映画『指輪をはめたい』あらすじとネタバレ感想

指輪をはめたいの概要:『指輪をはめたい』は、伊藤たかみによる同名小説の映画化作。事故で記憶を失った製薬会社の営業マンをしている男は、鞄の中にあった指輪を渡すはずだった女性が誰であったのか探し始める。

指輪をはめたい あらすじ

指輪をはめたい
映画『指輪をはめたい』のあらすじを紹介します。

製薬会社の営業マン片山輝彦は、真面目かつ優秀な社員で、営業成績はいつもトップであった。
しかしある日、営業で訪れたスケートリンクで滑って頭を打ち、意識を失う。目が覚めると、自分がなぜスケートリンクにいるのかすらわからず、記憶を失っていることに気付く。その時鞄の中に入っていたのは、婚約指輪だった。

幸い、病院では一過性の記憶喪失と診断された。輝彦は恋人のことをすっかり忘れていたが、結婚しようとした恋人くらいすぐわかるだろうと楽観的に考えていた。
ところが、輝彦の恋人は三人いたのである。一人は、同じ製薬会社の研究室で働く智恵。クールな才女で、輝彦より年上の完璧な美女である。二人目は、風俗店で働くめぐみ。さばさばした性格で巨乳。三人目は、公園で人形劇をする女性、和歌子。生傷が絶えず、輝彦の会社の薬をよく使う。家庭的でおっとりしている。

輝彦は三人のうち誰に指輪を渡すつもりだったのかわからず、記憶を失った現場であるスケートリンクに通ううちにある少女に出会う。その少女・エミに相談をしながら、三人と接して記憶を取り戻そうとする。その一方で、エミと会うことが一番の楽しみにもなっていた。

ある日、三人が一堂に会し、修羅場に陥る。その一件で輝彦の記憶は戻る。
実は、婚約指輪は元恋人に渡すはずのものだったのだ。二年前、長年付き合っていたその恋人に捨てられた輝彦は未だに彼女を引きずり、その幻として現れたのがスケートリンクの少女エミだったのである。

指輪をはめたい 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:108分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー
  • 監督:岩田ユキ
  • キャスト:山田孝之、小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴 etc

指輪をはめたい ネタバレ批評

映画『指輪をはめたい』について、感想批評です。※ネタバレあり

夢から醒める

映画を観ていて、ちょっと気になることがいくつもあった。
一体この映画はいつの時代を設定しているのか。やたらレトロな風景が出てきて、一昔前の設定かと思えばそういうわけでもないようだった。
そして、スケートリンクは現在使われているのか。見た目は廃墟のような建物。最初、輝彦の鞄をたくさんのスケート少女達が奪うというシーンがある。やたらファンタジーな映像で、たぶん夢なんだろうな、と思わせる。エミも輝彦が作り出した幻想であろうことは早い段階で気付くし、スケートリンク自体もう使われていないのではないかと思った。ところが、スケートリンクは輝彦の営業先で、現在も使われているのである。
不思議なことが多い。
輝彦がスケートリンクで目にした少女達やエミも確かに幻想そのもので、ファンタジーのような感じなのだ。
更に、輝彦が記憶を取り戻し、エミが元恋人の幻想だと気づいた時、それまでの出来事すべてが夢だった、というオチまでついてくる。
実際は夢ではなく現実なのだが、本心から目をそらしていた、知りたくなかった現実だったのである。

二階堂ふみがとにかく可愛い

スケートリンクで輝彦の相談を聞く少女、エミを演じているのが二階堂ふみ。
レオタードを身に着け、ポニーテールの姿は可愛らしく、リンクを滑る姿も自然で経験者なのではないかと思ってしまう。
しかし、それまでに本格的なフィギュアスケートの経験はなく、撮影までの数か月で猛練習したようだ。

エミは輝彦が作り出した「こうあってほしい彼女」そのもので、現実の元恋人との落差もすごい。
実在する元恋人は、輝彦に三下り半をつけ、冷たくあしらう大人の女性。対するエミは笑顔の絶えない可愛らしい少女である。
同じ女優が演じているとは思えないほどである。

指輪をはめたい 感想まとめ

主人公の輝彦は、とにかく情けない。三股をかけて、挙句の果てにはそれが全員にばれて振られるのもそうだし、別れた恋人に未練タラタラなのがさらに情けない。
振られた理由も、「つまらない男」だからである。スケートは一種、二人の関係の象徴でもある。回想シーンでもきれいに滑るのは恋人の方で、輝彦は見ているだけ。エミにも誘われてリンクを滑るも、ただアシストされて滑っているだけで、一人では到底滑ることはできない。現実でもおそらく、輝彦は彼女にリードされていたのではないだろうか。そういうところが情けなく、振られてしまったのである。
山田孝之は、そういう情けない男を演じることに長けていると思う。ヤンキー役なども話題になったが、ちょっとパッとしない、普通の男をそれらしく演じられる俳優もなかなかいない。

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