トム・ハーディが出演するおすすめ映画5選

『マッドマックス~怒りのデスロード~』では、パンフレット完売騒動を起こす程の人気沸騰ぶりを見せつけたトム・ハーディ。実は主演だけでなく、脇を固める側に回っても素晴らしい演技力で観客を引き付ける俳優として、以前から注目されていた。そんな彼の魅力とおすすめ映画を紹介。

トム・ハーディは、英国ロンドン出身。コメディ作家の父と画家の母の息子として生まれる。

コリン・ファースなどが学んだ演技学校ドラマシアターで演技を学んだ後、2001年に『ブラックホークダウン』の端役としてデビュー。
しかし20代前半はアルコールとコカイン中毒に悩まされ、映画も1年に1作出るか出ないかというスローペース、しかもマイナーな作品の端役という役者として不遇の日々を送っていた。

ハーディが、薬物中毒を克服し、27歳の時に出演したダニエル・クレイグ主演のクライムアクション『レイヤーケーキ』や、ジェラルド・バトラー主演の『ロックンローラー』などが批評家の目に留まり、それ以降は、彼本来の演技のスタイルが確立する事となった。
ハーディは、役に自分自身を溶け込ませると言っていい役作りをしている。

『ブロンソン』では実在した犯罪者に、そっくりになる為に、原型をとどめないほど激太りし、その努力が後の『ダークナイトライジング』や『欲望のヴァージニア』の出演に繋がった。
同じ諜報員を演じても『Black&White/ブラック&ホワイト』の様に、おちゃらけたものを演じるかと思えば、『裏切りのサーカス』の様に時代を反映し、シリアスな諜報員を演じる事も出来る。

そうかと思えば『オン・ザ・ハイウェイ/その夜86分』の様に、仕事も私生活も真面目で平凡だった男が一夜の過ちで全てを失うというモノローグを、1本の劇場公開作品にしてしまう程の演技力も持ち合わせている。

『レジェンド』では、実在した双子のマフィアを、CGを使い演じ分けるというのだから、これからも目が離せない俳優の一人になるだろう。

Black&White/ブラック&ホワイト

注目ポイント&見所

CIA敏腕エージェントを自称するFDRとタックは、大量破壊兵器をもって逃げるテロリスト・ハインリヒを追っていたが、彼の弟を間違って殺してしまい、上司からデスクワークを命じられ、お互い机を突き合わせながら退屈な日々に悶々としていた。
そんな2人がある日、お互いに今、ホレている相手の写真を見せよう、という事で、開いたノートパソコンを見せた所、2人が好きなのは同じ女性、製品テスト会社重役のローレンだった。

お互いの恋に構わない、手出しはしないと、表面上の約束を交わすFDRとタック。それはあくまでうわべだけ。
2人は部下を総動員し、お互いの念入りにセッティングしたデートや食事を、なんとしてでもぶちこわそうとする。

FDR役の、もう1つの持ち役はジャック・ライアン、ハーディも他の作品でいくつかシリアスなエージェントの役をこなしている。
それだけに2人が持てるスキルを総動員し、お互いの恋路を邪魔する様がギャップも楽しめて笑えるコメディアクションである。

2人が、ローレンには夢中だが、ローレンの友人に関しては『ババァ』扱いする辺りは、男性のホンネが垣間見えるので、隠れた見どころだ。
また彼らが恋にうつつを抜かしている場合ではなく、取り逃がしたはずの、敵役ハインリヒがしぶとく米国まで追ってくるシーンがあるのだが、物語の焦点がラブコメのせいなのか、敵役が弱すぎる所に懸念材料は残る。

⇒Black&White/ブラック&ホワイトのあらすじとネタバレ感想

ウォーリアー

注目ポイント&見所

父親の暴力により一家離散に追い込まれた過去を持つ兄弟。兄は父に引き取られたが、すぐに家を出て自立、学生時代からの恋人と家庭を持つ。
その一方で、母に引き取られた弟は病弱だった母が亡くなった後、海軍に入隊。母が亡くなったのは自分と母を見捨てた父と兄のせいだと思い、憎しみを抱えて生きていた。

兄弟は大人になり、兄は病弱な子供の医療費を工面するには学校の教師の給料では足らない事を知り、弟は軍隊時代に自分の身代わりになって死んだ友の妻に仕送りをする為には金が足らない事を知る。
2人が、金の工面の為に選んだ道は、総合格闘技のリングに上がり金を稼ぐ事だった。

そして2人に用意されたラストファイトは莫大な優勝賞金がかけられたトーナメントデスマッチ。兄弟は決勝戦で対戦する事となる。

家族に憎しみを抱く弟をトム・ハーディ、兄をジョエル・エドガートン、元凶となる父をニック・ノルディが演じ、キャスティングも申し分ない。
ハーディファンにとって、隠れた名作だが、ハーディの作品を一度も観たことがない人に一作目として勧められないという観点からあえて2位にしている作品。

ファイティングシーンも本格的で、ハーディ演じる弟は、ノックアウト勝ちで勝ち上がっていく体当たりファイターで、最後には自滅しそうになる。
総合格闘技が、一部の人間の間でしか流行っていないことから、劇場未公開となった点は惜しい。

⇒ウォーリアーのあらすじとネタバレ感想

裏切りのサーカス

注目ポイント&見所

時は東西冷戦下。英国情報部(サーカス)のトップ、コントロールは、内部にソ連情報部の二重スパイ『もぐら』が居る事を確信し、容疑者を4人挙げ、右腕として頼っていたスマイリーに『もぐら探し』を依頼。
容疑者はサーカスの中心部にいる、アレリン、ヘイドン、ブランド、ヘスタヘイス。彼ら4人に共通していたのは、ウィッチクラフトと呼ばれる情報網を使い、ソ連の情報を共有していた事。さらに事件の影には謎のソ連のスパイでスマイリーの盟友でもあったカーラの存在もあった。

複雑に入り組んだル・カレの原作小説の時系列を、判りやすく整理し、理解しにくい過程を省いているのがこの映画。
スマイリー役に、ゲイリー・オールドマン、ヘイドン役にコリン・ファース、プリドー役にマーク・ストロング、ギラム役にベネディクト・カンバーバッチと個性の強い俳優が顔を揃えつつもお互いを生かしている所が興味深い作品である。

ハーディ演じる情報部特殊部隊のリッキーは、ソ連諜報部に繋がる女性イリーナを亡命させ、サーカス中心部に居る『もぐら』が誰か証言させようとする男性。
最初は冷徹に任務に挑むが、任務半ばから情にほだされ、命を狙われそうになる諜報部員を演じるハーディに注目。

⇒裏切りのサーカスのあらすじとネタバレ感想

欲望のバージニア

注目ポイント&見所

時は禁酒法時代の、ヴァージニア州フランクリン。密造酒ビジネスで、地元に幅を利かせていたホンデュラント兄弟の元に、新しい保安官レイクスが赴任してくる。
冷酷非情でナルシストなレイクスは、密造酒を少しばかり収めれば少々の違法行為は多めに見ていたという歴代保安官の慣習を無視。峠を通り密造酒を売りさばこうとする業者を次々摘発し、一網打尽にしようとしていた。

同じ兄弟でも地道に地元でビジネスをして蓄えを残そうとする次男フォレストをハーディが、都会に出て密造酒業界の大物に顔を売ろうとする地に足のつかない三男ジャックを、私生活でも暴れん坊として知られるシャイア・ラブーフが演じている所が興味深い。
三男ジャックの孫が上梓した伝記を原作としているので、ジャック役のシャイアが『ブロンソン』のDVDを見てフォレスト役にハーディを推薦したという逸話がある。

レイクスの刺客に喉を掻き切られたフォレストを、周囲に悟られない様に、手当し、自宅に運んだ流れ者の女性マギーのエピソードは見所の1つである。
不器用で思いを言い表せないフォレスト役のハーディと、言葉に出さずとも男性を支える粋な女マギー役のジェシカ・チャスティンの演技力のぶつかり合いが見れる。

⇒欲望のバージニアのあらすじとネタバレ感想

レイヤー・ケーキ

注目ポイント&見所

麻薬ディーラーを裏稼業としてた男は、自分が仕事をする上でのルールを全て守る為に、次のヤマできれいさっぱり裏稼業から足を洗おうとしていた。
しかし最後のヤマは、とんでもない量のMDMAを捌く事と、マフィアのラスボスの娘・チャーリーを見つけ連れてくる事。

マフィアのラスボスの娘の一件は楽に済むはずが、チャーリーは男と駆け落ちした上、男は変死。
おまけに捌く予定のMDMAの出どころは、国際手配されている怪しい男から強奪したものと判明し、男はこの案件を断ろうと上司であるジミーに申し出る。

だが、ジミーは賭けで大損しており、賭けの穴埋めをする為に部下である男に無理難題な山をふっかけ、殺し、彼が今までためていた財産は奪い借金返済に充てるつもりだった…。

六代目007ダニエル・クレイグと、Q役のベン・ウィショーが見れるという貴重な作品。
ハーディーはクレイグ演じる麻薬ディーラーの下っ端として出演する。淡々と麻薬ディーラーの仕事を手伝い一応最後まで生き残る。

⇒レイヤー・ケーキのあらすじとネタバレ感想

まとめ

いかがでしたでしょうか。

軽めのナンパ男から、トラウマを負った犯罪者、時代に翻弄される諜報員など、トム・ハーディが演じる役も選ぶ役も様々。
それは本人曰く『1つの役で、自分というものがどの役に向いていると決め付けられたくない。それにより役を選ぶ選択肢が狭くなるのは役者としてとても損なことだと思う。』という事だからなのだろう。

役者としてのキャパシティがある限り、様々な役を演じられる。そして演じた後は、素顔の自分に戻る自信も持ち合わせているという点からこの発言は生まれるのだと思う。
これからもハーディが、どの様な役柄を選ぶかに期待したい。

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