『トリハダ 劇場版』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

トリハダ 劇場版の概要:幽霊が出ないホラー「トリハダ」シリーズ初の劇場版。三木康一朗監督、谷村美月主演で2012年に公開された。ドラマ版と同様に、メインのストーリーと、それに接点のあるサイドストーリーの6話からなる作品。

トリハダ 劇場版 あらすじ

トリハダ 劇場版
映画『トリハダ 劇場版』のあらすじを紹介します。

主人公は会社の上司と不倫関係にある。
職場では今日もクレーム処理に追われ、電話ごしに罵声を浴びている。
それは毎日掛かってくるクレーマーからの電話だった・・・

「見えざるものの中にある真理」
レンタル倉庫を使っている一人の女性。
倉庫の中に自宅の鍵を忘れた事に気がついて、取りに戻った彼女の目に映ったのは、勝手に倉庫を開けようとしている不審な男性。
その後、彼女の倉庫の中には、大きなキャリーバッグが4つに増えた。

「異常な愛情と執念の6日間」
不在表があったと、宅配業者の男性に連絡が来た。
部屋のドアを開けると、妙に小柄な女性が荷物を受け取った。
その日から、6日間に及ぶ彼女の付きまとい行為が始まる。

「好奇心から生まれる想像と漆黒」
会社員の男性は、バスの前の席に座っている女子高生のメールを覗き見していた。
やがて、メールの内容は恐ろしいものへ変わっていく。

「理想と現実の相違からなる闇」
引越したばかりの女性の自宅に、隣人の男性からシチューのおすそ分けが届けられる。
男性に好意を持った彼女はそれを食べるのだが、翌朝その鍋からは異常なものが出てきた。
テレビでは、殺害されたと思われる女性の頭部が発見され、舌が切り取られていたというニュースが流れていた。

「自身に降り掛かった悪夢と結末の相違」
ある日、ポケットの中に”30”と書いて小さく丸められた紙を見つけた女性。
それは日を追うごとに数が減っていき、やめてくれというメモを入れたところ、状況はひどくなった。
恐怖を感じた彼女は友人に付き添われ、部屋を出ることにする。

「誘惑と疑念の葛藤と脅迫」
夫に対し”浮気したら殺す”と、毎朝告げる主婦。
その夫は実際に浮気をしているので、慌てて仕事に向かう。
ある日掛かってきた、奇妙でしつこいセールス電話が、夫殺害を依頼しろという内容に変わっていくのだが、相手は夫の不倫相手だった。

・・・主人公に対するクレーマーが、彼女の隣人だったとわかる。
隣人を殺害してしまった彼女は、不倫相手の上司を部屋に呼び出す。
その後の彼女の行動は誰も知らない。
主人公は投身自殺を図ったのだ。

ただ、浮気したら殺す、と夫に告げていた主婦の口座には、多額の生命保険が振り込まれていた。

トリハダ 劇場版 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:87分
  • ジャンル:ホラー
  • 監督:三木康一郎
  • キャスト:谷村美月、木南晴夏、松浦祐也、古川雄輝 etc

トリハダ 劇場版 批評 ※ネタバレ

映画『トリハダ 劇場版』について、感想批評です。※ネタバレあり

テレビ版と同じ後味の悪さ

主人公と何らかのつながりのある人物が巻き込まれていく事件を、オムニバス形式で流しながら、主人公の身の起こった出来事を徐々に映していく展開の映画。
テレビドラマから映画化された作品だが、映画だけ見ても楽しめるようになっている。
しかし、これをわざわざ映画にして、しかもオムニバス形式にする意味はないだろう。

全ての事件や出来事が、直接主人公と関係するのではなく、同じ宅配業者が関わっていたり、同じニュースが流れているだけなので、同じ区域にこんなに事件が多発したら問題だろう、というツッコミどころは無い。
幽霊や怪奇現象は全く映っておらず、人間の心理の怖さを大胆に表現した映画だ。

映画にする必要性が一番の謎

オムニバス1話目で、なぜ女性がレンタル倉庫を無断で開けようとした男性を殺害し、どこに遺体を隠したのか。
行方不明のポスターの女性も殺害したのか、はキャリーバッグを見て想像するしかない。
他にも、3話の男性と4話の女性がどうなったのかなど、はっきりとした終わりは無く、気持ち悪さが残る設定が怖さをあおる。

だが、全てがテレビドラマと変わらない展開なので、もっと映画独自の工夫があってもいいだろう。
大げさなBGMやCG技術も多様しないところからも、ドラマ版をそのまま劇場版にシフト変更したようにしか思えない。

トリハダの常連の役者陣が出揃っており、劇場版と言っても”トリハダ”だよな、と思わせてくれる。
ただ、クレーマーの発言など、きつい物言いが多いため、うんざりしてしまうストーリーでもある。

2話目でシャンプーボトルから切った小指が血塗れで出てくるシーンは、リアルすぎて気持ちが悪いだろう。

トリハダ 劇場版 感想まとめ

深夜ドラマで何度も放送され、人気シリーズとなった”トリハダ”の映画版。
夜ふかしのあなたにゾクっとする話を、という触れ込みで幽霊や怪現象の類は一切出ないにも関わらず、とても怖い作品だ。

もしも隣人が、もしも目の前を歩いている人が、と想像するだけで怖くなる。
トリハダの看板女優、笹野鈴々音さんも出演しており、独特の演技力が素晴らしい。
劇場版2も公開されDVDセル、レンタルも開始されている。

どんなに怖いホラー映画を見るよりも、ひとり暮らしの部屋で夜中にトリハダを見るほうが怖い、そんな印象を持たせるこのシリーズ。
ドラマを知らなくても、見てはいないけれど知ってはいるという人も、全て見ている人でも楽しめる、珍しいオムニバスホラー映画だ。

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