『富江 tomie』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

富江 tomieの概要:伊藤潤二のホラー漫画が原作、及川中監督、菅野美穂、中村麻美のW主演の1999年公開のホラー映画。男性を狂わせる不死身の女性、富江関わったことから始まる、主人公の恐怖を描いたシリーズ1作目。

富江 tomie あらすじ

富江 tomie
映画『富江 tomie』のあらすじを紹介します。

主人公の泉沢月子は、3年前の事故がきっかけで記憶障害になり、病院に通っている。
ある日、月子の主治医の元に刑事が現れ、月子の記憶と3年前の事件の手がかりについて訊ねる。
月子が関係した3年前の事故とは、死体が存在しない殺人事件だった。

被害者「川上富江」は、明治時代から警察の資料に登場する被害者の名前だ。
富江は左目の下のホクロが特徴的な絶世の美女で、出会った男性は例外なく彼女の虜になる。
そして、夢中になった男性に殺害されるが、そのたびに生き返ってきたのだという。

月子のアパートの下の階に引っ越してきた男性は、何か得体の知れない生き物を飼っていた。
それは少女から大人の女性の姿へと変貌を遂げ、男性に高圧的な態度を取るようになった。
そして月子の友人を殺害するよう命令し、犯罪を犯した彼は逮捕される。

彼が大切に育て、人生を狂わせたものの正体は・・・首から再生した富江だった。

月子の彼氏を虜にした富江は、彼に月子を監禁させる。
3年前の富江の事件を思い出した月子と富江は、対峙する。
だが、月子の彼氏が富江を殺めてしまい、月子はなんとか逃げ出すのだが、息絶えたはずの富江が追ってくる。

富江から逃れる事が出来た月子だったが、彼女の左目の下には・・・

富江 tomie 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1999年
  • 上映時間:95分
  • ジャンル:ホラー
  • 監督:及川中
  • キャスト:菅野美穂、中村麻美、洞口依子、田口トモロヲ etc

富江 tomie 批評 ※ネタバレ

映画『富江 tomie』について、感想批評です。※ネタバレあり

貞子、伽耶子、富江は現代の日本3大幽霊キャラクター

この作品をきっかけに、シリーズとして8作品、テレビドラマ版をあわせると合計9作品が世に出ている、絶世の美女「富江」の恐怖を描いたホラー。
動きやキャラクターが特徴的な貞子(リングシリーズ)、伽耶子(呪怨シリーズ)とも並ぶくらいの存在感がある女性が主人公の作品だ。

この作品では、今まで比較的明るいヒロイン役やピュアな役柄が多かった菅野美穂が、不死身の美女、富江を演じた部分は興味深く、演技力の高さもあって違和感なく見る事ができる。
また、無邪気さと残虐さを備えたキャラクターが上手く表現されており、笑顔の奥に得体の知れない恐怖感を抱かせる演技にも、成功している。
富江に追われることになるもう1人の主人公、泉沢月子役の中村麻美も、一時期の記憶がすっぽり抜けているという不安定さを上手く演じている。

無邪気な中にある狂気を上手く演出した

表皮一体のような2人には、記憶を失っていた高校時代に月子の彼氏を富江が奪った経緯から、富江がいじめにあった過去がある。
その結果、月子の目の前で富江は彼氏に殺害されてしまうのだが、仕返しだと言って世にもおぞましい食事をさせようと嬉々として行う富江の姿は、昆虫の出来具合からも吐き気を催す。

ストーリーの中で富江が完成系の姿で登場するのは後半のみで、最初はビニール袋に入った首だけで、目だけを見せたり、やがて少女の後姿だけのシーンや、声だけになるなど、引っ張り方がよく出来ている。
首を切り取られても追ってくる富江は、流石にやりすぎという感覚が否めず、CG技術の物足りなさも感じてしまう。
また、富江の正体を暴くことにのめり込む、田口トモロヲ演じる原田刑事も不謹慎過ぎる発言や行動が多く、ツッコミどころが多すぎる。

ラストに、吹っ切れたような月子の左目の下にホクロが出来ていて、絶句する彼女の後ろから、富江が爽やかな笑顔で飛び出してくるシーンは意味深でいいエンディングになっている。

富江 tomie 感想まとめ

8作品も映画化されている「富江」シリーズだが、その世代で期待されている新人やベテランなど、多彩な役者を使い、その中でも異質な富江役を沢山の女優が演じてきた。
1作目ということもあり、先入観なしに演じきっている菅野美穂は、富江というキャラクターにピッタリの無邪気さと美しさを出すことに成功している。

この作品では、富江が生首状態になって自称浪人生の男性に連れまわされている経緯は、ほとんど触れられていないものの、5作目の「富江 BIGINNING」で、その経緯と物語が描かれているので、興味がある場合は見て欲しい。

実は原作者で漫画家の伊藤潤二がちょい役で出演しているのだが、見つけるのは至難の技になるだろう。
また、原作者伊藤潤二自身が監督した「富男」という映像作品があるが、「富江」との関連性は無い。

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