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映画『オールド』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『オールド』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『オールド』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『オールド』の結末までのストーリー
  • 『オールド』を見た感想・レビュー
  • 『オールド』を見た人におすすめの映画5選

映画『オールド』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2021年
上映時間 108分
ジャンル ミステリー
ホラー
監督 M・ナイト・シャマラン
キャスト ガエル・ガルシア・ベルナル
ヴィッキー・クリープス
ルーファス・シーウェル
アレックス・ウルフ
製作国 アメリカ

映画『オールド』の登場人物(キャスト)

ガイ・キャパ(ガエル・ガルシア・ベルナル)
キャパ家の父親。
プリスカ・キャパ(ヴィッキー・クリープス)
キャパ家の母親。腹部に腫瘍が見つかり夫との離婚を考えている。
マドックス・キャパ(11歳:アレクサ・スウィントン、16歳:トーマシン・マッケンジー、中年:エンベス・デイヴィッツ)
キャパ家の長女。面倒見の良い性格。
トレント・キャパ(6歳:ノーラン・リヴァー、11歳のキャパ:ルカ・ファウスティーノ・ロドリゲス、15歳:アレックス・ウルフ、中年:イーモン・エリオット)
キャパ家の長男。好奇心旺盛な性格。
チャールズ(ルーファス・シーウェル)
チャールズ家の父親。外科医であるが精神疾患を患っている。
クリスタル(アビー・リー・カーショウ)
チャールズの妻。モデル。摂食障害を患っている。
カーラ(6歳:カイル・ベイリー、11歳:ミカヤ・フィッシャー、15歳:エリザ・スカンレン)
チャールズ家の長女。
アグネス(キャスリーン・チャルファント)
チャールズの母親。
ジャリン・カーマイケル(ケン・レオン)
パトリシアの夫。看護師の男性。泳ぎが得意。
パトリシア・カーマイケル(ニキ・アムカ=バード)
ジャリンの妻。精神分析医。てんかんを患っている。
ミッドサイズ・セダン/ブレンドン(アーロン・ピエール)
ラッパー。血液が固まりにくい病気を患っている。
イドリブ(カイレン・ジュード)
ホテル支配人の甥。
ニルス(ゲスタフ・ハマーステン)
ホテルの支配人。

映画『オールド』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『オールド』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『オールド』のあらすじ【起】

ある格安のリゾートホテルにキャパ一家は旅行に来た。
母プリスカは腹部に腫瘍が見つかり、将来を悲観して夫ガイと離婚することを決意していた。ガイは考え直すようプリスカを説得するが、二人は喧嘩になってしまった。

キャパ家の長男トレントは、ホテル内で支配人の甥イドリブと仲良くなり、暗号の書かれた手紙を貰った。しかし、暗号の内容はわからなかった。

ホテルのレストランでは、パトリシアという女性がてんかんの発作で倒れ、夫のジャリンが看護していた。

キャパ一家は、支配人から限られた人にしか教えていないプライベートビーチがあると聞かされ、ビーチに行くことにした。送迎の車には、キャパ一家の他にチャールズとクリスタル夫婦、その娘カーラ、祖母のアグネスも乗っていた。
一行がプライベートビーチ近くの渓谷に着くと、運転手は彼らに食料を渡し、17時に迎えにくると言い去っていった。

プライベートビーチには、キャパ家長女のマドックスがファンであるラッパーのミッドサイズ・セダンの姿もあった。
マドックスとトレントはカーラと共にビーチの岩場で遊び始めた。すると、入江に女性の遺体が流れてきたのを発見した。

映画『オールド』のあらすじ【承】

遺体の女性はセダンと知り合ったばかりの女性であったが、行方不明になっていた。皆が彼の犯行を疑ったが、セダンは否定した。

そこに遅れてきたパトリシア夫婦が現れた。ビーチでの揉め事に気づいて、ジャリンはホテルに電話をかけようとするが電波が届かなかった。ジャリンは渓谷を抜けて助けを呼びに行こうとするが、途中で耐え難い頭痛に襲われ気を失ってしまい、気づくとビーチに戻っていた。

ビーチの人々がパニックに陥っていると、突然アグネスが倒れてしまい、亡くなってしまった。
さらに、子供達がどんどん成長した姿になっていることに大人達は気づいた。プリスカのお腹の腫瘍も大きくなっており、チャールズがその場で手術をすることで取り除いた。チャールズ自身も精神疾患が進行して様子がおかしくなり、妻クリスタルも低カルシウム血栓になっていた。
一行はこのビーチに来た人々全員が、何らかの病気に罹患していることに気づいた。

子供の成長や病気の進行、遺体の白骨化から考えて、このビーチの30分は通常の1年に相当することをプリスカは突き止めた。

映画『オールド』のあらすじ【転】

いつの間にか成長したトレントがカーラを妊娠させてしまい、その場で出産することになった。しかし赤ん坊は産まれてすぐに死んでしまった。

ビーチから泳いで逃げ出そうとしたジャリンは溺死してしまい、それを見たパトリシアも発作を起こして死んでしまった。さらに、錯乱状態になり崖を登ったカーラも転落死してしまった。チャールズは精神的におかしくなりセダンをナイフで刺し、他の人々も襲おうとした。クリスタルは渓谷の中で老化を受け入れられず錯乱して死んでしまった。

その時、トレントとマドックスが以前ビーチに来た人間が残したノートを見つけた。その内容は渓谷の岩から人を老化させる効果が出ているというものであった。

チャールズに襲われたガイを助けるために、プリスカは落ちていた錆びたナイフでチャールズを刺した。錆びの毒素によってチャールズは死んだ。

その後、キャパ夫婦は穏やかに海を眺めて過ごした。そして老化が進み、二人とも老衰によって死んでしまった。

映画『オールド』の結末・ラスト(ネタバレ)

残されたトレントとマドックスは、すでに中年になっていた。そして、トレントはイドリブから貰った暗号を思い出した。「おじさんは珊瑚が嫌い」という暗号の答えを導き出した二人は、海の中を泳いで珊瑚の間を通り抜けてビーチからの脱出を試みた。

リゾートホテルの正体は製薬会社の極秘の実験場であった。何らかの病気に罹患している人達を集め、ウェルカムドリンクに混ぜた薬を飲ませてビーチに連れて行くことで、一生分の効果を実験できるからであった。

生還したトレントとマドックスは、ホテルに居合わせた警察官にノートを渡した。ノートに書かれていた人物は全員行方不明になっていたことがわかり、ホテルには捜査が入ることになった。

トレントとマドックスはヘリコプターで救出されるが、成長してしまった二人は複雑な表情を浮かべていた。

映画『オールド』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

“時間”という誰にとっても平等なテーマを、極限状況で描いた本作は衝撃の連続でした。ビーチに取り残された人々が急速に老化していく様子は、見ていて不気味で不安を煽られます。特に子供たちが急成長していく展開や妊娠・出産の描写には、時間の暴力性を痛感させられました。ラストで、この現象が製薬会社による人体実験だったと判明した時は背筋が凍りました。(20代 男性)


自分の人生が一日で終わっていく恐怖…。まるで悪夢のような展開に圧倒されました。特に母親が老化していく姿や、病気が一瞬で進行していく描写にはリアルさがあり、生きる時間の重さを考えさせられました。M・ナイト・シャマラン監督らしいラストのどんでん返しも健在で、人間の倫理と科学の境界について深く掘り下げた秀作だと思います。人間ドラマとしても見応えありました。(30代 女性)


テンポよく進む展開と、次第に恐怖が増していく演出がうまく噛み合っていて、一気に観てしまいました。老化というアイデアをホラーに落とし込んだ点が斬新。家族間の葛藤や、それぞれが抱える問題が露呈していくのもリアルで、極限状態の心理描写が光っていました。最終的にすべてが一企業の“人体実験”という真相に辿り着くことで、エンタメだけでは終わらない社会的なメッセージも感じました。(40代 男性)


最初はミステリー的な興味で見ていましたが、途中から完全にホラーに。老化のスピードが速すぎて、登場人物の心身がどんどん変化していく様子に目が離せませんでした。特に妊娠〜出産の流れはトラウマ級で、時間の恐ろしさを実感させられました。結末も意外性があり、ただの怪奇現象ではなく“人為的な実験”だったという点で納得感がありました。映像演出もかなり凝っていて印象的でした。(50代 女性)


ビーチに行くだけのシンプルな始まりなのに、じわじわと異変が起きていく感じが最高でした。何が起きているのか全くわからない恐怖と、誰も逃げられない閉鎖感がものすごい緊張感を生んでいて、息苦しくなるほど。最後にこのビーチが実は研究機関の“薬の臨床試験場”だったという真実にたどり着いた瞬間、絶句しました。シャマラン監督の作品の中でも好きな一本です。(10代 男性)


人は“生きる時間”があるからこそ悩み、成長し、愛する。この映画はその前提を一気に崩してきた作品でした。命の有限さがリアルに突きつけられ、家族の絆や後悔とどう向き合うのかを問われるような映画です。観終わった後、自分の人生について本気で考えました。最後の兄妹の生き残りと、それによって暴かれる真実に希望も感じました。音楽も映像も素晴らしい。(60代 男性)


映像で“時間”という目に見えないものを体感させる手法がとても面白かったです。特にカメラワークが印象的で、時間経過によって変化する顔や体の描写が絶妙でした。ホラーというよりは哲学的スリラーという印象で、人間の生や倫理を問いかけてくる作品です。シャマランらしいラストの回収もあり、社会的な視点もきちんと入っていたのが好印象でした。(30代 男性)


ストーリー展開そのものよりも“設定”の妙が素晴らしかったです。一日で人生を終えるビーチというシチュエーションが恐ろしく、それが一企業による薬の治験だったという発想がまた皮肉的。家族ドラマとしての描き方も丁寧で、特に両親が老いながら手を取り合って最期を迎える場面は涙が出ました。ホラーでありながら、どこか温かさもある、不思議な余韻を残す作品でした。(40代 女性)


登場人物が老化していく中で、それぞれが抱える問題が明るみに出る構造が見事。時間が進む中で避けられない“老い”というテーマが、単なるSFではなく人間の本質に迫っていました。特に子供たちが成長していくことで親と向き合い、真実に気づいていく流れが良かったです。最後の反撃も爽快で、倫理を超えた実験を暴いた兄妹に拍手を送りたいです。(50代 男性)


シャマラン監督作品の中でもかなり異色だと感じました。テンポの良い展開と独特の映像演出で、ずっと緊張感が続いていました。老化が進む中で、それぞれの人間関係が変化し、最終的には死を受け入れる流れが印象的。誰にでも訪れる“時間”の流れを恐怖として描いたアイデアは秀逸です。終盤のどんでん返しも健在で、テーマ性と娯楽性のバランスがとても良い作品でした。(20代 女性)

映画『オールド』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『オールド』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ザ・ビーチ

この映画を一言で表すと?

理想郷の裏に隠された狂気と崩壊を描く、閉鎖空間サバイバルドラマ。

どんな話?

タイを訪れた青年が、地図に記された“秘密の楽園”に辿り着く。しかし、その場所は外界から切り離され、独自のルールと狂気が支配する閉鎖社会だった。楽園の幻想が崩れ、やがて彼は命をかけた決断を迫られる。

ここがおすすめ!

『オールド』同様、ビーチという一見美しい空間が、時間と共に不穏さを増していく構造が魅力。レオナルド・ディカプリオ主演で、青春と恐怖の境界が揺れる心理サスペンスです。理想と現実のギャップにゾクッとさせられます。

トライアングル(2009)

この映画を一言で表すと?

繰り返される時間の渦に囚われた、極限サスペンス。

どんな話?

セーリング中に嵐に巻き込まれた一行は、謎の大型客船に乗り込む。しかしそこでは時間がループし、何度も殺人が繰り返される異常な現象が起こっていた。次第に真相が明かされ、すべてが繋がっていく。

ここがおすすめ!

『オールド』のように時間や空間の異常がテーマで、観る者の予想を何度も裏切る構成が魅力です。終盤の“全貌が見える瞬間”は圧巻。時間の流れに翻弄されるスリラーを求めるなら、絶対に見逃せない一本です。

アナイアレイション -全滅領域-

この映画を一言で表すと?

生態系も時間も歪む謎の領域に踏み込む、ビジュアル系SFミステリー。

どんな話?

地球上に突如出現した“シマー”と呼ばれるエリア。中に入った者は戻ってこない。元軍人の女性学者らが調査に向かい、異常な進化や自己崩壊が待ち受ける世界に直面する。

ここがおすすめ!

『オールド』と同様、自然と科学が絡む異常空間を描いた作品。時間の流れや身体の変化をテーマにしており、視覚的にも刺激的な演出が満載です。アートとサスペンスが融合した独特の世界観を堪能できます。

ミッドサマー

この映画を一言で表すと?

明るさの中に潜む狂気がじわじわ襲う、異色のフォークホラー。

どんな話?

北欧の祝祭を体験しに来た若者たちが、異文化に飲み込まれ、次第に常識が崩れていく。昼間の明るさの中で繰り広げられる奇妙で美しい儀式の裏には、恐ろしい真実が隠されていた。

ここがおすすめ!

『オールド』と同じく、外界から隔絶された“楽園”のような場所で進行するサスペンス。終始明るいのに不穏な空気が漂う演出が秀逸です。文化と人間の本質を問うスローホラーとしても高く評価されています。

TIME/タイム

この映画を一言で表すと?

“通貨=寿命”の世界で生き抜く、時間を巡る近未来SF。

どんな話?

人々が25歳で成長を止め、以後は“時間”を通貨として生きる世界。貧困層は寿命と戦い、富裕層は不老不死に近い状態で暮らす。時間を盗まれた主人公が、その不平等なシステムに挑む。

ここがおすすめ!

『オールド』の“時間”をテーマにした設定が好きな人にぴったり。SF的な舞台設定でありながら、格差や社会構造といったリアルな問題にも踏み込んでいます。スピード感とアイデア勝負の世界観が魅力です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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