映画『嗤う分身』あらすじネタバレ結末と感想

嗤う分身の概要:毎日が退屈な僕の前に現れた僕に瓜二つの男。彼は僕の人生を踏みにじり全てを奪おうとしていた・・・。ドスドエフスキーの名作『分身』をアイゼンバーグ2役で映画化。

嗤う分身 あらすじネタバレ

嗤う分身
映画『嗤う分身』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

嗤う分身 あらすじ【起・承】

サイモン(ジェシー・アイゼンバーグ)は、万年平社員で、日常も冴えない。

周囲からは存在を無視され、仕事らしい仕事といえば、社長ハバトプロス(ウォーレス・ショーン)の娘メラニー(ヤスミン・ペイジ)のお守りという、あってもなくてもいいもの。

彼は、密かに思いを寄せている会社のコピー係のハナ(ミア・ワシコウスカ)の住まいが
自分のマンションの向かいにあるのをいい事に、毎晩望遠鏡で覗き見していた。

ある日、いつもの様に望遠鏡を見ていると、見知らぬ男がサイモンに手を振った後、アパートから飛び降り自殺をした。
その翌日、サイモンと瓜二つの男ジェームズ(アイゼンバーグ二役)が彼の目の前に現れる。

ジェームスはサイモンの会社の新入社員として会社に何の問題もなく紹介され、
今までサイモンが築いてきた人生の全てを奪い去っていく。

それだけでなく、ジェームスはサイモンに、自分の人生の身代わりになれ、と脅迫する様になるのだが・・・。

嗤う分身 あらすじ【転・結】

ジェームスは、今までサイモンが『やろうと思って出来なかった事』を目の前でやる。
しかし何故周囲の人間が無反応なのかは、サイモンとジェームスの服装をみれば判る。

サイモンとジェームスは同一人物で、性格が解離しているだけだという事が、映画の早い段階から判る人も居る。

ジェームスの性格が出ている時は、周囲に対して横柄ながら仕事ぶりは有能。
しかし社長の娘の機嫌をとりつつハナに愛想を振りまくという二股もかける。
ジェームスの人格は、サイモンは『やろうと思っていてやりたかった不満』が、固まって出てきたまでの事。
周囲の人間は、サイモンの人格解離に気づいているが、サイモンには語らない。

そんな時にサイモンは母親の訃報を聞き、葬儀に参列するが、アカの他人のはずのジェームスが参列している。
サイモンはジェームスの顔を殴ると、自分の顔に同時に傷が付く事を発見し、あの日、男が飛び降りたアパートに出向き自分が飛び降り自殺をしようとする。

するとジェームスは消えて、サイモンだけが残りサイモンは救急車で運ばれ、社長のハバトプロスが、君は特別なんだ、という事で映画は終わる。

嗤う分身 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:93分
  • ジャンル:サスペンス、ミステリー、ホラー
  • 監督:リチャード・アイオアディ
  • キャスト:ジェシー・アイゼンバーグ、ミア・ワシコウスカ、ウォーレス・ショーン、ヤスミン・ペイジ etc

嗤う分身 批評・レビュー

映画『嗤う分身』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

アイゼンバーグの真骨頂

ヲタクを演じさせれば右に出るものがいないというアイゼンバーグの2役で持った映画である。

徹底的に主人公の視点に立って描く事で、解離する二重人格の主人公の苦悩を描き出す事に成功している。
もしもこれが、サイモンとジェームスを取り巻く、周囲の目から描いたとすれば、映画は冒頭10分で終わってしまうだろう。

周囲の人間にとって、サイモンはジェームスであり、ジェームスはサイモン。
今日はどちらの人格が現れるだろうかと、思っているからだ。

社長はサイモンの人格障害を知っていた

社長は、おそらく何らかの形で、サイモンの解離人格障害が判っていた。
だからこそ、娘の世話というつまらない仕事をサイモンに、おしつけ周囲の社員にも、彼には最低限の事務的コンタクトしか取らぬよう注意していたのである。

しかしサイモンが、ある日マンションの上から飛び降りる『ある男』を見た事から、自分の中にある『ジェームス』を目覚めさせてしまい、社長の管理下におけなくなってしまう。

原作を生かしていたか

点数が厳しくなった理由の1つとして、この映画がドスドエフスキーの『分身』のリメイクであるにも関わらず、その点を生かしきれていなかった事である。

この映画公開前に、同じ大映系列の映画館で、ジェイク・ギレンホール主演の『複製された男』が公開された。
浮気している男が、いかにして浮気を隠し、本妻の元に戻るか、その過程が描かれていたのだが、描き方が、この映画と瓜二つ、もしくは、それ以上に最後の最後まで結論が判り辛い映画になっていたのだ。

その映画の後に公開されたのが、この映画だったので、観るものとしては、謎解きも簡単かつ二番煎じになってしまったかもしれない。

嗤う分身 感想まとめ

アイゼンバーグの一人二役が見事な作品である。
挙動不審で目立たない男と、何をやるにしても要領がよく傲慢な男を使い分けている。

惜しむべき点は、周囲の反応があまり描かれなかった点である。
唯一描かれていたのは、ミア・ワシコウスカ演じるコピー係のハナの心境の変化だ。

自分の目の前で豹変を繰返すサイモン(ジェームス)に対し、人でなしという彼女の言い分が、周囲の言い分を代弁していると言える。

それ以上のものを感じて、雇ったのが社長なのだとすれば、この映画に学ぶべき事はあるだろう。

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