映画『わたしを離さないで』あらすじ・ネタバレ結末と感想

わたしを離さないでの概要:緑豊かな寄宿舎で育つ彼らは『誰か』の為に命を捧げなければいけない宿命だった…。カズオ・イシグロの同名小説の映画化で、日本でもドラマ化された作品。

わたしを離さないで あらすじ

わたしを離さないで
映画『わたしを離さないで』のあらすじを紹介します。

緑豊かな自然に囲まれた寄宿学校ヘールシャム。
そこで育つものは、ある目的の為に生まれてきたのだけ教えられる。

彼らは臓器提供者の為に、育てられたクローン人間。
一生のうち、臓器提供を出来る機会は4回まで。彼らに自由はなく、外の世界に出る事は許されていなかった。

ヘールシャムで学ぶキャシー(キャリー・マリガン)、ルース(キーラ・ナイトレイ)、トミー(アンドリュー・ガーフィールド)の3人は、
18になって初めて外に出て共同生活を始めようとする。

臓器提供をする度に寿命が縮んでいくクローンの宿命。
寄宿舎時代はトミーはキャリーと仲がよかったが、ルースは、それをずっと遠くから見ているしかなかった。

ルースは、トミーと恋人同士になる事で、恋人同士であれば、臓器提供期間を延長出来るという特権を使おうとする。
キャシーは、そんな2人と離れ、クローン人間の世話をする介護人の道を選ぶのだが、2人が再会した時に、思わぬ結果が待っていた…。

わたしを離さないで ネタバレ結末・ラスト

共同生活から10年後、キャシーはルースに再会する。
その時にルースは、キャシーが羨ましかったので、彼女が思いを寄せていたトミーに横恋慕した事を打ち明ける。

ルースはその後の3度目の臓器提供で死亡したにも、関わらずトミーの体力は衰えていなかった。

だが、トミーもまた、恋人同士であれば臓器提供期間が延長されるという事がまやかしだと知った途端、精魂尽きて、3度目の臓器移植後に死亡。
自分の身の回りに誰もいなくなったキャリーにも、臓器提供の依頼が来る所で映画は終わる。

クローンとして生まれた以上、見えない力により管理されている3人の生き様、もがき方がわかる結末でもある。

わたしを離さないで 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2010年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:マーク・ロマネク
  • キャスト:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング etc

わたしを離さないで 批評・レビュー

映画『わたしを離さないで』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

生きる事の意味さえ考える事無いクローンたち

映画の冒頭は、介護士となったキャリーが、1人の男性の臓器提供に対峙する場面から始まる。

その男性が誰であり、彼女とどの様な関係であるかは、この後、彼女の回想シーンに移る形で映画が始まるので判る。
キャリー、ルース、トミーは、生まれた時から、自分たちの身に自由が無いのを知っている。

何故なら自分たちの命は『他の誰かを生かすための命』であり、仮に寄宿舎を脱走しようものなら、残酷な姿で殺される事が判っているからだ。
彼らは、生きる事の意味までも洗脳されて生きている。

そうして彼らは臓器提供年齢適齢期となる18歳を向かえ、初めて寄宿舎の許しを得て、コテージで共同生活を送る事になる。

民放ドラマにもなった脚本

元々舞台劇であったこの原作が映画化され、日本の民放ドラマになったかは、この映画の中盤の展開を観れば明らかだ。

キャリーとルースはトミーを巡って三角関係になってしまう。
元々寄宿舎でいじめられていたトミーを、何かにつけ気にかけ庇っていたのはキャリーだったが、何も出来ず終いで横から見ていたのがルースだった。
そして共同生活をする段になり、ルースは、キャリーからトミーを奪う形で恋人同士となる。

気まずくなったキャリーはコテージから出て、臓器提供後で弱ったクローン人間の世話をする介護人を志す。

ブレイク前のアンドリュー・ガーフィールドの熱演

この頃の、アンドリュー・ガーフィールドは『ソーシャル・ネットワーク』でブレイクする前。
インディ系の作品で主に活躍していた。

大人しく控えめなイメージはあるが、見ごたえのある作品になっている。
思春期で、キャリーとルースの間で揺れ動き、クローン人間としての宿命に翻弄され、命を失うはかない青年を熱演している。

わたしを離さないで 感想まとめ

臓器提供ものは、珍しいわけではない。
この映画の原作が、他の映画に与えた影響は大きい。

『ショック療法』では、若返り目的のサナトリウムで、アラン・ドロンが、看護士や患者を手にかけ若返り目的で臓器を取り出す悪魔の医師を演じ問題となった。
『アイランド』は、今回紹介した映画とほぼコンセプトが似ていて、臓器提供を待つ患者の為に作られたクローンが下界に出てしまう事で、最終的に自分の臓器提供先と出逢い、彼らの生き方に愕然となる。

この映画の終わり方も、キャリーの方が幸せだったのか、それともルースやトミーの方が幸せだったのか、その点については描かれないまま終わっている。
それは3人共、クローン人間という宿命からは逃れられず、生き方も決められているからなのだろう。

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