映画『ときめきに死す』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「ときめきに死す」のネタバレあらすじ結末

ときめきに死すの概要:主人公の動機が明確には語られず、主人公の目的も決して成就することがない本作は、ドラマツルギーにおいてハリウッド的商業映画に対する陽/陰の陰を成すような作品。ひんやりした原作小説の文体を、森田芳光の持つウィットとゴダール的趣味によって彩られた傑出した異色作。

ときめきに死すの作品概要

ときめきに死す

公開日:1984年
上映時間:105分
ジャンル:ヒューマンドラマ、スポーツ、ラブストーリー
監督:森田芳光
キャスト:沢田研二、樋口可南子、杉浦直樹、岡本真 etc

ときめきに死すの登場人物(キャスト)

工藤直也(沢田研二)
北海道出身のスナイパー。生い立ちは不明で、生活する上で料理や清潔さなどに神経質とも呼べるこだわりを持っている。初対面の相手には口癖のように「涼しいですね」と訊ねる。
大倉洋介(杉浦直樹)
過去に歌舞伎町で医者をやっており、浮気が原因で妻と別れた経験を持ち、現在は工藤の世話役として高額で雇われている。医療はもちろん、料理をはじめとした家事や運転、釣りの知識やナンパスキルに加えて用心棒ばりの腕力も持ち合わせた多才な人物。
梢ひろみ(樋口可南子)
普段はキャンペーンガールをしているが、コンピューターによって工藤と大倉との相性が極めて良いと判断されたため、2人のもとに派遣されてきた美女。初対面で自ら性的な話題を持ち出したり、砕けた言葉遣いなどから、やや下品さを漂わせている。
中山(日下武史)
新宗教「♡なしでは生きてはいけない」の副会長。信者に対して絶大な影響力を持つコンピューターを操る少年と通じており、影で宗教団体を動かしている人物。
谷川(岡本真)
新宗教「♡なしでは生きてはいけない」の会長。新聞などのマスメディアにも顔を出す著名な人物。
スナイパー(矢崎滋)
谷川会長の命を狙うスナイパー。

ときめきに死すのネタバレあらすじ

映画『ときめきに死す』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ときめきに死すのあらすじ【起】

北海道の山間部に位置する渡島駅に工藤洋介が到着する。車で待っていた大倉洋介が彼を出迎えて邸宅に連れていき、工藤が生活することになる2階の部屋に案内する。大倉のもとに電話がかかって来て、電話の主は工藤に合わせた料理の詳細な指定(ステーキの焼き加減やブロッコリーのゆで具合など)を守るよう確認し、工藤の要望は聞いてあげるよう申し付ける。大倉は工藤の世話役として大金を積まれて雇われているのだ。食事の際、工藤はデザートのキウイを最初に出すよう求めたり、ステーキを自らの持つバタフライナイフで切るなど、独特なこだわりを持っているようだ。大倉は進んで工藤に話しかけるが、返しはそっけなく、工藤の素性はよくわからない。
工藤は自室で腹筋をし、トレーニングをしている。夜になると大倉のもとに工藤がやって来て、心拍数を図るなどして身体検査をする。その際の工藤との会話で、大倉が元医者の離婚経験者であり現在は独り身であることが分かる。

ある部屋で小学校高学年ほどの少年がパソコンに何かを打ち込んでいる。その横に中山が来てキャビアを食べさせる。

ときめきに死すのあらすじ【承】

寝ている大倉のもとに昨日と同じ男から電話が来る。電話主は「(工藤と大倉が)長く一緒にいるわけではない」から良くしてやってくれと言う。工藤は早朝のトレーニングから戻って来て朝食を摂り、大倉と海に行く。
海で工藤が泳いでいる間、大倉は海辺にいる若い女性2人組にナンパしている。工藤は泳いでいる最中、見知らぬ男に「友達になってほしい」と絡まれ、しつこいので「殺すぞ」と言って首を絞める。工藤は海から1人で上がってきて、車で帰ろうとする。しかし、工藤は運転ができず、バックした際にカップルが乗っている車にぶつかってしまい、中の男と取っ組み合いになるも、大倉が来てその男を蹴散らす。

谷川が中山に襲いかかり、団体の信者たちが総出で止める。
その夜、中山がパソコンに向かい「ワレワレノ組織ニ必要ノナイ人物ヲ摘出セヨ」「次ノ命令ヲ入力シテクダサイ」という画面に何かを打ち込むが、「受諾不可能」と出て、打ち込んだ人物はプロテクトされているようだ。パソコンから中山自身のIDの入力を求められ、打ち込むとパソコンはバグを起こす。

大倉のもとに海辺でナンパした女たちがやってきて、今晩泊めてくれとすがってくるが、大倉ははねのける。
コンピューター上で工藤と大倉との相性がよく、最高級と思しき女性「梢ひろみ」がピックアップされる。大倉のもとに電話が来て、明日2人のもとに女を派遣すると言う。
工藤の求めにより、2人は釣りに出かける。工藤は釣りがまるで初心者で、大倉が手取り足取り教える。
大倉と工藤は渡島駅に到着した梢ひろみを出迎え、高級料理店、バーを経由して邸宅に連れていく。

ときめきに死すのあらすじ【転】

大倉のもとに警官2人が訪ねて来て、邸宅の近くに停められている車について事情聴取を受ける。海辺の2人組が運転していたその車は盗難車だったようで、大倉は署に同行を求められる。
家に2人きりになる工藤と梢。梢は工藤の部屋を訪ね、会話する。ナイフを磨く工藤は人を殺したことがあると告げる。
翌朝、大倉に昨晩のことを聞かれた梢は、工藤が自分に手を出してこなかったと言う。欲求の溜まった梢は、大倉にモーションをかけるが、工藤より先に抱くわけにはいかないと注意される。

海に行った3人。工藤は泳いでいる。大倉と梢の会話で、大倉は浮気がバレて離婚した後に見知らぬ男の電話によって今回の仕事の話が舞い込んできたと言う。梢は普段キャンペーンガールをしていて、事務所から金がいいので行ってこいと言われて来ているようだ。工藤と梢を残して、大倉は情婦を買いに村に出る。情婦を待っている間に宿の女将と話していると、今週の土曜日に有名な新宗教「♡なしでは生きてはいけない」の会長・谷川がこの村に来るという。この村の人々の多くは信者で、村を上げての歓待態勢だと聞く。

戻ってきた大倉は突如レンチで頭部を殴られ、意識を失う。大勢の村民が海辺を走る。その中には工藤と梢の姿もあり、大倉は2人に運び出され、工藤の不慣れな運転で帰っていく。
家で休む大倉のもとに電話がかかって来て、大倉を襲った連中は始末したと言う。後日、工藤にとって大事な荷物が届くようだ。
大倉と梢はベッドを共にしている。大倉は梢に手淫しており、梢から「してよ」と求められるが、「やつ(工藤)より先にする訳にはいかない。男の貞操を守るのも快感だよ」と独特のダンディズムを説く。

ときめきに死すのあらすじ【結】

大倉が受け取った荷物を渡すと、工藤は大事そうに抱え「家に行ってくる」と言う。
新宗教の幹部が集う会議で、モニター上にターゲットは「谷川会長」と表示され、騒然とする信者たち。別室でパソコン前に座る少年。彼が「谷川会長」と入力したようだ。
町ではブラスバンドの練習が進み、歓迎の旗とワッペンが配布され、谷川会長を歓待する準備が着々と進められている。

工藤と大倉が家に戻ると、梢の姿がないので探す2人。工藤が自室に戻ると、梢がおりナイフを向けて挑発してくるので、一悶着あるが大倉が来てその場は収まる。
その夜、大倉のもとに電話が来て、明後日の「決行時刻」までに渡島に戻って来られるなら、どこでも工藤の希望するところへ連れて行ってやってくれと言う。

大倉の運転で山道を奥へと進んでいく3人。奥地に着き、そこにある家の1つに工藤が大事にしていた荷物を置いて出てくると、中から「お兄ちゃん行かないで」と叫びながら少女が出てきて、集落の人々が一斉に追いかけてくるなか、車で逃げるように出ていく3人。
帰りの車中、工藤が「女を抱かせてくれ」と言うので3人は宿に寄る。情婦と戯れる工藤は、なかなかのテクニシャンであった。

モニターを見る谷川と中山。渡島駅の警護態勢は万全であることを確認する。

邸宅の自室でナイフを突く練習をし、決行に備える工藤。一段落して瓶の中のアメを取ろうとすると、腕が瓶にはまってしまい抜けなくなる。梢が来て外すのを手伝い、キスする2人。

夜間の森の中、武装化されたハイエースでライフルとともに寝るスナイパー。

決行日の朝食時、大倉は工藤に「本当にできると思ってるんですか。逃げましょうよ…工藤さんがやらなくても誰かがやりますよ」と問いかけるが、工藤は「誰がやるんだ馬鹿野郎」と取り合わない。
渡島駅への道中、パトカーが止まり警官から尋問を受けそうになるが、大倉は新宗教の♡マークの旗を出すことで通過できた。
駅に着き大倉は工藤に「教えてください。動機はあるんですか」と聞くと、工藤は「さよなら」とだけ言って車を出ていく。工藤は走り去るが、梢は追っていく。大倉はパチンコを打ちに行く。

渡島駅に谷川会長が到着し、村民から大歓迎を受ける。その人ごみをかき分けて前に進む工藤。後ろから追う梢。ナイフを懐から取り出し、飛び込む工藤。多勢の警備員と取り巻きに囲まれ、谷川まで届かない。悠然と車に乗る谷川。
昨夜ハイエースで寝ていたスナイパーが英語話者から電話を受けている。スナイパーは「分かりました、予定通り私がやります」と言う。
谷川と中山が乗った護送車は、前方に飛び出してきた車に行く手を阻まれたため停車する。弾丸が車窓を貫き、車内の谷川を撃ち抜く。皆の意識は護送車に向かい、村民もろとも谷川のもとに全力疾走で駆けつける。
パトカーに1人取り残された工藤。自らの手首を噛みちぎり、おびただしい量の鮮血が舞うなか、絶叫する工藤。

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