映画『ユージュアル・サスペクツ』あらすじとネタバレ感想

ユージュアル・サスペクツの概要:5人の容疑者が翻弄される回想形式のクライム・サスペンス。題名は、”いつもの容疑者”。カイザー・ソゼとは一体誰なのか?ブライアン・シンガー監督、ケヴィン・スペイシー主演。アカデミー脚本賞と助演男優賞受賞作。

ユージュアル・サスペクツ あらすじ

ユージュアル・サスペクツ
映画『ユージュアル・サスペクツ』のあらすじを紹介します。

カリフォルニアのサンペテロ埠頭で船舶の炎上事件が起き、唯一の生存者ヴァーバル・ケント(ケヴィン・スペイシー)が警察署で取り調べられます。6週間前、ヴァーバルは5人の容疑者の1人として集められ、面通しの後、証拠不十分で解放されます。その後、5人で宝石商襲撃事件や麻薬密売事件に関わったことを告白します。
この5人の容疑者とは、元警官でレストランの経営者キートン(ガブリエル・バーン)、爆薬の専門家ホックニー(ケビィン・ボラック)、マクナス&フェンスターの犯罪コンビ(スティーブン・ボールドウィン、ベニチオ・デル・トロ)、詐欺師で足に障害を持つヴァーバル。

船舶の炎上事件で重傷を負った、ハンガリー語しかしゃべれない船員が、「カイザー・ソゼ」という名前を話したことから、警察の「カイザー・ソゼ」探しが始まります。ヴァーバルは、船舶炎上事件の黒幕は、カイザー・ソゼという男だが、本人に会ったことも見た事もないと言う。一体、カイザー・ソゼとは誰なのか?
5人のもとに、カイザー・ソゼの右腕・コバヤシがやってきて、カイザー・ソゼから盗んだものを清算してもらうと犯罪を強要。過去の弱みを握られた5人はしぶしぶ犯罪に加担します。翌朝、金を盗み、逃げようとしたフェンスターがカイザー・ソゼによって殺されてしまう。

クイヤン捜査官は、5人の容疑者のリーダー的存在、キートンがカイザー・ソゼではないかと考えるが、その後、キートンも船舶炎上事件で何者かに殺されてしまう。船室の暗がりの中で「悪魔を見た!カイザー・ソゼが現れた!」と銃で倒れる刹那に叫ぶ男。船内でヤクの取引が行われた形跡はなかった。
キートンは、束の間、カイザー・ソゼの姿を見ます。親しげに会話を交わすが、その後殺され、船に火が放たれます。クイヤン捜査官は、何か腑に落ちない点を感じながらも、証拠不十分としてヴァーバルを解放します。

クイヤン捜査官は署長の部屋で、何気なくホワイト・ボードを見ます。その時、これまでヴァーバルが話したことは嘘であったと気づき、愕然とします。急いで、ヴァーバルを追いかけますが、あと少しのところでヴァーバルに逃げられてしまいました。
ヴァーバルは、普通に歩いて、カイザー・ソゼの右腕・コバヤシの車に乗り込むのです。

ユージュアル・サスペクツ 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:1995年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:ブライアン・シンガー
  • キャスト:スティーヴン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン、チャズ・パルミンテリ、ケヴィン・ポラック etc

ユージュアル・サスペクツ ネタバレ批評

映画『ユージュアル・サスペクツ』について、感想批評です。※ネタバレあり

推理小説を読んでいるかのような、シナリオとカメラワークの魅力

映画は多くを語らない。殺人は起こるが犯人の姿は決して見せない。謎と想像力をかきたてるのが本作のイチバンの魅力です。ケヴィン・スペイシー演じるヴァーバルがクイヤン捜査官に向かって回想するシーン。文字でわざと時系列を説明しないので、5人の関係性や事件がランダムに表れていく感じ。

よく観ていないと聞き逃してしまうかもしれません。人の話を直に聞いているような感覚。そんな回想シーンを繰り返すことで、意図的に真実を隠しています。また主観的ショットが多用され、5人が悪事について相談している部屋やカイザー・ソゼの右腕・コバヤシが依頼について説明しているシーンで使われています。

5人全てをなでるようにカメラが映すので誰が黒幕なのか分からない緊張感を生み出します。映画はヴァーバルの視点で語られ、回想シーンと警察署の取調室とを交互に織り交ぜています。回想シーンと事件との結びつきが一度見たくらいでは分からないのが難点です。

ケヴィン・スペイシーの怪演を見よ!

5人の個性的な容疑者たちが翻弄されるクライム・サスペンス。カイザー・ソゼのヒントは、ヴァーバル役ケヴィン・スペイシーが握っています。ヴァーバルは、足を引きずるようにして歩き、全身からは弱弱しさが漂っています。ところが、ヴァーバルのセリフに注目して聞いてみると、1番自分の事を話すキャラクターなのです。

「僕の名前はヴァーバル(おしゃべり)・キント」とか、「俺は警察にちくったりしない」など詐欺師の一面を覗かせています。実は、表面的な顔と本当の顔は違うのではないか。5人の中で地味な存在ながら、ヴァーバルを強調するクローズ・アップが多いと感じられます。ヴァーバルの話を夢中になって聞いていると、危険ですよ!

クイヤン捜査官もそれですっかりだまされてしまいました。ヴァーバルは解放された後、何事もなかったかのように歩いて、カイザー・ソゼの右腕・コバヤシの車に乗り込みます。足は悪くなかったのです。足を悪く見せることで、周りを油断させていたのです。これも1つの心理トリックといえるのかもしれません。
ケヴィン・スペイシーは、本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。ラストの大どんでん返しを楽しんで下さい。

ユージュアル・サスペクツ 感想まとめ

「いい子にしていないとカイザー・ソゼが来るよ」と恐れられる、正体不明の殺し屋・カイザー・ソゼ。そのカイザー・ソゼに翻弄される5人の容疑者たち。緻密な伏線がはりめぐらされた映像・台詞とケヴィン・スペイシーの怪演にやられるクライム・サスペンスの傑作です。ブライアン・シンガー監督、クリストファー・マッカリー脚本の1995年製作のアメリカ映画。

映画のラストでようやく推理のパズルがはまる瞬間のカタルシスがとても心地よく、なんだか5人の容疑者たちが哀れで愛らしく思えます。犯罪は悪いことだが、犯罪者をターゲットにした犯罪という異色な趣向が「完全犯罪の成立」を匂わせます。物語を複雑化する回想形式と主観的ショットを用い、観客の心を巻き込んでいく手法は、「ユージュアル・サスペクツ」以降のサスペンスにも似たものはありますが、(事件を断片的に見せるといった手法)やはり本作が最高です!

一度観たくらいでは、全体像や伏線がつかめないので、ぜひ2度観ることをおすすめします。

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コメント

  1. CIAがこわい人 より:

    私が思うに、ガイザーゾゼという人はいない。
    そもそも、ヴァーヴァルがガイザーゾゼとしても釈放される過程からして普通の犯罪者のはずがないと思われます。
    多分、ヴァーヴァルはCIAか何かで…ガイザーゾゼという架空の話をでっち上げてキートン達を断れないように引き込んだと思います。
    目的が何かははっきりしませんが。CIAは世界中のあちこちでいろんな工作をしているので、やりそうな事だと思いました。