映画『ぼくたちは上手にゆっくりできない。』のネタバレあらすじ結末

ぼくたちは上手にゆっくりできない。の概要:乙一名義でも活動している安達寛高、桜井亜美、舞城王太郎の3人の小説家が、脚本・監督・編集を務めた3つの短編映画。コーヒーを共通のテーマに、様々な人間模様を描いた。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。の作品概要

ぼくたちは上手にゆっくりできない。

公開日:2015年
上映時間:105分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:安達寛高、桜井亜美、舞城王太郎
キャスト:中村邦晃、庭野結芽葉、小松彩夏、吉村卓也 etc

ぼくたちは上手にゆっくりできない。の登場人物(キャスト)

「Good Night Caffeine」

青年(中村邦晃)
交通事故に遭った恋人の手術が終わるのを待つ青年。名前は不明。オセロやトランプが不得意。夢か現実かわからない状況で死んだ少女に出会い、眠くなるまでの時間を一緒に過ごす事になる。
少女(庭野結芽葉)
心臓の病気で死んだ少女。名前は不明。両親から疎まれていて、母親は少女の死に安堵の表情を見せていた。折り紙が得意。コーヒーを飲んだことで、死んだにもかかわらず眠りにつけなくなってしまう。

「花火カフェ」

染谷(小松彩夏)
視覚障害者の女性。音に敏感。彼氏の宮本とは、名前で呼ぶのではなく苗字で呼び合っている。見えないながらも絵を描く才能があり、視覚障害者の絵画コンクールで賞を取った。
宮本(吉村卓也)
染谷の彼氏。世間とかかわりを持たずにいた染谷を、積極的に遊びに連れ出していた。別に好きな女の子ができたため、染谷に別れを告げようとするが言えずにいる。

「BREAK」

黒須(佐藤貴史)
自分では気付いていないが、妻を亡くしたことで不安定になった男性。真面目な会社員で、「大丈夫」が口癖。会社の応接室で暴行を受けるが、犯人は謎のままで、応接室に入れなくなった。会社で濱崎と話をする場面と、妻の葬儀の後で住宅街をさまよい歩く場面を行き来することになる。
濱崎 / 黒須の妻(岸井ゆきの)
黒須の同僚の女性。コーヒーが好きで、自分専用のコーヒー豆を会社に置いている。仕事もないのに会社に来て、黒須の心の不安定さを指摘していく。暴行事件の真相を知っている。

黒須の妻は、原因は明かされていないがすでに死んでいる。名前はミホ。黒須が心を病んでしまった原因。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。のネタバレあらすじ

映画『ぼくたちは上手にゆっくりできない。』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。のあらすじ【起】

「Good Night Caffeine」

病院の霊安室で、ひとりの少女が目覚めた。
同じ病院の階段で眠り込んでいた青年。
物音に驚いて周囲を見回すと、黒い服を着た少女がいた。

病院に入院しているという少女は、眠れなくて散歩しているらしい。
顔色が悪い少女を心配した青年は、彼女の脈が無い事に気付く。
少女は死者だった。

心臓の病気で入院していたが、父親のコーヒーを盗み飲みして、眠れなくなったという少女。
青年は両親に連絡することを勧めるが、少女は母親から嫌われていた。
青年は、少女が眠くなるまで一緒に遊ぶことにする。

少女は、青年が病院にいる理由を尋ねる。
交通事故に遭った恋人の手術が終わるのを待っている、と聞いた少女は、地下に向かう女性に声をかけに行った。

やがて少女は眠くなり始める。
そして少女は、眠るために暗闇の中に消えていった。
青年が目覚めると朝になっていて、恋人の手術は成功していた。

コーヒーを飲みながら、青年の恋人は少女に助けられた夢を見たと話した。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。のあらすじ【承】

「花火カフェ」

視覚障害者の染谷が買い物から帰ると、恋人の宮本が部屋に来るという。
大切な話があるという宮本のため、コーヒーを淹れる染谷。
やがて染谷は、2人が結ばれた最初の夜の事を話始める。

酔い覚ましと眠気覚ましにコーヒーを飲ませてほしいと染谷の部屋に立ち寄り、そのまま寝てしまった宮本。
目覚めた宮本は染谷を抱いたのだった。

コーヒーを飲みながら、カフェも居酒屋もカラオケも、宮本が教えてくれたと語る染谷。
そして宮本が教えてくれた花火の話になる。

恋人同士になった2人は浴衣を着て花火をしたが、染谷には見えない。
そんな染谷の手のひらに指で花火を描き、宮本は花火を教えた。

もう一度染谷の手に花火を描いた宮本は、別れてほしいと告げる。
だが、宮本は急な眠気に襲われる。
染谷はコーヒーに入れた睡眠薬を捨て、死んだように眠る宮本を布団の上に引っ張り、自分も横になる。
そして、死ぬまで花火を知らないほうが幸せだった、とつぶやいた。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。のあらすじ【転】

「BREAK」

喪服姿の黒須は、喪服を脱ぎながら町中を歩き回っているらしい父を探すしていた。
すると、服を着たままの父がひょっこり現れる。
黒須の妻を探しているという父と、喪服の持ち主のおじさんを探し始める。

応接室で暴行を受け、仕事を休み続けていた黒須は休日出勤していた。
同僚の女性、濱崎も偶然オフィスに来ていて、黒須に甘いものやコーヒーを勧める。
濱崎がコーヒーを淹れる間、黒須は席を立った。

親戚のおじさんも、服を着たまま現れた。
不安な運転をするおじさんに代わり、運転席に座る黒須。

オフィスで濱崎から、疲れを指摘される黒須。
コーヒーには口を付けていない。

喪服姿の黒須は、死んだ妻の弟を見かけ、車を降りて後を追いかける。
2人で車に戻ると、黒須以外の人間は忽然と消えていた。
ようやく現れた父は、黒須の妻を見つけたと言い出す。

オフィスで、黒須は濱崎がコーヒーを淹れる姿から逃げている、と指摘される。
最初にコーヒーを淹れた時は、隣のオフィスで立ち尽くしていた事も思い出した。

ぼくたちは上手にゆっくりできない。のあらすじ【結】

逃げたくなるようなコーヒーを飲んだことがある、と思い至った黒須。
そしてひとつの結論にたどり着く。
あまりにも単純なことに愕然とする黒須だったが、濱崎は人間とはそういうものだと告げる。
そして応接室で襲われた出来事を指摘し、手に巻かれた包帯を取ればわかると言う濱崎。
黒須が行きたがらない応接室も、本当は隣にある休憩室に行きたくないのだろうと言われる。
濱崎に包帯を取ってもらった黒須は、自分で自分を殴り、それを暴行事件と思い込んだ真実にも気付く。

喪服姿の父に促された場所へ行き、コーヒーを飲んで待つ黒須。
手術着の医者に促され、死んだ妻のベッドの前に向かう。
すると亡き妻は起き上がり、黒須に笑いかけた。

濱崎に促されて社長や社員の元に向かう黒須。
全てはインターベーションという、黒須に治療へと向かわせるものだった。

喪服姿の黒須は、抱えているスーツは自分のものだと気付いた。

黒須は濱崎の淹れたコーヒーを飲み、美味しいと言って微笑んだ。

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