『ザ・バッド』あらすじとネタバレ映画批評・評価

ザ・バッドの概要:2009年アメリカ映画(原題THE BAD)。製作総指揮をモーガン・フリーマンがとったクライムコメディ。

ザ・バッド

ザ・バッド あらすじ

映画『ザ・バッド』のあらすじを紹介します。

舞台は美術館からはじまる。
定年を控えた年齢であるロジャー(クリストファー・ウォーケン)は、美術館の警備員として全人生を仕事に費やしてきた。
彼にはたくさんの美術品を扱う館内で、特に魅了されてやまない絵画があった。
その絵は海辺で佇む美しい女性が描かれていた。

その絵を鑑賞するのが日課であり、もはや生きがいとなっていた彼の元へ悪い情報が入ってしまう。
それは館長が新しくなり展示物を一掃するということであった。
ロジャーが好きな絵画はデンマークに移されることになったが、到底移住などできない。そんな矢先ロジャーが愛する絵画の前で同じく落胆している初老の男性チャーリー(モーガン・フリーマン)を見つける。

二人は絵を盗む計画を立て始めるが、もうひとり仲間にすることに。
それは同じく彫刻に入れ込んだ警備員のジョージであった。
3人は仲間となり盗む計画を練り始める、そのチャンスとは美術品を一掃する入れ替えの日だと決めた。
計画とは贋作を用意し盗むという単純なものであったが、セキュリティーの厳しい美術館であるゆえ入念な予行練習を繰り返す。

そして3人はいよいよその日を迎えることになる。
しかし贋作の入れ替えに失敗したジョージはデンマーク行きの飛行機に乗るため車に乗せられてしまっていた。
急いで追いかけるロジャーとチャーリー、そして見事ジョージの奪還に成功。
3人はそれぞれの思い描いた人生を歩むのだった。

ザ・バッド 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2008年
  • 上映時間:90分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:ピート・ヒューイット
  • キャスト:モーガン・フリーマン、クリストファー・ウォーケン、ウィリアム・H・メイシー、マーシャ・ゲイ・ハーデン etc

ザ・バッド 批評 ※ネタバレ

映画『ザ・バッド』について、3つ批評します。※ネタバレあり

良くも悪くも大物俳優たちのお遊び映画

初老たちが大好きな美術品のために、人生をかけて大泥棒になる物語である。最初は俳優が大物過ぎてドキドキしながら見ていたが、次第にその期待は間違っていることに気が付く。
俳優本人たちはおろか、恐らくスタッフも自分たちの映画作りを楽しむためだけに作っているように感じるのだ。
それは決して苦痛ではなく、どこか心地のよいゆるさで流れていくストーリー。
この映画にはくだらなさを感じつつも途中でやめることが出来ない魅力がある。
何せ大の大人たちがお気に入りの美術品のために、今まで生きてきた平凡だが穏やかな人生を危険にさらすのである。
それも、ものすごく安易な方法で。
この3人を良く知らない若い人には理解するのが困難な映画であるだろうが、この個性派大物俳優を見ながら映画を楽しんで来た世代にはたまらないコメディ映画に仕上がっているであろう。

パッケージにだまされないで

もしレンタル店などでこの映画のパッケージをみることがあったらどうか騙されないで欲しい。パッケージはびっくりするほどクライムサスペンス風なのである。
まるで極悪の初老3人が人生一番の大仕事に取り掛かるような、いかにも何人か殺害しそうなそんな匂いの映画風なのである。
そこらへんにも制作手の悪戯心が見え隠れしているようにみえるのは気のせいだろうか。

ラストのシーンは粋な演出

ロジャーが魅せられた絵画は彼により贋作とすり替えられてデンマークの美術館で移動された。
当然そのことは最後まで発覚せず何事もなかったかのように映画が終わるのだが、ラストのシーンで彼らと同じように絵画の前で魅了されている警備員が描かれている。
美術館の警備員という限られた範囲の仕事の中で、楽しみを見出していく大人たちのユーモアをうまく描いた粋なシーンであると思う。

まとめ

劇場未公開作品となったユーモアたっぷりの作品。
映画人生に掛けてきた俳優たちが、肩の荷を降ろしやりたいことだけ詰めこんだような面白い映画である。
世間ではB級映画という部類に入るのだろうが、これはこれで味があって面白いのである。恐らく俳優の有名さが無意識にそう感じさせているのだろう。
ミニシアター系の匂いをさせる映像と全体的な色合いがどこか懐かしく落ち着かせてくれる。改めて出演している俳優陣の力の凄さを見せつけられた映画である。
名作に老人役として出演していくのも良いが、ぜひこのような大物俳優たちが自分たちで楽しんでいるかのような明るい映画をどんどん製作していって欲しい。
シリアスなサスペンスは飽和状態である。
たまには観客が力を抜いてみることができるような映画が必要なのかもしれない。

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