話完結の連続ドラマにした方が面白いのではないかと思う。
しかし、主人公の金城武は良かった。クールな見た目で、ポスターのようにただそこに佇んでいるだけで絵になる。そして、異常なほど音楽が好きで、ことあるごとに「ミュージック!ミュージック!」とはしゃぐ姿はクールな外見に似合わずコミカルである。人間と会話がかみ合わず、妙なことを口にするのもいい。本人はいたって真面目に、しかし相手にはふざけてみえる、というキャラクターが良かった。

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