映画『トゥルー・クライム』あらすじネタバレ結末と感想

トゥルー・クライムの概要:落ちぶれた新聞記者が死刑囚の取材をすることになり、そこに冤罪の可能性を見出す。しかし死刑の執行は12時間後に迫っていた。クリント・イーストウッドが監督、主演を務めた1999年公開のアメリカ映画。

トゥルー・クライム あらすじネタバレ

トゥルー・クライム
映画『トゥルー・クライム』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

トゥルー・クライム あらすじ【起・承】

スティーブ・エベレット(クリント・イーストウッド)はニューヨークの一流記者だったが、酒癖と女癖の悪さが災いしてオークランドのトリビューン紙の記者に成り下がっていた。禁酒はしたものの浮気はやめられず、今晩も同僚のミシェルを口説いていた。

23歳のミシェルは6年前に起こった「フランク・ビーチャム事件」を熱心に取材していた。これは妊娠6か月のエイミーが仕事先のコンビニで射殺された事件で、目撃者の証言から黒人のフランク・ビーチャムが逮捕される。ビーチャムは無罪を主張していたが裁判で敗訴し、彼はエイミーとお腹の子供2名を殺した罪で死刑を言い渡される。死刑執行は明後日の午前0時1分に迫っていた。

ミシェルはバーでエベレットと別れた後、「死のカーブ」で自損事故を起こし即死する。彼女の死により、死刑執行当日のビーチャムの取材をエベレットが引き継ぐことになる。エベレットは事件の資料に目を通すうち、目撃者である会計士の証言に疑問を感じる。しかし執行までの残り時間は12時間を切っていた。

現場近くで車が故障し、電話を借りるためにコンビニへ入った会計士は、そこでレジの向こう側に立っていた血まみれのビーチャムを目撃する。会計士はビーチャムが銃を持っていたと証言していたが、会計士からビーチャムの手元は見えていないはずだった。エベレットは会計士に会って彼が嘘をついていることを見抜き、編集長のアランに冤罪の可能性があることを伝える。これはまだエベレットの勘に過ぎなかったが、彼は辞職覚悟で取材を続行する。

トゥルー・クライム あらすじ【転・結】

あの日、ビーチャムはソースを買いにコンビニへ行き、トイレを借りる。用を足していると店内から銃声が聞こえ、急いで店内に戻るとエイミーが撃たれていた。エイミーを蘇生させようと人工呼吸などしたが彼女は死亡し、そこに会計士が入ってきた。若い頃に前科のあったビーチャムは、この状況を白人に見られたことで混乱し、思わず裏口から逃げ出してしまったのだった。

エベレットはビーチャムの話を聞き、事件を担当した検事に会いに行く。検事の話で現場近くには17歳の少年がいたことがわかるが、名前は教えてくれなかった。エベレットはミシェルの取材メモから少年の名前と住所を探し当て、彼の家を訪ねる。

少年はウォレンという名前の黒人で、家には少年の祖母がいた。6年前のウォレンはドラッグ漬けで銃も所持しており真犯人であることに間違いなかったが、3年前に公園で何者かに刺殺されていた。これでビーチャムの無実を証明する術はなくなってしまう。

エベレットは仕事も失い、度重なる浮気が原因で妻からも別れを告げられる。やけ酒を飲んでいる時、エイミーの父親が“娘は96ドルとロケットのために殺された”と訴えている報道番組を目にする。エベレットはウォレンの祖母がハート型のロケットをしていたことを思い出し、急いでウォレンの家へ向かう。

祖母はウォレンがロケットをくれた夜のことを思い出しており、孫が真犯人だと認めてくれる。2人はビーチャムの死刑執行を止めるため、猛スピードで知事の家まで車を走らせる。残り時間は30分を切っていた。

刑務所の執行室ではビーチャムに薬品を注入する準備が進められ、定刻通り刑が執行される。最初の薬品で意識を失ったビーチャムに2番目の薬品が注入され始めた時電話が鳴り、停止ボタンが押される。

数ヶ月後のクリスマスの夜。エベレットは街で幸せそうなビーチャム一家の姿を見る。

トゥルー・クライム 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1999年
  • 上映時間:127分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:クリント・イーストウッド
  • キャスト:クリント・イーストウッド、イザイア・ワシントン、ジェームズ・ウッズ、デニス・リアリー etc

トゥルー・クライム 批評・レビュー

映画『トゥルー・クライム』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

最後の超ドキドキ

事故で亡くなった同僚の仕事を引き継いだ主人公のエベレットは、敏腕記者の勘で取材対象の死刑囚が冤罪であると直感し、事件を掘り下げていく。しかし取材を始めたのは死刑が執行される当日の昼であり、とにかく時間がない。

執行の時が迫れば迫るほどこちらもハラハラしてくるので、後半部分は嫌でも盛り上がる。ビーチャムに最初の薬品が注入され始めた時は“まさか助からないの?”という驚きで、本当にドキドキした。エベレットが知事に訴えるシーンは省き、いきなり執行室の電話が鳴るという演出も良かった。伏線として死刑執行の手順(電話のことや注入される3種類の薬物の意味など)をしつこいくらいに説明してくれていたことが、最後にしっかりと効いてくる。“2番目が注入されてしまったらほぼ絶望的だ”ということがわかっているので、あの数秒の緊張感は相当なものがあった。

見たいのはそこじゃない

クライマックスは上々の出来だったが、そこに至るまでが少々まどろっこしい。エベレットの浮気や家庭問題については、本筋とそれほど関係ないことなのであれほどしつこく見せる必要性を感じない。記者として腕は立つが、人間としてはかなりのクズ野郎だということをどうしてもわからせたかったのだろうか。エベレットはあの年で(何歳の設定かはわからないが、クリント・イーストウッドはどう見ても70歳近くに見える)あんな若い妻と孫のように可愛い娘がいるくせに、23歳のミシェルを口説き、同僚の妻を寝取るような最低の男だ。仕事を解雇され妻に捨てられても同情の余地はない。

しかしこれは事件とは無関係のことなので、どうでもいいと言えばどうでもいい。そんなことより端折り気味だった事件に関する取材部分をもっと見せて欲しかった。

トゥルー・クライム 感想まとめ

あらすじはほぼ事件に関する部分だけを書き出したのだが、それだけでもかなりの字数を要した。しかし本作には他にも様々な要素が盛り込まれており、そのせいで一番大切な事件解決までのドラマが手薄になっている。もう少し焦点を絞って記者としてのエベレットの活躍を見せてくれていれば、間違いなく星4つになり得た作品なので残念だ。

好みの問題かもしれないが、年をとったクリント・イーストウッドってプレイボーイ役は似合わないと思う。彼からギラギラした性欲や色気は感じない。極端に言えば笠智衆のラブシーンが想像できないのと同じ感覚だ。わかりにくかったらごめんなさい。

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