映画『トム・ジョーンズの華麗な冒険』あらすじとネタバレ感想

トム・ジョーンズの華麗な冒険の概要:「トム・ジョーンズの華麗な冒険」(原題:Tom Jones)は、1963年のイギリス映画。1749年に発表された、ヘンリー・フィールディングの小説”トム・ジョーンズ”を基に製作された作品。監督は「怒りを込めて振り返れ」、「蜜の味」のトニー・リチャードソン。主演は本作でヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞した、「寄席芸人」、「土曜の夜と日曜の朝」のアルバート・フィニー。共演にはイギリスの名女優スザンナ・ヨーク。「ベン・ハー」でアカデミー賞助演男優賞に輝いたヒュー・グリフィスなど。本作は第36回アカデミー賞にて9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚色賞、作曲賞の4部門を受賞した。

トム・ジョーンズの華麗な冒険 あらすじ

トム・ジョーンズの華麗な冒険
映画『トム・ジョーンズの華麗な冒険』のあらすじを紹介します。

トム・ジョーンズ(アルバート・フィニー)は、イングランドの大地主オールワージー(ジョージ・ディヴァイン)の許に捨てられていた赤ん坊であった、実の親は使用人のジュニーと、お抱え理髪師の間に出来た子と見なされ、両親は追放されトムはオールワージーの養子として育てられた。オールワージーの一人息子ブリフィルは、トムとは対照的な模範青年であり、陽気で暴れん坊のトムとは気が合わなかった。女に弱いトムは、オールワージー家の猟番であるブラックの娘モーリー(ダイアン・シレント)と噂が立つ。そんなある日、トムは大地主のウェスターン(ヒュー・グリフィス)の娘ソフィー(スザンナ・ヨーク)を暴走する馬上から救い、自らは右肩骨折で失神し、ウェスターン家に留まる内に二人は愛し合うようになった。トムが家へ帰ってみると、馬車の事故でオールワージーは重傷、その妻のブリジッドは亡くなっていた。やがてトムを嫌うブリフィルが彼の乱行を捏造して告げロし、オールワージーは渋々トムに勘当を言い渡し、彼はロンドンへ旅立った。これを知ったソフィーも後を追うが、ロンドンへの道中で度重なる女難に逢うが、肉体とは裏腹にトムの心はソフィーに一途だった。ある日トムは横恋慕が原因で誤解をした男と剣を交える羽目になり、怪我を負わせてしまい、それを知ったブリフィルの嘘の証言でトムは死刑台に送られた。ふとしたことからトムの忠僕になった床屋は事件の真相を解明し、これを知ったオールワージーは正当防衛であったことを知らせるために刑場に駆けつけトムを無事に助け出した。ソフィーはトムは堅く抱き合いハッピーエンドを迎えた。

トム・ジョーンズの華麗な冒険 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1963年
  • 上映時間:127分
  • ジャンル:コメディ、アドベンチャー
  • 監督:トニー・リチャードソン
  • キャスト:アルバート・フィニー、スザンナ・ヨーク、ヒュー・グリフィス、ジョーン・グリーンウッド etc

トム・ジョーンズの華麗な冒険 ネタバレ批評

映画『トム・ジョーンズの華麗な冒険』について、感想批評です。※ネタバレあり

笑いとエロスに溢れた青春冒険活劇

単純明快の大らかなムードで展開する小気味良いテンポと、多くの登場人物の個性を活かしたトニー・リチャードソンの軽快な演出が冴えている。イギリス独特の風刺的表現や、ユーモアのセンスには好みが分かれるところだろうが、古典的ながら流れるようなスピード感と、バラエティに富んだドタバタ演出がどこか懐かしくもある。観る者へ語りかけるという手法も当時の流行なのだろう。奔放なプレイボーイ青年を怪演したデビュー間もないアルバート・フィニーは、若さ溢れるエネルギッシュな演技で大いに楽しませてくれる。ちなみに”トム・ジョーンズ”とはあの有名な歌手ではないのであしからず。

賑やかで派手な演出が楽しいコメディ

撮影や編集に遊び心が満載の作品である。狩りに出かけた時の動物の動きなど、実験的なアングルを駆使したダイナミックな演出が冴えて躍動感満点である。音楽もそのドタバタ感を演出する楽しさに満ちており、主役のアルバート・フィニーは若さを爆発させ、恋人役のスザンナ・ヨークもチャーミングである。そして助演女優たちのセクシーなキャラクターも見逃せない。ニュアンスとしてはルーニー・テューンズのアニメを実写化したという感じのコメディであるが、原作がかなり長編の冒険小説だということなのだが、それに裏付けられたエンターテインメント性もしっかりと残されている。

トム・ジョーンズの華麗な冒険 感想まとめ

1963年度のアカデミー作品賞が、あの超大作「クレオパトラ」を押しのけての受賞はどうなんだろうと思ったりもするのだが、20世紀フォックスが倒産の危機に追い込まれるほど金を掛けた「クレオパトラ」は賛否両論であり、スペクタクルとしては素晴らしいが、その話題性ゆえに様々な物議が醸し出されたのは事実である。本作のようなコメディがアカデミー賞の4部門を受賞したのはご愛敬かも知れず、ラッキーだと一言で片づけてしまう人もいるだろうが、難しいことは何もなく楽しく観られる娯楽作品という側面ではその資格は充分に有している。 好きな人は好き、嫌いな人は嫌いと評価の分かれるところだが、ストーリーは嫌味がなく健康的で楽しさに溢れている。キャストの魅力が作品の質に大きく影響しており、過剰とも言える俳優の演技は個性が輝き、役を楽しんで演じているのが手に取るように分かる。本作がDVDレンタルに出ていないのがちょっと残念だ。

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