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映画『007 ゴールドフィンガー』あらすじとネタバレ感想

映画『007 ゴールドフィンガー』の概要:「007/ゴールドフィンガー」(原題:Goldfinger)は、1964年のイギリス映画。原作はイギリスの冒険小説家イアン・フレミング。007シリーズの三作目にあたる作品。監督は本作がシリーズ初となるガイ・ハミルトン。主演は前作「007 ロシアより愛をこめて」に引き続き、ジェームズ・ボンド役にショーン・コネリー。共演のボンド・ガール「プッシー・ガロア」役に本作が出世作となったオナー・ブラックマン。

映画『007 ゴールドフィンガー』 作品情報

007 ゴールドフィンガー

  • 製作年:1964年
  • 上映時間:109分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:ガイ・ハミルトン
  • キャスト:ショーン・コネリー、ゲルト・フレーベ、オナー・ブラックマン、シャーリー・イートン etc

映画『007 ゴールドフィンガー』 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『007 ゴールドフィンガー』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『007 ゴールドフィンガー』のあらすじを紹介します。

ゴールドが密輸ルートで大量にイギリス国外に流出しているという情報から、ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)はその犯人と推測される、億万長者のゴールドフィンガー(ゲルト・フレーベ)の企てる、金の独占計画阻止を命令された。ゴールドフィンガーのやるイカサマ賭博を見破ったボンドは、ジル(シャーリー・イートン)などの犠牲により彼への接近に成功するが、用心棒オッドジョブ(ハロルド・サカタ)に捕えられ、ゴールドフィンガーの自家用機に幽閉される。彼はアメリカにある金に放射能爆弾を浴びせ、使用不可能にしておいて自分の金を十倍の値で売り込む計画を実行しようと目論んでいた。ボンドは見張り役が女性であるプッシー(オナー・ブラックマン)であったのを幸いに、荒っぽい手段で彼女を味方に引き入れた。そして計画実行の日が訪れ、プッシーの指揮する飛行機部隊が空から催眠薬を撒き、街全体を眠らせ金保管所の扉を焼き切り、ボンドは時限爆弾につながれて金庫におろされた。その時、プッシーの密告で眠らされたふりをしていた守備隊が突然立ち上がり戦闘が開始される。隙を見てゴールドフィンガーはアメリカ軍将校に変装しプッシーの待機するヘリコプターで脱出した。オッドジョブを倒し時限爆弾を間一髪で解除する。危機を救ったボンドはアメリカ大統領の招待を受け特別機でホワイトハウスへ向かう。しかし搭乗員は将校に変装していたゴールドフインガーに縛られ地上にいた。機内に現れた彼は飛行機を乗っ取りキューバへ向かうと言う。ボンドは彼の拳銃の前に立たされたが、揉み合いになって的を外した銃弾が窓ガラスを破り、激しい気圧の変化にゴールドフィンガーは機外に放り出され一巻の終わり。プッシーがゴールドフィンガーに脅迫され、操縦していたジェット機は操作不能に陥り、ボンドもろとも墜落してしまう。しかし二人は間一髪でパラシュートにより脱出し、降り立った森林の中で熱い抱擁を交わしていた。

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映画『007 ゴールドフィンガー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『007 ゴールドフィンガー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

1964年当時の、日本と欧米との文化格差が垣間見える

頭に水鳥の剥製を乗せたマスクでいきなり水中から現れる。ドライスーツを脱いだらその下は真っ白なジャケットで胸には赤いバラ一輪。オーリック・ゴールドフィンガーという金の密輸業者がまたインチキ臭く、女を利用してイカサマポーカーなんかをしているのが悪役らしからぬところで、リアリティがない分ジェームズ・ボンドの引き立て役とも言えるような感じである。ゴールドフィンガーの部下のオッドジョブは日系人のプロレスラーで、力道山とタッグを組んだこともあるという。無言で終始ニヤニヤしているのが不気味なのだが、コメディアンの髭男爵みたいな山高帽が武器というのも笑える。前作の「ロシアより愛を込めて」に比べると全体的にコメディタッチが強い展開なのだが、これは敵がスペクターと関わっていないところだろう。 ロケーションもマイアミからスイスのジュネーブに飛んだりして、当時では相当な金持ちでなければ行くことのできないようなシーンの連続であり、一般庶民には夢の映画だったに違いない。何しろこの映画が公開された当時の日本の時代背景として東京オリンピックが行われ、テレビがようやくカラー放送を始めた年である。

007の方向性が定着した作品

本作からボンド・カーとしてアストンマーチンが登場。今見ても何ともセクシーな車である。ホイールからタイヤを切り裂く刃物が飛び出たり、煙幕を張ったりしてカーチェイスを盛り上げ、赤いボタンに触るなと言われれば、必ず触ってしまいトラブルに発展するのはお約束であり、この手のギャグは今でもよく使われる普遍的なものとなってしまったが、007はそういったところでもイノベイター的なシチュエーションを多く含んでいる。女性曲芸飛行部隊のリーダー、プッシー・ガロアは男に免疫が出来ているらしく、なかなかボンドの手の内に落ちない。鉄の女というイメージで冷淡な性格を演じているのだが、それに憶することなくジョークを交えながら、のらりくらりと取り入ってゆくボンドの手腕は見習うべきところが多い。まぁ、男前だから通用するのではあるが。とにかくボンドのキャラクターもこの作品ですっかり定着し、スパイ周辺の秘密兵器も充実し始めバラエティに溢れる作品である。


今作の見所は「金箔の死体」と「ボンドカー」でしょう。金箔の死体は007ファンでなくても一度は目にしたことがあるであろう有名なシーンですよね。ダニエル・クレイグ演じるボンドの『007 慰めの報酬』でオマージュ的なシーンもあり、個人的にはかなり好きなポイントです。
最近のボンド作品ではおなじみのボンドカーですが、大活躍したのはこの作品からではないでしょうか。
クスッと笑ってしまうようなシーンも多く、今作の敵は「スペクター」では無いのでまだあまり007シリーズを見慣れていない方にもオススメです。(女性 30代)


初期の007シリーズの中でも、敵役のスペクター以外の「お約束ごと」が一通り詰まった秀作。ショーン・コネリーのボンドの軽妙さを存分に楽しめる。
ショーン・コネリーのボンドの良さの一つは適度な「おふざけ」にあると思う。敵との戦いもどこかコントのようだが、そこが面白い。敵の言葉を話さない用心棒もどこか憎めない。そして敵側からボンド側に寝返る美女の役名に至っては、もはや笑っていいのか分からないほどふざけている。(今ならセクハラでアウトだろう)
様々な意味でこの時代にしか作れなかったであろう一本。(男性 40代)

映画『007 ゴールドフィンガー』 まとめ

ゴールドフィンガーの本部がギミック一杯で見応えがある、男の遊び心をくすぐるような仕掛けが満載の、MI6顔負けの研究設備であり、今の時代にこういった映画の展開が帰って新鮮に映る。どのような仕掛けもアナログ的でありながら、想像力を目一杯に働かせ考えた、手作り感に溢れた高級おもちゃで遊んでいるような贅沢さが魅力である。セクシーなシーンはさておきであるが、今の世の中ならこれくらいのセクシーさはR指定にもならないはずなので、想像力を育む意味も含め、ぜひ物心ついた少年世代にも観ていただきたいものである。

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