映画『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」のネタバレあらすじ結末

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日の概要:『男はつらいよ』シリーズの第40作目となる作品。紅葉の美しい信州の小諸を舞台に、寅さんと未亡人の女医の恋模様を描く。マドンナの女医役は三田佳子で、その他にも三田寛子、尾美としのり、奈良岡朋子などが出演している。ベストセラーとなった俵万智の歌集『サラダ記念日』が物語のモチーフになっており、彼女の短歌が効果的に使われている。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日の作品概要

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日

製作年:1988年
上映時間:100分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:山田洋次
キャスト:渥美清、倍賞千恵子、三田佳子、三田寛子 etc

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日の登場人物(キャスト)

車寅次郎(渥美清)
すでにいい歳だが、自由気ままなテキ屋稼業から足を洗えず、旅暮らしを続けている。今回は信州の小諸で未亡人の真知子と出会い、恋をする。自分勝手でわがままなところはあるが、心根が優しいので、お年寄りからも好かれる。
原田真知子(三田佳子)
小諸の病院で医者をしている未亡人。山好きだった夫の希望で東京から信州に移住したが、その夫は山で遭難して亡くなった。東京の母親に小学生の息子を預け、仕事一筋で生きている。亡くなった夫は寅さんに似ている。
由紀(三田寛子)
真知子の姪。祖母(真知子の母親)の家に下宿し、早稲田大学に通っている。国文科で短歌を学んでおり、自分でも短歌を作っている。
尾崎茂(尾美としのり)
早稲田大学の学生。大学を訪ねてきた寅さんに捕まり、一緒に由紀を探してやる。それが縁で、由紀と付き合うようになる。
中込キクエ(鈴木光枝)
小諸の山間部で1人暮らしをしている老婆。バス停で会った寅さんを気に入り、自宅に招く。住みなれた我が家で死にたいと思っている。死んだおじいさんの幽霊が時々出てくる。
さくら(倍賞千恵子)
寅さんの異母妹。大学受験を控えた息子の満男と印刷工場で働く夫の博と3人家族。老齢を迎えたおいちゃんとおばちゃんを支え、とらやを手伝っている。兄の寅次郎のことをいつも心配している。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のネタバレあらすじ

映画『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のあらすじ【起】

秋。東京は葛飾柴又の帝釈天参道にあるだんご屋「とらや」では、最近雇われた従業員の三平が、元気に働いていた。さくらは三平の健康保険の手続きを済ませてきて、おいちゃんにそれを報告する。とらやの台所で昼食中だった博は、息子の満男が地方の小さな大学へ行きたがっていると知り、不機嫌になる。大学受験に悩む満男は、寅さんの自由な生き方に憧れを抱いていた。

その頃、寅さんは長野県の小諸にいて、駅前でバスを待っていた。次のバスまではまだ1時間もあり、寅さんはバス停にいたキクエというおばあさんと世間話をする。キクエは面白い寅さんを気に入り、自宅へ誘う。息子夫婦も東京へ行き、長年連れ添った夫にも先立たれ、キクエは独りぼっちだった。寅さんはキクエに同情し、話し相手になってやる。

キクエは山間部にある古い自宅に寅さんを招き、手料理と酒でもてなす。寅さんは機嫌良く酔っ払い、歌など歌っていた。ところが、キクエが「じいさんがそこへ座っている」と言い出したので、寅さんは恐怖に慄く。キクエは見慣れているようで、平然としていた。

翌朝、寅さんが顔を洗っていると、小諸病院で医者をしている原田真知子がやって来る。キクエがなかなか病院へ来ないので、わざわざ迎えに来たらしい。実は、キクエはかなりの重病で、これ以上は放置できない状態だった。しかし、キクエはこの家で死にたがっており、病院へ行こうとしない。ところが、寅さんが一緒に来てくれると知ると、キクエはいそいそと入院準備を始める。家を離れる前、キクエは「これが見納めだ」と言いながら、自宅を見つめて涙ぐむ。真知子は、そんなキクエがかわいそうでたまらなかった。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のあらすじ【承】

寅さんのおかげでキクエが入院してくれたので、真知子はお礼を兼ねて、寅さんを食事に誘う。キクエは寅さんの気持ちを察し、真知子も夫に先立たれて寂しい身の上なのだと教えてやる。最初は堅苦しい態度だった真知子も、寅さんのユニークな人柄に触れ、すっかりリラックスする。

2人は真知子の自宅で昼食をとることにして、駅前で買い物をする。ちょうど東京から来た真知子の姪の由紀も合流し、3人での昼食となる。真知子は、大きな屋敷の一画を間借りして、1人暮らしをしていた。寅さんが、窓から見える素晴らしい眺めに感心していると、由紀が「小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ」という島村藤村の詩を吟じる。由紀は早稲田大学の国文科で、短歌の勉強をしていた。寅さんは、「遊子」を「勇士」と勘違いして、真知子と由紀を笑わせる。

その夜、真知子たちと盛り上がった寅さんは、東京の満男に電話をかけ、早稲田大学を受けろと言い出す。満男はわけがわからなかった。

楽しい時間を過ごした寅さんは、女の1人暮らしの真知子に気を遣い、程よい時間に帰る。真知子は「あなたのような方と会えて嬉しかった」と言っていた。

寅さんが帰った後、由紀は祖母に託された見合い写真を真知子に見せる。しかし、今でも夫が忘れられない真知子は、見合い写真に興味を示さない。ただ、どこか死んだ夫に似ている寅さんには、不思議な懐かしさを感じていた。

翌日、寅さんはキクエを見舞った後、真知子には会わずに小諸を去る。由紀も東京へ帰ってしまい、真知子は独りぼっちの寂しさを感じる。

寅さんは柴又へ戻り、とらやの一同に小諸でのことを語り始める。一同は、また寅さんが誰かに恋をしたのだろうと思っていたが、それらしき女性の名前は出てこない。満男は、この謎を解く鍵は早稲田大学にあると推理する。確かに寅さんは、早稲田大学へはどう行くのか聞いていた。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のあらすじ【転】

翌日、寅さんは早稲田大学へ行き、学生の尾崎茂を捕まえて、「由紀ちゃんはどこにいる?」と尋ねる。茂は、早稲田大学には何万人も学生がいるので、由紀という名前だけではわからないと説明するが、寅さんは納得しない。仕方がないので、茂は国文科の学生名簿を調べ、由紀が来るはずの教室へ寅さんを連れて行く。

誰もいない教室で居眠りをしてしまった寅さんは、講義の途中で目を覚ます。産業革命についての講義で、ワットが蒸気機関車を発明したと聞いた寅さんは、「あのボンクラがそんな偉いはずはない」と教授に反論する。「自分の友人のワットは、ガス自殺を図ろうとして爆発騒ぎを起こしたバカだ」という寅さんの話を聞き、教授も学生も大笑いする。その日の講義は、寅さんの独演会となり、教室内は爆笑に包まれる。少し遅れて来た由紀は、賑やかな笑い声の中心に寅さんがいるのを見て驚く。

由紀は寅さんの訪問を喜び、真知子の電話番号を教えてくれる。真知子が自分に好意を持っていると知り、寅さんはすっかりその気になる。

その頃、真知子は1週間の休みを取って、東京の実家へ戻っていた。離れて暮らしている息子に会うのが楽しみだったが、息子の方は真知子に冷たい。その様子を見た真知子の母親は、子供のためにも早く東京へ帰って再婚しろと、真知子に小言を言い始める。山好きだった夫の希望で信州に移住したものの、その夫は山で遭難して亡くなったので、真知子が望めば東京へ帰れる。しかし、真知子は今の仕事にやりがいを感じており、小諸を離れるつもりはなかった。

そのことで真知子と母親が口喧嘩をしていると、由紀が帰って来て、寅さんと会ったことを報告する。寅さんも東京にいると知り、真知子はとらやに電話をかける。真知子の方から電話をもらい、寅さんは有頂天になる。

日曜日。真知子が息子を連れて柴又へやって来る。寅さんの一件で知り合った由紀と茂も一緒だった。この日を待ちわびていた寅さんは、真知子を大歓迎し、楽しい時間を過ごす。帰り際、真知子は寅さんに「寅さんと話していると、私が1人の女だということを思い出すの」と意味深なことを言う。寅さんも真知子に惚れていたが、無学な自分と女医の真知子では釣り合わないということもわかっており、どうするべきか悩む。

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日のあらすじ【結】

それからしばらくして、小諸へ戻っていた真知子から由紀に電話がある。キクエが危篤状態に陥り、うわ言で「寅さんに会いたい」と言い続けているらしい。真知子は寅さんに知らせるべきか迷っていたが、由紀は真知子の本心を見抜き、寅さんに連絡する。

こういうことには誰よりも義理堅い寅さんは、すぐに荷造りをして、車で迎えに来た由紀と茂と一緒に小諸へ出発する。あれから、由紀は茂と付き合い始め、彼とのことを短歌にしていた。

翌朝、3人は小諸病院に到着するが、キクエの最期には間に合わなかった。寅さんはすぐに霊安室へ行き、キクエの亡骸に手を合わせる。憔悴し切っていた真知子は、寅さんを見て胸がいっぱいになり、泣きながら霊安室を出ていく。

寅さんは真知子の後を追い、彼女を優しく慰める。あれほど家で最期を迎えたがっていたキクエを病院で死なせてしまい、真知子は精神的に参っていた。真知子は医者から女の顔になり、寅さんの胸に顔を埋める。寅さんも真知子を抱きしめたくなるが、ちょうど人が来たので、慌てて彼女から離れる。

真知子は自分を見つめ直したいと考え、院長に辞職を申し出る。しかし、院長はそれに大反対し、驚くほど強い口調で真知子を引き止める。この病院も、そして独身の院長も、真知子が必要だった。

寅さんはキクエの葬儀に出席し、真知子の帰宅を待たずに旅立つ。自分は真知子にふさわしい男ではないと感じた寅さんは、自ら身を引くことにしたのだ。由紀は寂しそうな寅さんを見て、思わず「おばちゃまのこと好きなのね」と言ってしまう。寅さんは何も答えず、由紀の作ったサラダをつまみ、「いい味だ」と褒めてくれる。由紀は寅さんを見送った後、「寅さんがこの味いいねと言ったから 師走六日はサラダ記念日」という短歌を作る。

その夜、事情を聞いた真知子は、由紀の発言で寅さんが気分を害したのではないかと心配する。電話で相談を受けたさくらは、そんなことを気にする兄ではないと言ってやる。真知子には、なぜ寅さんが自分に黙って旅立ってしまったのか、どうしてもわからなかった。

正月。博は由紀の短歌を本にしてやることにして、原稿をチェックしていた。さくらは原稿を覗き、これは売れそうだと確信する。真知子は小諸に残り、医者を続けていた。そして、寅さんは旅先で商売に励みつつ、仲間と賑やかな正月を迎えていた。

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