映画『007 美しき獲物たち』の概要:007シリーズの14作目で、ロジャー・ムーアがジェイムズ・ボンドを務めた最後の作品。サンフランシスコにあるゴールデン・ゲート・ブリッジ上で戦うシーンが有名な、ロジャー・ムーアの代表作。スパイアクションムービー。
映画『007 美しき獲物たち』の作品情報
上映時間:122分
ジャンル:アクション
監督:ジョン・グレン
キャスト:ロジャー・ムーア、クリストファー・ウォーケン、タニア・ロバーツ、グレイス・ジョーンズ etc
映画『007 美しき獲物たち』の登場人物(キャスト)
- ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)
- イギリスの諜報員。秘密裏に敵の情報を盗むことを仕事としている。美女に弱いイギリス紳士で、自身のスタンスで仕事を進める。そのため、無茶なことも多く、注意されることもしばしある。
- ステイシー・サットン(タニア・ロバーツ)
- ゾリンに父親の会社を不正に奪われ、その仕返しに燃えている金髪の美女。ボンドとタッグを組んでゾリンを倒すことになる。
- ゾリン(クリストファー・ウォーケン)
- 不正を秘密裏に行い、多額のお金を儲けている悪徳人。シリコンバレーを破壊して、エレクトロニクスの分野でトップに立つことを企んでいる。
- メイデイ(グレース・ジョーンズ)
- ゾリンの右腕。ゾリンに忠実で、彼のことを全力で守る、強くたくましい女性。
映画『007 美しき獲物たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『007 美しき獲物たち』のあらすじ【起】
003がソ連の雪山で遭難し、亡くなってしまう。彼が持っていたICチップをジェームズ・ボンドが回収する。すると、気づいたソ連軍がボンドを追いかけるが、スキーに乗って逃げ延びるのであった。
そのICチップは、電磁波力の影響を受けない特別なチップであった。製造元を調べると、ゾリン産業が浮かび上がった。そこで、ゾリン産業を調査することとなるボンド。
ゾリンが保有している馬が走る、競馬場へ向かう。そこで、ゾリンと謎の女性メイデイを発見する。競馬が始まると、ゾリンの掛けた馬が勝つ。どうやら八百長で勝利しているらしいことを知る。
ボンドは、ゾリンを調べている探偵と会うことになる。パリへ行き、探偵と話すボンドであったが、探偵は話し終わる前に毒針で刺されて死んでしまう。探偵を殺した人を追いかけるボンドは、それがメイデイであると分かる。
エッフェル塔の上や、タクシーを盗んで街中を追いかけ回したボンドであったが、あと少しのところでメイデイを逃してしまう。
映画『007 美しき獲物たち』のあらすじ【承】
馬のオークションに、ゾリンが出品すると聞き、そのオークションが行われるホテルに宿泊することとなったボンド。ゾリンが金髪の美女に何かを渡すのを見たボンドは、隙を見てゾリンの引き出しの中をチェックする。すると、500万ドルの小切手をあげていることがわかった。
ボンドは、ゾリンに話しかける。毒針で探偵を殺したことを暗示すると、ゾリンは顔色を変えてその場を離れる。そして、ボンドを監視するようにと部下に命令するのであった。
その後、ボンドはさっき小切手を貰っていた美女に話しかける。すると、すぐにメイデイがやってきて美女を連れて行ってしまうのであった。
その夜、ボンドは部屋で寝たフリをしてから、馬小屋を調べに行く。すると、馬小屋には地下があり、そこで実験室を見つける。馬を増強するために、ゾリンは実験を行なっていたのだ。その後、侵入がバレ、仕方なく追っ手をやっつけたボンドであったが、そのせいでゾリンに侵入が知られてしまう。
翌朝、ゾリンはボンドがイギリスの諜報員だと知る。そして、彼を始末するため、一緒に馬に乗って走ろうと誘うのであった。たくさん仕掛けられたトラップを難なく避けるボンド。その様子に苛立ったゾリンは、メイデイにボンドの始末を命令する。ボンドは、メイデイに押しやられ、車に乗ったまま川底へ沈められてしまう。
死んだと見せかけて、ボンドは危機一髪逃げ延びるのであった。
映画『007 美しき獲物たち』のあらすじ【転】
ゾリンは、事業主達に自分の最大の目的を話す。それは、サンフランシスコのシリコンバレーを沈めて、自身が業界のトップに躍り出るというものであった。
その頃ボンドは、ゾリンの滞在する場所へ侵入中に、前にあった金髪の美女ステイシーに再会する。逃げるステイシーであったが、ゾリンの部下の銃撃から彼女を守ったことにより、ボンドと距離を縮める。父親の会社を不正に取られたと言うステイシーは、死ぬまでゾリンと戦うと宣言する。貰っていた小切手も、ボンドの目の前で破り捨てるのであった。二人は手を組み、ゾリンを倒すこととする。
ステイシーは、ゾリンが地震を起こして、断層に水を入れさせていると言う。そのことを知ったボンドは、その目的を明らかにするため、市役所へその地域を調べに行く。すると、待ち構えていたゾリンとメイデイに、ボンドとステイシーは捕らえられてしまう。そして、エレベーターに閉じ込められ、その上火を付けられる。
それでもボンドは上手く逃げ道を見つけ、ステイシーと共に脱出する。市役所では何人かが殺されていたため、ボンドとステイシーは警察に追いかけられる羽目になる。しかし、消防車に乗ったボンドは街を走り回って警察を撒くのであった。
映画『007 美しき獲物たち』の結末・ラスト(ネタバレ)
ゾリンは、湖の下の工事場へ行く。そして、工事を進める部下を見捨てて、その場を爆破させる。忍び込んでいたボンドとステイシーは、爆破で決壊した湖の水に流されるが、一命を取り留める。一方、ゾリンを信じていたのに、見捨てられたメイデイは激怒する。そして、仕掛けられた爆弾を抱えて、自ら死んでいくメイデイであった。
飛行船に乗って、シリコンバレーへ向かうゾリンは、ステイシーを連れ去る。ボンドも、飛行船に紐一本でぶら下がりながら、跡を追う。
すると、サンフランシスコの観光名所であるゴールデン・ゲート・ブリッジが見えてきた。橋の上を通ろうとする飛行船は、ボンドによってその橋の柱に紐で結ばれてしまう。
ゴールデン・ゲート・ブリッジの橋の上で、最後の決闘となったボンドとゾリン。ボンドがゾリンを蹴っ飛ばし、橋の下へ落として勝利となる。そのまま飛行船内にいた悪者どもは、爆弾を抱えたまま飛行船と共に消えてしまうのであった。
その後、一件落着したボンドとステイシーは、二人で素敵な休暇を過ごした。
映画『007 美しき獲物たち』の感想・評価・レビュー
ラストシーンのゴールデン・ゲート・ブリッジの上で戦うシーンが迫力満点で、ボンドらしいユニークな勝ち方に魅力を感じた。次々に困難な状況に陥れられるが、微笑みながら難なく潜り抜けるボンドに、クスッとさせられる。また、美女を味方にするところもボンドらしくて面白い。(MIHOシネマ編集部)
ロジャー・ボンドの最後の作品。それにふさわしくゴージャスな(?)内容となっていて、敵役にシリーズの中でも屈指の個性派俳優が配されている。クリストファー・ウォーケンは勿論だが、なんといってもグレース・ジョーンズだ。彼女の存在はボンドガールを完全に食っており、観終わった後思い出すのはとにかくグレース・ジョーンズ。ビジュアルのインパクトもさることながら、最後には豪快に身を挺して危機を救う姿はもはやボンドをも食っている。デュラン・デュランの主題歌もかっこいい。(男性 40代)
ロジャー・ムーアボンドの最終作。シリーズとしては14作目となります。本国イギリスでは大人気のロジャー・ムーアボンド。良い意味でスパイらしくない親しみやすい雰囲気がその理由だと思います。今作でもお茶目でユーモアに溢れた素敵なボンドを見せてくれていました。
しかし、スパイ映画としては少し残念な出来だったかも知れません。この作品に出演した時のロジャー・ムーアは58歳という事もあり、アクションにキレが無く最終作となってしまうのも納得でした。何より本人のモチベーションがあまり高くなかったのが観客に伝わってしまいます。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー