映画『海の上のピアニスト』あらすじネタバレ結末と感想

海の上のピアニストの概要:1998年のイタリア映画。ジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品で生涯船を下りることのなかったピアニストの人生を悲哀と美しい音楽たっぷりに描いた感動作品である。

海の上のピアニスト あらすじネタバレ

海の上のピアニスト
映画『海の上のピアニスト』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

海の上のピアニスト あらすじ【起・承】

物語は第二次世界大戦後のことだった。
トランペット奏者のマックスは楽器屋を訪れる。
それは自分の楽器を金に換えてもらうためだった。
しかし最後にもう1度だけトランペットを吹きたいと願った彼はそこである曲を演奏する。
すると楽器屋の店主が曲のタイトルを訪ねた。
同じ曲をピアノで弾いたレコードがあるのだという。
マックスは1900というピアニストの話を語り始める。

豪華大型客船の中で整備士として働くダニー・ブートマンは、船内で赤ん坊を拾った。
家族のいなかった彼は赤ん坊を1900と名付け、大事に育てることに。
しかし不慮の事故でダニーが死亡してしまう。
彼の葬儀にかかっていた音楽の影響で、1900は自然と音楽に興味を持ち始めた。
彼は船内のバンドマン用のピアノをこっそり弾き始める。

ある嵐の日。
ひょんなことがきっかけでバンドのピアニストとして演奏する機会に恵まれた。
そのことで注目を浴びた1900。
その噂はジャズ界の巨匠である有名ピアニストの耳にも入り、共演することになった。
それはジャズのピアノバトルである。
まんまと彼を負かした1900は一躍時の人となった。

海の上のピアニスト あらすじ【転・結】

彼の噂を聞いたレコード会社が音源にして売り出したいと言ってきた。
契約に関する説明も聞かぬまま、1900は曲を演奏し始める。
その途中、部屋の窓から見た女性に一目惚れする。
そして1900はレコードの原盤を持ち、彼女の元へ向かう。
これが自分そのものなのだと伝えるために。
1ども船を降りたことのない1900だったが、彼女のために降りようと決心。
仲間に応援され出て行くも、やはり行くことは出来なかった。

そんな時マックスも船を降りることになる。
1900は船で暮らすということでやはり降りなかった。

1946年、疲れ果てたヴァージニアが爆破されることになった。
それを聞いたマックスは急いで船の中に。
もしかしたらまだ1900が隠れているかもしれないと思ったからだ。
そしてレコードをかけ気を引くマックス。
想像通り彼は現れた。

一緒に陸に降りて暮らそうと説得するマックスだったが、無数の選択肢があるニューヨークで自分がどう暮らして良いか分からないという1900。
彼は船に残ることに決める。
仕方なくマックスが船を降りた。

そして遂に船は爆破されたのだった。

この物語を聞いた楽器屋の店主はマックスにトランペットを持って帰るよう言うのだった。

海の上のピアニスト 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1999年
  • 上映時間:125分
  • ジャンル:音楽、ヒューマンドラマ
  • 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
  • キャスト:ティム・ロス、プルイット・テイラー・ヴィンス、メラニー・ティエリー、クラレンス・ウィリアムズ三世 etc

海の上のピアニスト 批評・レビュー

映画『海の上のピアニスト』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

音楽の重要性

本作品はタイトル通りピアニストの物語である。
しかも1度も船を降りること無く障害を終えた衝撃的な人生なのだ。

劇中に何度もかかる名曲「1900」。
この曲は今でも弾く演奏者が多いほど人気の曲であり、美しい旋律と愛しく切ない気持ちを表現している。
あまりに作品が良く、そして音楽が良く、中で使われている曲がやがて映画を飛び出して1曲として一人歩きし始めた。

この作品はこの曲無しでは語ることは出来ない。
そのくらい音楽と作品がマッチしているのである。

衝撃のラスト

まだ船の中に隠れているのではないかと、マックスは1900を探しに古ぼけた船の中を探しに行く。
そこで現れた彼は、限られた鍵盤数の中では無数の可能性をたたき出せるが、ニューヨークという無限の世界で何を選択したら良いのかわからないという答えを出す。
この言葉は衝撃をうけた。
1900にとって船が全てであり、ピアノが自分である。

当たり前のように広い世界で生きている人がたくさんいるのに、最後は爆破される船に残ることを選択した。
これがどんなに悲劇的で悲しいことか。
ただ船の上で生きたピアニストの生涯を描いただけではなく、きっちり作品として締めたエンターテインメントとしての質が高い映画である。

回想映画の作風が活かされている

最近むやみやたらに回想シーンから始まる作品が増えている。
しかしその多くは回想して語られる意味を発揮してしないものが多い。
本作品はその有意義な使い方をしている。
いきなりドラマが始まるよりも、船に残した張本人が語ることで現実的になるし一番背負ったのは語っている本人だという実感もこめられるからだ。
楽器屋でのラストシーンも上品に仕上がっている。

海の上のピアニスト 感想まとめ

本作品を観たとき、感動というよりショックだった。
音楽を描いているかのように見えるが、実際には音楽しか無かった男の話なのである。
選択肢が無い、それはある意味不幸である。
他に人生を選ぶことを教えてもらっていたならば、もっと苦しくない生き方が出来たはずである。

船と共に生き、船と共に沈む。
その生き方しか選べなかったある男の物語。
それは悲しく美しい感動として心に印象づけられることだろう。
後世に残る名作として扱って欲しい。

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