映画『少年メリケンサック』あらすじとネタバレ感想

少年メリケンサックの概要:2009年に製作された、宮藤官九郎監督、脚本のコメディ作品のひとつ。主演は宮崎あおい。少年メリケンサックというパンクバンドに出会った主人公が、パンクとは何なのかを中年バンドマンと学んでいく。

少年メリケンサック あらすじ

少年メリケンサック
映画『少年メリケンサック』のあらすじを紹介します。

音楽レーベル会社の新人発掘部の社員、かんな。
ネットで偶然見つけた「少年メリケンサック」というパンクバンドを社長が気に入り、売り出すことが決まる。
だが、かんなが出会った少年メリケンサックは中年、バンドも動画が撮られた25年前に解散していた。

やがて中年になった少年メリケンサックが集結。
だが、ボーカルのジミーはライブ中の怪我が原因でまともに話すこともできない。
一番若いドラムのヤングも42歳。
兄でベースのアキオと弟でギターのハルオは仲が悪く、もともと下手な演奏は更にボロボロ。
しかし社長はノリノリでかんなの話など聞く気も無く、気がつけば全国ツアーが始まっていた。

ごまかそうするが、彼らの下手なパフォーマンスと見た目はすぐにバレる。
一旦はライブハウスから逃げ出したかんなだったが、最後まで中年たちに付き合う決意をする。

しかし若い世代のバンドからは馬鹿にされ、演奏もまともに出来ない中年たちは苛立ちを隠せない。
デリカシーのない中年に我慢の限界だったかんなは、単身東京に逃げ帰ってしまう。
戻ったかんなの目に映ったのは、覚悟を決めた中年たちの快進撃だった。
その間に歌手を目指すかんなの彼氏マサルは浮気し、現場を目撃したかんなは別れを決意する。

少年メリケンサックのテレビ出演が決まったその日に、アキオとハルオがライブ中の事故で骨折。
そこでかんなが思いついた苦肉の策とは。

少年メリケンサック 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2008年
  • 上映時間:125分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:宮藤官九郎
  • キャスト:宮崎あおい、木村祐一、勝地涼、田口トモロヲ etc

少年メリケンサック ネタバレ批評

映画『少年メリケンサック』について、感想批評です。※ネタバレあり

絶妙なキャスティング

音楽好き、特にロックやパンクが好きな目線から見ると、豪華な脇役やインタビュー相手が揃っている。
ジミー役の田口トモロヲと、25年前のジミー役の峯田和伸は、他の田口が製作陣として関わる映画に出演することが多く、そういった部分のキャスティングには、知っている人にとっては嬉しくなるものだ。
また、峯田がフロントマンの銀杏BOYZというパンクバンドの、他のバンドメンバーがちょい役で出演しているのも、知っている人には面白さを感じるものだ。

真面目な役やヒロインが多い宮崎あおいだが、すぐに変顔をしたり、ハルオに牛糞を投げつけられたり飲んだくれて嘔吐したばかりの中年に絡まれるような、変わった役を演じている。
佐藤浩市演じるアキオは適当なことを言っているようで、どこか説得力を与える変な中年役で、25年前のアキオ役の佐藤智仁とはよく似ていて、キャスティングの上手さを感じる。

汚さと面白さは紙一重

パンクを知らない場合でも、「パンクって一体なんなの?」というかんな目線から、パンクの面白さを感じることができる。
だが、音楽に全く興味が無い方にとっては、面白味が半減してしまう作品だろう。
音楽に対して軽く接していたかんなが、車の中で平気でオナラをし、セクハラ発言も多い中年メリケンサックに振り回されていくうちに、パンクなんか大嫌いだけど面白い!と成長していく。
だが、ぎりぎりのセクハラ発言や嘔吐物をヒゲにつけたシーン、少年メリケンサックの「ニューヨークマラソン」の本当の歌詞は、大きな声で言えるものではなく、笑いと放送できないものは紙一重だと感じられる。
人によっては嫌悪感を感じる部分も多いだろう。

かんなが彼氏のマサルの歌の下手さに気がつく場面は、下手な歌の歌詞とかんなの行動がピッタリあっていて、素晴らしい演出になっている。
二人でギターを弾く羽目になったアキオ、ハルオ兄弟と、無理やりバンドのベーシストにさせられたマサルの髪型も、半分ずつという点ではよく出来ている。

売れっ子アーティストのTELYAの存在感や歌は、独特すぎて笑えるものがあるが、これが売れているのが謎に思える、設定のいい加減さもある。

少年メリケンサック 感想まとめ

最初の宮崎あおいの変顔と、ブルーの飴で青くなった口とソーセージを貪るシーンが印象的なこの作品。
よく見ると、彼女の頭に歯ブラシが刺さっていたりで、更に笑いをさそう。
バンド内で唯一の常識人と思われたハルオも、実はかなりの毒舌だったり、焼き飯とチャーハンの違いにこだわるアキオとハルオも面白い。

また、田辺誠一が演じるTELYAの「アンドロメダおまえ」という曲と意味がわからない行動は、何度見ても笑ってしまう。
実際にパンクバンドとして活動している、銀杏BOYZのアイドルシーンは貴重なものになっている。

映画公開前には、スピンオフドラマ「少年メリケンサックを探せ!」が放送されており、DVD化もされていて、映画本編と併せて見ても面白いだろう。

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