『タイヨウのうた』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

タイヨウのうたの概要:陽の光を浴びることのできないカオルは、部屋の中から見えるバス停でよく見かける男子学生の藤代コウジに恋心を抱いていた。ある日、いつものように夜の路上ライブに出かけたカオルはコウジを偶然にも見かけ、彼との接触を試みる。コウジとの出会いによって、カオルの人生は大きく花開いていく・・・。

タイヨウのうた

タイヨウのうた あらすじ

映画『タイヨウのうた』のあらすじを紹介します。

「陽にあたると死ぬの」
人が起きる時に眠り、人が眠ると同時に1日が始まるカオルは小さな海沿いの街に住む18歳。
XPと呼ばれる複雑な病気のため、日中は学校にも行けず家の中で睡眠を取り、陽が沈むと歌を歌いに路上ライブへと出かけるのが日課だ。しかし、夜といえど、出かけるときは必ず日焼け止め。そして、出かける前には日の出の時間を必ず確認する。
慣れた足取りで、いつものようにギター1本を持って向かったのは線路を越え、商店街を進んだ先にある駅の隣の公園。
ここが彼女のライブスポットであり、落ち着いて歌える場所なのである。

ある日、親友のミサキと共にいつものライブスポットに向かい歌っていたカオルの目の前に、ずっと憧れを抱いていたとある男子学生が通った。
彼は、カオルの部屋から見えるバス停に頻繁に現れる藤代コウジという男である。
このチャンスを逃すまいと、コウジを追いかけ精一杯話しかけるカオル。しかし、一生懸命すぎて自己紹介ははちゃめちゃ。見かねたミサキにカオルは連れ戻されてしまう。
このコウジとの出会いから、カオルはこれまで知らなかった都会や大勢の人がいる中での路上ライブを経験することとなる。

彼女の美しい歌声と、歌詞から伝わる強い思いにコウジの心も動かされていく。
しかし、コウジはまだカオルの病気について何も知らなかったのだ・・・・。

タイヨウのうた 評価

  • 点数:100点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2006年
  • 上映時間:92分
  • ジャンル:青春、ラブストーリー
  • 監督:小泉徳宏
  • キャスト:YUI、塚本高史、麻木久仁子、岸谷五朗 etc

タイヨウのうた 批評 ※ネタバレ

映画『タイヨウのうた』について、2つ感想批評です。※ネタバレあり

YUIの力強い歌声と女性らしい可愛らしさを詰め込んだ映画!

わたしも大好きなシンガーソングライターのYUIが主演の映画。
彼女の内側から表現される力強い歌声は耳にする者を圧倒させるほど、パワーが込められており、この映画でも「死」を覚悟した少女カオルの複雑な感情を見事に表現している。
この作品は彼女のためにあると言って良い。カオルが醸し出す不思議なオーラも、女性らしいか弱さも演技とは思えないほとYUIとマッチしている。
彼女か今回作品中で歌っているのは「Good-bye days」と「Skyline」である。
現在、YUIはYUIとしての活動を終了し、FLOWER FLOWERというバンドで新たな楽曲を手がけている。
いまでは当時のYUIの歌と違う雰囲気の歌が多くあり彼女の新たな魅力を発揮しています。

陽に当たると死に至るアレルギー「XP」

XPとは色素性乾皮症の略称である。健全な人でも紫外線にさらされることによってDNAは損傷を受けているのであるが、XP患者はこの損傷したDNAを修復する機能が低下しているために皮膚ガンを発症すると言われている。
作品中でも医師のセリフにあるように、皮膚への症状だけでなく、中枢神経や抹消神経までも障害が発生することがあり若くして亡くなるケースが実際に多く確認されている。

映画製作までの経緯

本作品の企画は実は香港映画のリメイクから始まっていたのだ。
香港映画の作品名は『つきせぬ想い』。
音楽活動をしていた男性が美しい歌声を持つ女性と出会い、彼女の歌手デビューを勧めていくのだが、突然彼女の身にガンが発症してしまうというストーリーである。
この香港映画が1993年のものであったため、リメイクするには時代背景がマッチしないということがあり、脚本家の坂東賢治がストーリーを構成しなおしたそうだ。

タイヨウのうた 感想まとめ

YUIの歌声に思わずうっとり聞き入ってしまう作品。とくにラストシーンで、CDに録音するスタジオで歌い上げるYUIの姿は切なく、力強く、彼女自身の歌に対する強い想いを感じさせられる。
映像演出として海や海岸を舞台にしたところは、カオルの「死」を覚悟する切迫した気持ちとは裏腹に、穏やかに流れる時間を感じさせ、対照的でバランスが取れている。
限りある命の中で精一杯に生きる姿を描いているにもかかわらず、全体として爽やかで明るい雰囲気があるのは、この演出のおかげであろう。
また、「太陽」という普段はわたしたちの生活に恩恵を多く与えているものが、生命を脅かす原因になり得るという設定は、私たちが普段の生活ができていることへの感謝の念とこういう病気があるということを私たちに伝えている。
すべての人に人生で一度は見ていただきたい作品の1つである。

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