映画『ウィッカーマン(1973)』あらすじとネタバレ感想

ウィッカーマン(1973)の概要:1973年イギリスで公開されたサスペンス映画。監督はロビン・ハーディ。脚本はアンソニー・シェーファー。出演はエドワード・ウッドワード、クリストファー・リー、ダイアン・シレントなど。

ウィッカーマン あらすじ

ウィッカーマン
映画『ウィッカーマン(1973)』のあらすじを紹介します。

行方不明になった少女を探して、スコットランド本土からとある孤島にやってきた厳格なクリスチャンであるハウイー巡査(エドワード・ウッドワード)。そのサマーアイル島とは、異様かつエロチックな原始宗教に支配されている恐ろしい島であった。

島主サマーアイル卿(クリストファー・リー)に島を案内されるものの、誰もがハウイー巡査に対して従順ではない。どうやら行方不明の少女に関して何かを知っているらしいものの、誰もが口を閉ざしているのだ。

事件の謎を探るために島に長期滞在をするハウイー巡査だったが、この島の風変りな風習や、妖しい儀式を目の当たりにする。厳格なクリスチャンであるハウイー巡査にとっては、この島で行われている事は許容しがたい行為であった。

しかし、実はサマーアイル卿の目的とは、よそ者であるハウイー巡査をこの島におびき寄せ、豊穣のための生贄として捧げる事であった。そしてその生贄の儀式に使われる巨大な人形こそが、ウィッカーマンと呼ばれるものであった。事態に気付いたハウイー巡査は、島から脱走を試みるものの、島民たちの手にかかって捕まってしまう。こうしてハウイー巡査はウィッカーマンの中に閉じ込められ、生きたまま焼き殺されてしまうのだった。

ウィッカーマン 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:1973年
  • 上映時間:86分
  • ジャンル:サスペンス、ホラー
  • 監督:ロビン・ハーディ
  • キャスト:エドワード・ウッドワード、クリストファー・リー、ダイアン・シレント、ブリット・エクランド etc

ウィッカーマン ネタバレ批評

映画『ウィッカーマン(1973)』について、感想批評です。※ネタバレあり

カルト映画の傑作

知る人ぞ知る映画「ウィッカーマン」。2006年にニコラス・ケイジ出演によりリメイクされているが、原点であるこちらの1973年版の方が圧倒的に怖い。脚本を書いたのは名作「探偵スルース」や「アマデウス」、「ナイル殺人事件」などを手掛けたアンソニー・シェーファー。ハマー・フィルムズのホラー映画で知られたクリストファー・リーがカルト教の教祖を演じるなど、スタッフとキャストはなかなかの一流揃いである。今でもカルト的な人気を誇っているのは納得の作品と言えるだろう。

離島における邪教の恐ろしさ

この映画に登場する離島では、独自の宗教が発達している設定だ。一見のどかな島なのだが、その裏では人身御供が行われている恐ろしい島である。そしてここにやって来る警官が、厳格なキリスト教信者であり、童貞でもあるという設定がまた皮肉だ。ここに異文化対立というテーマ性を見る事も出来るし、またかつて異教徒を迫害したはずのキリスト教が、逆に異教徒によって迫害されるというドラマとしても見る事も出来る。主人公が童貞であるという点からも、自らの性欲と戦う警官と、性に自由奔放な島側との対立構造も見えてきて興味深い。

圧倒的な絶望感

この映画のラストはハッピーエンドとは程遠い。島のカルト教と戦おうとする主人公は、なすすべもなく彼らの罠に落ちてしまう。「主よ、救いたまえ」と泣き叫ぶものの、警官は生きたままウィッカーマンの中に入れられ燃やされてしまう。これほど救いようがなくむごたらしいエンディングというのはそうお目にかかれるものではない。出来不出来はともかく、このエンディングをそのまま踏襲したという点においては、リメイク版も捨てたものではないだろう。現代における恐ろしい寓話の一つとして、この映画は輝き続ける事は間違いない。

ウィッカーマン 感想まとめ

この「ウィッカーマン」の恐ろしさとは、日本で言えば「八つ墓村」や「犬神家の一族」などの金田一耕助シリーズに代表される土着的なサスペンスものと雰囲気が非常に似ている。都会の法律や常識などが通用しない、田舎独自のルール・風習などによって人が殺される不条理な恐怖である。そういう点でいえば、この「ウィッカーマン」こそは日本人には特におすすめの一作と言えるかもしれない。一度も見た事がない、もしくは名前すら聞いた事がないという人は、是非このオリジナル作品を見て欲しい(リメイク版も悪くはないが、エロチックシーンが皆無なのはいただけない)。そして自分がそういった恐ろしい世界には住んでいないという幸せを噛みしめるのもいいかもしれない。

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