映画『残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋』あらすじネタバレ結末と感想

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋の概要:怪奇現象に悩まされる女子大生と、その話を聞かされた作家が、真相を探るうちに穢れに触れてしまう様子を描いたホラー映画。原作は小野不由美の怪奇小説。監督は中村義洋。

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 あらすじネタバレ

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋
映画『残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 あらすじ【起・承】

投稿された話を元に、怪談雑誌で短編集を書いている作家の「私」。

投稿された手紙の中に、女子大生の久保さんからのものがあった。
郊外にあるマンションの202号室で一人暮らしを始めた彼女だったが、和室で何かが擦れる音がするのだという。
着物の帯のようなものを目にした久保さんは、自殺者がいたのではないかと調べ始める。
人が居つかないマンションだったが、自殺や事件、事故はどの部屋でも起こっていなかった。

「私」は、ひとつの話を思い出す。
和室から聞こえる何かを擦る音、そして幼い娘が「ブランコ」と言いながら人形の首にひもを巻き付けて揺らしていた、という手紙だった。
それは久保さんと同じマンションの、405号室での話だった。

やがて、202号室の前の住人の男性が、引っ越し後に自殺していたとわかる。
そして彼は引っ越し前、赤ん坊の泣き声に悩まされていたようだった。

一方、引っ越してきたばかりの久保さんの隣人は、公衆電話からのイタズラ電話に悩まされていた。
久保さんは、マンションが建つ前に何かあったのではないかと考えるように。

同じ怪奇小説作家の夫との自宅を建設中の「私」は、久保さんと会って調査を始める。

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 あらすじ【転・結】

マンションが建つ以前は、隙間がないほどのゴミ屋敷に住む老人がいた。
他にも縁側の下に猫がいると思い込んだ老婆や、放火やイタズラ電話を繰り返す高校生がいたという。
それ以前にあった高野家では、娘の結婚式の直後、母親が首吊り自殺していた。
高野家と交流のあった姉妹は、堕胎したと噂の娘が家に戻って以来、高野夫人は床から湧いて出る赤ん坊の泣き声に悩まされていたのだと語る。

久保さんは、ついに引っ越す決意をする。

打ち合わせをしていた「私」は、作家の平岡芳明とバッタリ会い、一連の話をする。
その後、平岡から赤ん坊を殺して床下に隠していた母親の事件の資料が届く。
高野家は、その母親が逮捕前に子供を殺していた場所に建っていた。

さらに遡ると、吉兼家という家があったとわかる。
「私」の新居に訪ねてきた平岡は、吉兼家の座敷牢に入れられていた息子の資料を見せる。
床下に潜ることを好んだという息子の話は、他の話との共通点が多かった。

吉兼家について調べるうちに、幽霊画を持って嫁いできた北九州出身の後妻の存在が明らかに。
平岡は、九州の怪談に詳しい三澤徹夫を紹介する。
炭鉱事故で多くの犠牲者を出した奥山家は、吉兼家の後妻の実家だった。

話しても聞いても祟られるという奥山怪談。

原因不明の首の痛みに悩まされるようになった「私」は、平岡、三澤、久保さんと共に、奥山怪談の中心部へ。
しかしそこにあったのは、魔をもって魔を祓おうとして失敗した痕跡だけだった。

久保さんは引っ越した部屋で再び物音が聞こえるようになり、首の痛みの原因が判明した「私」と相談して、これ以上探るのはやめる事にした。

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:107分
  • ジャンル:ホラー、ミステリー
  • 監督:中村義洋
  • キャスト:竹内結子、橋本愛、坂口健太郎、滝藤賢一 etc

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 批評・レビュー

映画『残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

身近に感じる怖さ

原作者の小野不由美をモデルにした主人公の「私」や、実在する作家の平山夢明をモデルにした平岡芳明というキャラクター、小野不由美の夫で小説家の綾辻行人に当たる人物まで出演するという、現実と非現実の境界線をあいまいにした作品。

今は何もない土地でも、時間をさかのぼれば事件や事故が見つかるかもしれないという、自分にも当てはまるかもしれないというリアルでじわじわと追いつめてくるような恐怖感が漂う。
また、序盤に組み込まれた短編ホラーが、実はストーリーの中核にあたる「奥山怪談」の発生地での怪談話で、体験者も「奥山怪談」に係わってくるという意外なつながりを見せるのは面白い。

しかし謎を紐解くだけのストーリーで、「もうやめよう」と言って終わってしまうストーリーには拍子抜け。
突然ストーリーから放り出されてしまった感覚で、それまでの“いつ自分に起こってもおかしくない恐怖”が薄れてしまっている。

それなのに、結局主人公の「私」にはイタズラ電話がかかってくるし、周囲の人々にも何らかの現象は起こっているので、どっちつかずの中途半端なエンディングになってしまっている。

短編ホラーが1つの映画に

「私」が耳にする怖い話を再現した部分のざらついた質感の映像や、はっきり見えない幽霊のようなものの姿はダントツに怖い。
短編の怖い話を多く見せ、それらすべてに「奥山怪談」というつながりを持たせているので、最初はバラバラに思えても最後にピッタリ収まるのがちょうどいい。

平岡芳明や三澤徹夫が語る奥山怪談も、演じる佐々木蔵之介や坂口健太郎が笑顔で淡々と語るせいか、余計に怖く聞こえる。

橋本愛が演じた久保さんの普通っぽさや、竹内結子が演じる「私」の作家という雰囲気も、世界観に入りやすい。
作家の綾辻行人をモデルにした「私」の夫役の滝藤賢一は、パッと見ると本人そっくりで驚かされる。

残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 感想まとめ

ホラー映画というには異質な作品で、ミステリー要素を織り交ぜながら過去にさかのぼり、怪異の原因を突き止めるという珍しい映画。
突き止めたらあっさり終わるという物足りなさもあるが、もしかしたら自分が住んでいる場所にも過去に何かあったのでは、と疑いたくなる怖さがある。

Jホラー好きなら耳にしたことはあるだろう「ほんとうにあった!呪いのビデオ」シリーズのスタッフによる予告編では、映ってはいけないものが映っていたと語り、独特の世界観を表現していた。

作中で主人公の「私」が書いている怪談雑誌の短編集の映像化作品「鬼談百景」も存在する。

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