映画『東京難民』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「東京難民」のネタバレあらすじ結末

東京難民の概要:半年前まで大学生だった青年が、最終的にはホームレスにまで転落する様を描いた作品。日本の格差社会やネットカフェ難民、裏社会の実態などをリアルに描き、R15指定されている。一歩踏み外せば二度と戻れない社会の闇は、他人事とは思えない。

東京難民の作品情報

東京難民

製作年:2013年
上映時間:130分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:佐々部清
キャスト:中村蒼、大塚千弘、青柳翔、山本美月 etc

東京難民の登場人物(キャスト)

時枝修(中村蒼)
大学生。ある日突然、どん底へ突き落とされた挙句にネットカフェ難民となる。世間知らずで粋がっており、父親のことを毛嫌いしている。最終的にはホームレスになる。
北条茜(大塚千弘)
看護婦として勤めていたが、瑠衣に誘われて修が勤めているホストへ来店。大人しく人が好い。穏やかで献身的な女性。ホスト通いで負債を抱え、ソープ嬢へと身を落とす。
順矢(青柳翔)
瑠衣の指名ホスト。チャラい風貌をしているも、夢はラーメン屋になること。意外に面倒見が良く、先輩として修の面倒を見る。多額の負債を抱え中国で運び屋となる。
川辺瑠衣(山本美月)
街で適当に声を掛け、酒や食事をご馳走になる根なし草のような生活を続けている女の子。可愛らしい容貌と人懐っこい性格をしているため、騙される人は多く修もその一人。
鈴本(井上順)
ホームレスで修を助けてくれた優しい人物。物腰も穏やかで、東北大震災で息子を亡くすという悲しい過去を持つ。
小次郎(中尾明慶)
順矢の後輩ホスト。どこか気弱でホストとしてのノウハウや、店のルールを修に教えてくれるが、順矢の金を盗んで逃亡。盗んだ金で豪遊し、肝臓をやられる。
児玉篤志(金子ノブアキ)
ホスト店のオーナーでヤクザ。自らも中国で運び屋をやり、現実の厳しさや深い闇を知る人物。修の甘さに人知れず、苛立っている。普段は物静かで、ほとんど動揺しない。

東京難民のネタバレあらすじ

映画『東京難民』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

東京難民のあらすじ【起】

大学生の時枝修は平凡な生活を送っていたがある日突然、学費の未納で除籍扱いにされてしまう。
彼は即座に北九州にある実家へと帰省するも、父親の姿はなく。当然、仕送りも止まってしまう。だが、彼にはこれといってやりたいこともなく、何の仕事に就いていいかも分からない。

そうこうしている内にアパートへ不動産屋が訪れ、利用料の滞納で退去命令を出される。2日の猶予を貰い、即金となるビラ配りの仕事を始めるが、ばからしくなって辞めてしまった。現在の所持金は3万円ほど。修は全財産を賭けてパチンコ屋に入った。

しかし、当たり前に勝てるはずもなく。帰宅すると部屋の鍵が取り換えられていた。不動産屋に電話をするも、未納分の利用料と荷物の預かり金を払えと言う。修はとりあえず、ネットカフェに身を寄せることにした。

翌日、盗んだジーンズを売却し、得た金で着替えを購入。駅の構内でスマホの充電をし、カップラーメンをすする。夜は激安のネットカフェに泊まった。ネットの履歴を見ていて、治験バイトに興味を示した修。とりあえず登録だけはしておき、ティッシュ配りのバイトに就いた。だが、必死に全部配り終えたとしても収入はたかが知れている。先輩が見兼ねて声をかけてくれ、時間短縮の技を教えてもらった。

治験バイトから返事があったために参加。ティッシュ配りのバイトは辞めることにした。
城南病院の治験研究所へ10日間の入院。何の薬か分からない薬を飲まされ採血されるが、
寝床や食事に困ることはない。

東京難民のあらすじ【承】

治験バイトは無事に終わり、収入を得た修。今日くらいは贅沢しようと店を回った。すると、なぜか警官に呼び止められ職務質問される。更に財布の大金と治験バイトによる腕の内出血を疑われた修は言い分を聞いてもらえず、警察署へと連行されてしまう。

小型ナイフを持っていたというだけで前科持ちになってしまった修だったが、歩道でうなだれる彼に声を掛けてくる女性がいる。彼女は川辺瑠衣。バーや飲み屋を連れ回されその後、朝シフトのホストクラブへ。酒をしこたま浴びるように飲んで、そのまま眠ってしまった。

だが、目覚めると周囲には誰もいない。しかも、支払いをしろと詰め寄られる。修は持っていたバイト代を全て巻き上げられ、縋り付いた。すると、店のオーナーである児玉篤志が現れ、面白いから店で雇ってやると言われる。更に当座の資金を与えられ、店の寮へと連れられて行くのだった。

同室の小次郎と仲良くなった修。ホストの仕事はかなりシビアで、指名がもらえなければ給料は無いに等しい。しかも下っ端は飲んで当たり前。酒で身体を悪くする者も多いと言う。
そんなある日、ホストへと転向する羽目になった元凶、瑠衣と再会。彼女は先輩ホスト順矢の客であった。

瑠衣に伴われてやって来た北条茜は、清純そうな女性で支払いをカードで済ませた。修は彼女に惹かれ、指名を取ろうと連絡先の交換をする。
その後、茜は時々一人で来店。その時は必ず修を指名した。その様子を見ていた児玉。茜はいずれ太客になると笑うのだった。

そんな折、瑠衣の所在が不明となり、彼女の売掛金が回収できなくなった順矢。どうにか走り回って半分は集めたものの、あと半分が足りない。修は順矢に泣きつかれる。店のバックにはヤクザがついているため、金が払えなければ順矢の身がどうなるか分からない。修はとうとう茜に事情を話し、金を借りることにした。

東京難民のあらすじ【転】

ひとまず、足りない売掛金を得てホッとした2人は、酒盛りをしてそのまま寝入ってしまう。目が覚めた順矢は金を入れていたバックがないことに気付き、修と共に慌てふためく。小次郎の鞄が無いことから、恐らく奴が盗んで逃走したに違いなかった。

児玉に事情を話すと小次郎は児玉の方で探すことになり、罰として順矢は小次郎のポジションを代わりにやることになる。
そして、修と茜はその後も逢瀬を続けた。茜は次第に垢抜けていき、化粧や身に着ける衣服も派手になっていく。彼女のお陰で修の給料は月100万円にもなった。

給料は上がったが、店側のやり方に憂いを覚え始めていた修。そんな折、行方をくらましていた瑠衣が発見される。店に連行された瑠衣はソープへと売られることなり、指名ホストであった順矢が連れて行くことになった。そして、見届け人として修も付き添う。

だが、やはり店のやり方にはどうも納得できない修。多分、順矢は瑠衣に好意を寄せている。修は2人へ逃げるよう説得。すると、順矢は修を残して行けないと言う。男2人は瑠衣に金を掴ませ、実家に帰って身を隠すよう話した。
寮に戻った順矢と修は、すぐさま荷物をまとめて東京から逃亡。

順矢の先輩を頼り、県外の建設会社へ迎えられた2人。しかし、順矢の先輩は2人の紹介料を手にして姿を消してしまう。仕事は体力が資本の土工屋。給料が一番低い職業だった。寮には年配の先輩がいて、若い2人に社会の仕組みや仕事のことを教えてくれる。その会社は諦念の塊のような場所だった。

茜から修へと頻繁にメールがくる。彼女のことが心配になった修は雨が降る休みの日、茜の病院へと会いに行った。しかし、彼女はホスト通いで負債を抱え、支払いに苦悩している。修は罪滅ぼしとして手持ちの現金を彼女へと渡した。

2カ月後、順矢が瑠衣の実家の農業を手伝うことになった。彼はすっかり真面目になり、瑠衣との明るい未来を思い描いている。しかし、順矢が荷物をまとめているそこへ、とうとう児玉が現れる。

東京難民のあらすじ【結】

恐らく、ホストクラブの負債帳消しと引き換えに、茜が2人の居場所を児玉に知らせたのだ。修は急いでホストクラブへと戻った。
寮の部屋には死にかけた小次郎と傷だらけの順矢がいた。金を盗んでとんずらした小次郎は、順矢と修が逃げた後、すぐに発見されたと言う。盗んだ金は豪遊して使い切ってしまったらしい。児玉は小次郎に多額の保険金を懸け、死ぬのを待っているのだった。

更に順矢へとナイフを渡し、小次郎を殺せと言う。できなければ修にやらせると脅された順矢は、ナイフを手に小次郎を殺そうとするも、彼は根っからの悪人でもなければ、冷酷になれる人物でもない。結局、小次郎を殺せなかった。
その代わり、順矢は中国からの運び屋をすると言う。そうすれば、修を解放すると言われたせいだ。

修は順矢を慮り、自分も彼と一緒に運び屋をすると言うが、児玉は修の甘さに激怒。恐らく、順矢はもう抜け出せないほどの負債を抱えているのだ。児玉は修を酷く殴りつけ、世間知らずであることを強く責め立てるのだった。
その後、土砂降りの中を高架下に打ち捨てられた修。児玉にはもう終わっていると言葉を投げつけられ、修自身も自分は終わっていたのだと絶望。

しかし、彼は近くのホームレス鈴本に助けられ生き延びてしまう。日々の糧を得るのにも苦労するホームレスのおじさん達は、誰もが脛に傷を持っていることを知っている。故に、鈴本を筆頭に誰もが修に優しかった。

修は彼らに記憶が無いと言っていた。児玉に殴られ死にかけたあの時、それまでの自分を捨てようと思ったからだった。鈴本は彼にシゲルという名前を付けてくれる。
そうして傷が治る頃、風俗雑誌で茜を見つけた。恐らく、逃れられずにソープへと売られたのだろう。

その日の夜。鈴本に自分がここに至る経緯を全て明かした。すると鈴本は、修はまだ生きているのだから偉いと褒める。そして、シゲルという名は彼の息子の名前で、もう会えないのだと悲しそうに笑うのだった。

鈴本の一件から自分の生き方を考え直した修は、ソープ落ちした茜を訪ねる。そして、自分が彼女にした仕打ちを心から謝り、生きることの許しを得るのだった。
その後、穏やかな生活を送りながら、嫌っていた父親を探そうと思い立った修。鈴本にそのことを話し、夕暮れ時にホームレスの住処から笑顔で旅立つのであった。

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