映画『運命じゃない人』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「運命じゃない人」のネタバレあらすじ結末

運命じゃない人の概要:『アフタースクール』(08)や『鍵泥棒のメソッド』(08)など、緻密に計算された脚本に定評のある内田けんじ監督作品。5人の男女のある夜の群像劇で、それぞれの物語が気持ちよく繋がっていく脚本はお見事。国内外の映画祭で、数多くの賞を受賞した秀作。

運命じゃない人の作品概要

運命じゃない人

公開日:2004年
上映時間:98分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ、ラブストーリー
監督:内田けんじ
キャスト:中村靖日、霧島れいか、山中聡、山下規介 etc

運命じゃない人の登場人物(キャスト)

宮田武(中村靖日)
お人好しのサラリーマン。あゆみと結婚するつもりでマンションを購入するが、その直後に振られてしまう。半年経ってもあゆみへの未練を断ち切れず、彼女が残していった荷物も捨てられない。
桑田真紀(霧島れいか)
婚約者の裏切りを知り、同棲していたマンションを出た女。行くあてもなくレストランにいたところで神田にナンパされ、宮田と出会う。
神田勇介(山中聡)
宮田の中学時代からの親友。私立探偵をしている。世間知らずの宮田と違い、女の本性をよく知っている。宮田のマンションの合鍵を持っている。あゆみの本性を知っているが、宮田には隠している。
浅井志信(山下規介)
ヤクザの組長。最近の不景気で、資金繰りに苦労している。宮田と別れたあゆみは、陽子と名乗って浅井と付き合い始める。
倉田あゆみ(板谷由夏)
宮田の元彼女。実は極悪の女詐欺師で、男を騙して金をむしり取っている。彼女に騙された男たちから被害届も出ている。

運命じゃない人のネタバレあらすじ

映画『運命じゃない人』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

運命じゃない人のあらすじ【起】

桑田真紀は、大きな荷物を持って、婚約者と暮らしていたマンションを出る。彼女は婚約指輪を二束三文で売り、行くあてもないのでレストランへ入る。彼女は「1人で生きていくんだ」と心の中でつぶやいていたが、前のテーブルの男にナンパされ、すぐにそのテーブルへ移動する。

サラリーマンの宮田武は、半年前におしゃれなマンションを購入した。その話を聞きつけた彼の上司は、明日のデートにそのマンションを使わせてくれと宮田に頼む。お人好しの宮田は、嫌々ながらマンションの場所を教える。

帰宅した宮田は、友人の神田勇介から夕食の誘いの電話をもらう。神田は私立探偵をしており、仕事中だからと小声で話す。宮田は面倒臭がっていたが、「あゆみちゃんのことで話がある」と言われて、マンションを飛び出していく。

自分から呼び出したくせに、神田は約束のレストランに遅刻してくる。神田はあゆみと偶然会ったらしく、彼女が結婚すると教えてくれる。あゆみは宮田の元恋人で、宮田は彼女と結婚するつもりで、あのマンションを購入していた。しかしマンション購入から1週間で、あゆみに振られてしまった。宮田はまだあゆみに未練があり、彼女の荷物を捨てられずにいた。神田はそんな宮田を心配し、「30過ぎたら運命の出会いとか、自然の出会いとか一切ないぞ」と説教をする。そして宮田のために、その場で後ろのテーブルにいた女性をナンパする。それが桑田真紀だった。

真紀があっさりこちらへ来たので、宮田は少々面食らう。神田は2人に気を使ったのか、トイレを理由に席を立つ。宮田が困っていると、真紀が突然泣き出す。宮田は優しく彼女にハンバーグを勧め、神田を呼びにいく。しかし神田は姿を消していた。宮田が電話をかけると、神田は「うまくやれよ」と言ってくれる。

運命じゃない人のあらすじ【承】

宮田は正直に事情を話し、自分に気を使わずに帰ってくれていいと謝罪する。しかし真紀は帰る家がないと打ち明け、自分の話を始める。昨日、真紀は婚約者の車の中で口紅のついたタバコの吸い殻を見つけ、彼の裏切りを知った。宮田は落ち込んでいる真紀を放っておけず、自分のマンションに泊めてやることにする。

真紀は遠慮しつつも、宮田についていく。帰り道、真紀が申し訳ないので自分が自転車を漕ぐと言い出し、ふらついて軽トラックの前に飛び出してしまう。2人は「便利屋山ちゃん」と書かれた軽トラックの運転手に、「殺すぞ」と凄まれる。しかしそのことで、ぎこちなかった2人の空気が和む。

宮田は、あゆみの寝室だった部屋を真紀に使ってもらう。その部屋には、ダンボールに入ったあゆみの荷物がまだ置いてあった。宮田があゆみに振られた話をすると、真紀が彼女のことをまだ好きなのかと聞いてくる。「まだ好きです」と宮田が答えると、突然真紀が宮田に抱きついてくる。宮田は動揺しつつ、風呂を沸かしにいく。

そろそろ風呂が沸いたという頃、突然マンションにあゆみがやってくる。急に必要なものができたので、荷物を取りに来たらしい。宮田が困惑していると、真紀が部屋から出てきて、勝手すぎるとあゆみに文句を言い出す。真紀はオロオロする宮田を残して、マンションを出ていく。宮田はあゆみに必要なものを取ったら出ていくよう告げ、真紀を追いかける。

宮田は真紀に追いつき、マンションに戻るよう説得する。しかし真紀は、あゆみのことを気にして戻ろうとしない。そしてそのままタクシーに乗ってしまう。

宮田は、神田から言われた「電話番号をなめるな」という言葉を思い出し、タクシーを追いかける。そして無理やりタクシーを止め、「電話番号を教えて」と真紀に頼む。「このまま別れたら、一生会えなくなってしまう」という宮田の訴えに同情した運転手は、真紀に紙とペンを渡し、番号を教えるよう促す。真紀も宮田の熱意に押され、電話番号を書いた紙を渡してやる。彼女の番号をゲットした宮田は、有頂天になっていた。

運命じゃない人のあらすじ【転】

話は今日の夕方頃に戻る。仕事を終え、事務所に戻った神田を、あゆみが待っていた。神田は彼女を事務所に入れたくなかったが、「お願い」と頼まれ、仕方なく中に入れる。あゆみは水商売の女のような派手な格好をしていた。

もともと神田はあゆみのことを胡散臭い女だと思っており、彼女のことを調べていた。あゆみはあちこちで男を騙して金を巻き上げている女詐欺師で、警察に被害届も出ていた。宮田に近づいたのも当然金目当てだったが、マンションの頭金で宮田が貯金を使い果たしまったので、さっさと次の男を作ったのだ。神田は彼女の前科を全て調べ上げており、今は浅井志信というヤクザの組長の女になっていることも知っていた。

あゆみはその浅井から大金を盗んできており、外国へ逃亡したいので助けて欲しいと神田に頼む。神田はヤクザの怖さを知っていたが、このままでは宮田まで巻き込まれてしまうかもしれないと考え、100万円の報酬であゆみを助けることにする。しかし浅井の金は返すよう、あゆみを説得する。もし金を持ち逃げしたら、必ず殺されると言われ、あゆみは渋々それに同意する。

あゆみのパスポートが宮田のマンションにあるというので、神田は宮田から預かっている合鍵を使い、あゆみとマンションに忍び込む。神田はあゆみのパスポートを預かり、トイレで用を足していた。そこへ宮田が帰ってくる。

神田はトイレから宮田に電話をかけ、「あゆみちゃんのことで話がある」と言って、彼を呼び出す。神田が小声だったのは、すぐそばのトイレにいたからだった。

その後、神田はバイク便の配達員を装い、浅井の金が入ったカバンを、組事務所に置いてくる。ヤクザに怪しまれて追いかけられたが、なんとか逃げ切ることができた。そして100万円と引き換えに、あゆみにパスポートを渡す。あゆみは東京を離れることにして、神田と別れる。

神田は宮田と待ち合わせしていたレストランへ行き、真紀をナンパする。しかしトイレへ立ったのは2人に気を使ったからではなく、レストランに先ほどのヤクザが入ってきたからだった。神田はトイレの前でヤクザに捕まり、宮田が知らないうちに外へ連れ出されていた。

浅井の事務所に連れて行かれた神田は、100万円も奪われ、ヤクザから散々脅される。事務所へ帰ってきた浅井は、なんとあゆみを連れていた。どうやらあゆみも捕まったらしい。浅井は神田の探偵事務所を訪れ、あゆみのファイルを見つけていた。そして先ほどの100万円とこのファイルで、神田のことを許してくれる。あゆみはカバンの中の金を抜き、中に自分の下着と神田の名刺を入れていた。浅井は、金の行方を神田は知らないことを見抜いていたようで、彼だけは解放してくれたのだ。

神田はホッとするが、もしかしたらあゆみがあのダンボールに金を隠したのではないかと心配になり、宮田のマンションへ急ぐ。しかし宮田はすでにあゆみの荷物を捨てており、真紀からもらった電話番号を嬉しそうに神田に見せる。すでに朝が来ており、ゴミは回収されていた。

運命じゃない人のあらすじ【結】

再び話は昨日の夕方頃に戻る。この不景気で、金のやりくりに苦労していた浅井は、何かと世話になっている便利屋山ちゃんに頼んで、偽の札束を作ってもらう。ヤクザはイメージが大事なので、偽の札束を使ってでも、羽振り良く見せなくてはならない。浅井はこれみよがしに子分やあゆみの前で札束を見せびらかし、それを金庫にしまう。

これに目をつけたあゆみは、隙を見て金庫から札束を奪い、組事務所から逃亡する。知らせを受けた浅井は、あの札束が偽物であることを知られるのを恐れ、身内だけであゆみを捜すよう指示を出す。そこへ神田がカバンを置いていったのだが、偽の札束は消えていた。浅井は子分に「金は戻ってきたから大騒ぎはするな」と嘘をつき、神田を捕まえてくるように言う。

浅井はカバンの中にあった名刺を頼りに、1人で神田の探偵事務所へ向かう。あゆみは浅井に電話をかけ、「金は神田が持っている、レストランにいるから早く捕まえて」と嘘をつく。その密告があったので、浅井の子分がレストランにやってきたのだ。あゆみは神田に罪をなすりつけ、そのまま逃亡するつもりだった。

しかし浅井は神田の事務所であゆみのファイルを見つけ、彼女が詐欺師であったことを知る。そのファイルの中に宮田とあゆみの写真があり、浅井は宮田のマンションを突き止める。マンションの鍵は、便利屋山ちゃんに開けてもらい、浅井はマンションに忍び込む。そして寝室のダンボールの中に、偽の札束が隠してあるのを見つける。そこへ真紀を連れた宮田が帰ってきたので、ベッドの下に隠れる。

浅井はベッドの下で、この部屋であったことを全て見ていた。宮田が風呂を沸かしに行った後、真紀はダンボールの中の札束に気づき、それを自分のカバンにしまう。そして、あゆみが来たのを利用し、偽の札束を持ち逃げしたのだ。宮田が真紀を追いかけていった後、寝室へ入ってきたあゆみは、浅井に銃を突きつけられ、事務所へ連れて行かれる。浅井は神田のファイルを見て、あゆみが多額の貯金をしていることや、有能な詐欺師であることを知っていたので、これから彼女を使って、たっぷり稼ぐつもりにしていた。そしてこの朗報をもたらしてくれた神田を、機嫌よく解放したのだった。

偽の札束とも知らず、宮田の金を盗んだと思い込んでいた真紀は、当然ながら宮田にデタラメな電話番号を教えていた。何も知らない宮田は、神田の前でその番号に電話してみる。電話は繋がらず、神田は「嘘の番号だからあきらめろ」と宮田を諭す。しかし宮田は、「あの人はそういうことをする人じゃない」と言いはり、神田を呆れさせる。

あれからどうするべきか悩んでいた真紀は、偽の札束を持ったまま、宮田のマンションに帰ってくる。チャイムを鳴らしていると、今日宮田の部屋を借りる予定の上司がやってくる。2人は並んで、宮田が出てくるのを待つのだった。

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