映画『男はつらいよ 寅次郎と殿様』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「男はつらいよ 寅次郎と殿様」のネタバレあらすじ結末

男はつらいよ 寅次郎と殿様の概要:男はつらいよシリーズ第19作目となる作品。マドンナは真野響子で、伊予大洲の殿様役として大御所の嵐寛寿郎が出演している。殿様の執事役には名脇役の三木のり平がキャスティングされており、渥美清とのコミカルなやり取りが笑いを誘う。

男はつらいよ 寅次郎と殿様の作品情報

男はつらいよ 寅次郎と殿様

製作年:1977年
上映時間:99分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:山田洋次
キャスト:渥美清、倍賞千恵子、真野響子、下絛正巳 etc

男はつらいよ 寅次郎と殿様の登場人物(キャスト)

車寅次郎(渥美清)
通称寅さん。テキ屋というヤクザな商売をしているため、1年中旅暮らしをしているが、たまに故郷の柴又へ帰ってくる。今回は愛媛県の伊予大洲市の殿様に頼まれ、無謀な人探しをすることになる。話が面白いので、堅物の殿様にすっかり気に入られる。
さくら(倍賞千恵子)
寅さんの異母妹。ヤクザな兄を持ち、気苦労が絶えないが、根本的には寅さんの人間性を認めている。今回も寅さんが巻き起こした騒動の尻拭いを全て引き受け、誠実に対応する。寅さんにとっては仏様のような存在。
博(前田吟)
さくらの夫。とらやの裏手にある印刷所で働いているので、経営者のタコ社長とも、家族ぐるみの付き合い。知的な男だが、寅さんには退屈だと非難されることが多い。息子の満男に立派な鯉のぼりを買ってやる。
竜造(下條正巳)
通称おいちゃん。寅さんの叔父であり、父親代わりでもある。寅さんと同じく血の気の多い性分なので、2人はよく衝突する。しかし、根本的には仲が良い。
つね(三崎千恵子)
通称おばちゃん。天然ボケ気味のお人好しで、前にも東京へ来たことがあるという殿様に、真顔で「その時は参勤交代か何かで?」と聞いてしまう。
堤鞠子(真野響子)
東京の堀切にある団地でひとり暮らしをしている。まだ25歳くらいだが、若くして夫に先立たれた未亡人。夫の墓参りで大洲を訪れ、寅さんと知り合う。
藤堂久宗(嵐寛寿郎)
伊予大洲五万石の16代目頭首で、通称殿様。矍鑠とした気難しい老人だが、なぜか寅さんのことを気に入り、亡くなった末の息子の嫁探しを依頼する。長男一家は田園調布の豪邸で暮らしている。
吉田六郎太(三木のり平)
殿様の執事。殿様の前では平身低頭しているが、単に従順な執事というわけではない。吉田のことを「パパ」と呼ぶ怪しい愛人がいる。たまに殿様の殿様ごっこに付き合わされる。

男はつらいよ 寅次郎と殿様のネタバレあらすじ

映画『男はつらいよ 寅次郎と殿様』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

男はつらいよ 寅次郎と殿様のあらすじ【起】

季節は5月。帝釈天参道にあるだんご屋のとらやでは、家族が庭に集まり、満男の鯉のぼりをあげている。満男にねだられ、大きな鯉のぼりを奮発したものの、さくら夫婦の暮らすアパートにはあげる場所がない。みんなが和やかに鯉のぼりを眺めていると、最近飼い始めた犬のトラが、茶の間に上がり込む。おいちゃんが「こら!トラ!」と叱る声を聞き、おばちゃんは犬の名前を変えた方がいいと言い出す。トラは、もともとは帝釈天でウロウロしていた野良犬だったが、誰からともなく「トラ」と呼び始めたため、何となくとらやで面倒を見ることになってしまった。しかし、寅さんがこれを知ったら、間違いなく怒るだろう。そんなことを話していると、ひょっこり寅さんが帰ってくる。

寅さんは満男のために、おもちゃの鯉のぼりを買ってきていた。それを見た博は、急いで庭の鯉のぼりを片付ける。ところが、事情を知らない裏のタコ社長が満男の鯉のぼりの話をしてしまう。寅さんはいつものようにヘソを曲げるが、その場は何とか収まる。しかし、夕食の席で犬のトラのことがバレてしまい、寅さんはカンカンに怒り出す。タコ社長と喧嘩を始めた寅さんに、おいちゃんは思わず「お前がいつまでも野良犬みたいにフラフラしているから悪いんだ」と言ってしまう。この一言に寅さんは傷つき、また旅に出てしまう。

商売の旅に出た寅さんは、愛媛県の伊予大洲市に辿り着く。大洲の宿で、寅さんはひとり旅をしている若い女性を見かける。その女性のことが何となく気になった寅さんは、女性の部屋に別料金の鮎の塩焼きを運ばせる。女性は驚き、寅さんの部屋に挨拶に来る。女性も東京から来たと知り、寅さんは柴又のとらやというだんご屋が自分の実家なのだと話す。気を良くした寅さんは、女性の土産用に川魚の佃煮まで注文しておく。

男はつらいよ 寅次郎と殿様のあらすじ【承】

翌日、宿を出た寅さんは、寂しくなった財布の中身を確認し、ため息をついていた。すると、なけなしの500円札が風に飛ばされてしまい、慌ててそれを追いかける。500円札は矍鑠とした老人が拾ってくれていた。お礼にラムネとアンパンを奢ってやると、老人は「お返しに粗餐を差し上げたい」と言って、寅さんを家に誘う。寅さんは寂しい年寄りの話し相手をしてやるつもりで、老人について行く。

ところが、老人の家は立派なお屋敷で、吉田という執事までいた。老人は藤堂久宗(以下殿様)という伊予大洲五万石の16代目頭首であり、世が世なら殿様と呼ばれる身分の人だった。吉田は迷惑そうだったが、殿様はすっかり寅さんのことを気に入ってしまい、泊まっていくよう勧める。

夕食後、殿様は酔っ払った寅さんに、「マリコという女を知らないか?」と尋ねる。マリコというのは、一昨年の秋に28歳の若さで病死した末の息子の嫁で、東京に住んでいるらしい。しかし、殿様は2人の結婚に大反対し、息子を勘当してしまったため、マリコと面識がなかった。息子を亡くした今、殿様はマリコに会って、息子の思い出話をしたいと願っていたが、マリコの居場所がわからないのだという。殿様が泣き出してしまったので、寅さんはつい「俺が探し出して会わせてやる」と無謀な約束をしてしまう。

男はつらいよ 寅次郎と殿様のあらすじ【転】

それからしばらくして、殿様がとらやに寅さんを訪ねてくる。しかし、寅さんはまだ旅から帰っていなかった。さくらたちは、この老人がわざわざ愛媛の大洲から上京してきたと知り、気の毒がる。そこへ、ひょっこり寅さんが帰ってくる。殿様に「マリコは見つかりましたか?」と迫られ、寅さんは困ってしまう。寅さんは、マリコのことなどすっかり忘れていたのだ。殿様は田園調布で暮らす長男の家に滞在し、寅さんからの連絡を待つことにして、その日は帰っていく。

その夜、寅さんは大洲であったことをみんなに説明し、マリコ探しを手伝ってくれるよう頼む。しかし、東京で暮らすマリコという名の25歳くらいの女性という以外に情報はなく、手の施しようがない。寅さんは責任を感じ、翌日には柴又周辺からマリコ探しを始めるが、徒労に終わる。その夜も、殿様から催促の電話があり、寅さんは追い詰められる。

翌日、博に東京中の家を訪ね歩くには100年以上かかると言われ、寅さんはマリコ探しを諦める。殿様に合わせる顔がないので、旅に出ようとしていたところ、大洲の宿で一緒になった女性が、寅さんを訪ねてくる。その時初めて、寅さんは、この女性が「堤鞠子(マリコ)」という名で、死んだ夫の墓参りをするため、大洲を訪れていたことを知る。よくよく事情を聞いてみると、この鞠子こそ探し求めていたマリコであることがわかり、寅さんは歓喜する。

寅さんが連絡すると、殿様はすぐにとらやへ来るという。鞠子は戸惑っていたが、さくらに説得され、殿様と会ってみることにする。とらやへ駆けつけた殿様は、鞠子に深々と頭を下げ、「勝久が大変お世話になりました、ありがとうございました」と言って、泣き出してしまう。鞠子は「私も幸せでしたよ」と殿様に優しい言葉をかけ、とらや一同の涙を誘う。その後、殿様と鞠子はすっかり打ち解け、本当の親子のように仲良く帰っていく。

数日後、寅さんは鞠子がひとり暮らしをしている団地を訪ねる。鞠子は、寅さんの訪問を喜んでくれる。寅さんの留守中、とらやに殿様の長男が挨拶に来る。長男は、鞠子の存在を迷惑がり、彼女への手切れ金を置いていく。さくらは立腹し、手切れ金はすぐに送り返すことにする。

その夜、とらやの茶の間では、鞠子の再婚が話題になる。寅さんは、自分なら死んだ夫を想い続ける妻を許し、夫の墓参りに行くよう妻の背中を押してやると熱く語る。どうやら、寅さんは鞠子に惚れてしまったようだ。

男はつらいよ 寅次郎と殿様のあらすじ【結】

数日後、大洲から愛人らしき女性を連れた吉田がとらやを訪ねてきて、殿様から託された大洲土産と手紙を置いていく。商売から帰った寅さんは、達筆すぎて読めない殿様の手紙を博に読んでもらう。殿様は、鞠子を大洲に呼び、一緒に暮らすことを望んでいた。そして、できれば鞠子には寅さんと再婚してもらいたいとも書いてあった。寅さんは舞い上がっていたが、とらやの一同は、これは大変なことになったと頭を抱える。

翌日、さくらは寅さんに頼まれ、殿様の願いを鞠子に伝えに行く。ちょうど仕事が早番だったので、鞠子はさくらと一緒にとらやへやってくる。さくらは鞠子に、殿様が大洲で一緒に暮らしたがっているということだけは伝えたが、寅さんとの再婚の件はなかなか話せなかった。そのまま夕飯時になり、寅さんが商売から帰ってくる。

寅さんが帰ったので、鞠子は自分の本音を打ち明ける。鞠子は、寅さんに大洲で親切にしてもらい、結婚しようと思えたらしい。しかし、その相手は前からプロポーズしてくれていた職場の男性で、寅さんではなかった。その話をした上で、殿様と同居するという話は断って欲しいと寅さんに頼む。鞠子は寅さんの気持ちも再婚話のことも知らないので仕方がないのだが、さくらの胸は痛む。その後すぐ、寅さんはまた旅に出てしまう。寅さんは最後まで、鞠子の再婚相手が前の夫に嫉妬しないかを心配していた。

結局、殿様にはさくらが電話をして、鞠子の気持ちを伝える。殿様は何度も「はい」と返事をしながら、寂しさに耐えているようだった。

夏。とらやに寅さんから助けを求める電話がかかってくる。あれからしばらくして、殿様を慰めようと大洲に寄った寅さんは、殿様から離してもらえなくなり、困り果てていた。前は寅さんの訪問を迷惑がっていた吉田も、寅さんがいてくれると殿様の機嫌がいいので、常に監視の目を光らせている。寅さんがさくらに迎えにくるよう訴えていると、公衆電話まで吉田が追いかけてくる。さすがの寅さんも、殿様には敵わないのであった。

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