この記事では、映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0084412
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 80分 |
ジャンル | ホラー |
監督 | ハンス・シュティアンスヴァルト |
キャスト | ノラ・イェッサヤン アウレック・ゲイロード ケン・ボロック ロブ・ティズデール |
製作国 | アメリカ |
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』の登場人物(キャスト)
- ノラ・イェサヤン(本人)
- ドライブの途中で立ち寄った街の印象があまり良くなく、住民や店員に不信感を覚える。一刻も早くここから立ち去りたいと思っている。
- アレック・ゲイロード(本人)
- ノラとは対照的に、街の住民に親身に接する。店員から紹介された宿も気に入ったようでノラの反対を押し切り一泊することを決める。
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』のあらすじ【起】
1組のカップルが車に乗って走っている。途中でノラはトイレに行きたいとアレックに言う。トイレ休憩のために道端の店に立ち寄るが、ドアは閉まっており、ノラは仕方なく店の裏側に回って用を足す。店の裏側には誰かの持ち物であろう財布などが無造作に置き去りにされており、ノラは不思議に思うのであった。
2人は腹ごしらえをするためにレストランに立ち寄る。食事を済ませ、店内から出ようとしたところで、急に見知らぬ男から、ここは危険だと忠告される。突然の出来事に驚いた2人であったが、男を無視してその場を立ち去るのであった。
その後、ガソリンが切れそうになり、ガソリンスタンドに寄った2人はこの辺りで泊まれるところはないかと店員に尋ねる。すると、この近くに宿泊費の安い山小屋があると教えてくれる。お礼を言って去る2人を店員は怪しげに見つめる。
ノラは店員が不気味であったことから紹介された宿泊先に泊まることにあまり気乗りしないようであったが、アレックは早く横になって休みたいと宿泊先へと車を進めるのであった。
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映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』のあらすじ【承】
ノラは帰りたがったが、アレックは最高だと言って結局この部屋に泊まることを決める。2人が眠りにつくと、ベッドの下から動物の被り物をかぶった人が現れ、2人にそっと近付く。
ノラが目を覚ますと、檻に閉じ込められていた。ノラは混乱しながらも近くにあった石を手に取り、檻の鍵を壊そうとするがびくともしない。すると被り物の人が近付いてきてノラに水を振り掛けるのであった。
次に目を覚ますと、ノラは手足を椅子に縛り付けられていた。目の前の扉が開き、被り物の人が現れると、ノラの身体の中に何かを注入し、拘束を外すと、また檻に入れてどこかへ連れて行くのであった。
連れられたノラが見た景色はまるで牧場のような場所であった。途中全裸の人間が縄にくくりつけられているのを目の当りにし驚く。そして今度は小屋のようなところへと閉じ込められるのであった。
一方アレックも同じように檻に閉じ込められていた。周りにも檻に閉じ込められた男たちが何人もいるが誰もアレックの問いかけに応答する者はいない。
そこに被り物の人が現れると1人1人大きなハンマーで頭を殴りつける。アレックも抵抗したが、頭を殴られ気絶してしまう。
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』のあらすじ【転】
被り物の人が切断された人の腕が大量に入った袋をぶら下げて牧場を歩き出す。山小屋の支配人である男と一緒にテーブルに座ると、支配人は80人分の料理を用意するよう指示する。
支配人が次に訪れた場所には檻に女が入れられており、どれも胸に機械をつけられて母乳を吸い取られているようだ。1人の女は赤ん坊を抱えており、被り物の人は赤ん坊を女から奪い取ると地面に叩きつけて殺す。女たちは皆泣いていた。
電話を受ける支配人。結婚式場から料理に人間の歯が入っていたと苦情の電話がきたようだ。先ほどの80人分の料理は結婚式場から頼まれたもののようだ。
一方閉じ込められたノラは隣から誰かの咳払いが聞こえ、隣の檻を覗きこむ。中には血だらけの女が座り込んでおり、ここはなんなのかと女は問う。ここでは女を乳牛のように扱うといい、彼女は2年前から捕まっているらしい。別の檻には2週間前くらいに捕まったアシュリーという女もいた。ノラは逃げようというがアシュリーは無理だという。
その後、血だらけの女が殺されるのを目の当りにしたノラは自分が置かれている状況に絶望する。すると扉の向こうから誰かがノラの檻に向かって近付いてくるのであった。
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』の結末・ラスト(ネタバレ)
扉の向こうに現れたのはアレックであった。2人は手を取り小屋から逃げ出す。アレックは頭を殴られたことによりうまく走ることができなかった。
牧場の中を逃げ回り、トラックを見つけたノラはエンジンをかけようとするが中々かからない。そこにエンジン音を聞きつけた被り物の人が現れ、なんとか見つかりそうになりながらも逃げ続ける。
しかし逃げている途中でアレックが罠にかかってしまう。アレックはノラを逃し犠牲になる。ノラは倉庫に逃げ込むと、檻に閉じ込められた男に、ここから逃げ出す方法はないかと問う。男は輸送用のバスがあると言って鍵の在り処も教えてくれるのであった。
ノラは被り物の人たちから逃げ続け、途中でアシュリーを連れ出し一緒に輸送用バスに乗り込む。しかし、鍵がないことに気が付き2人は鍵を探しに行く。
鍵を手に入れた2人はバスに乗り込み急いでエンジンをかける。しかし振り返ると、後部座席には被り物の人達がずらりと乗り込み2人の方をじっと見ていた。
丸焼きにされたノラとアシュリーが食卓に並べられている。その後ろには被り物の人達が無表情で佇んでいる。
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
人間が「家畜」として扱われるという設定にゾッとしました。序盤から不穏な空気が漂っていたけど、本格的に“食物連鎖の逆転”が始まった瞬間、背筋が凍りました。言葉ではなく行動で訴えかけてくるスタイルが逆に恐怖を増幅させていて、見終わったあともしばらく放心…。ホラーというより問題提起型のショック映画。(20代 男性)
「人間を家畜として飼う」というテーマは斬新だけど、その分、残虐描写が多くて正直観ていてつらかった。とはいえ、“命の扱い”についての皮肉が込められていて、深く考えさせられたのも事実。ヴィーガン的メッセージもあるのかな…と女性としては倫理観にも引っかかる映画だった。(30代 女性)
無表情の動物マスク、無言の支配者たち、そして反撃できない捕食対象の人間。言葉が少ない分、映像と音の演出で恐怖をじわじわ感じさせてくるのが上手い。ラストに救いがないのもリアリティがあって良かった。万人向けではないけど、ホラー好きには刺さる作品。(40代 男性)
とにかく衝撃的でした。ヴィーガン的な視点からの逆転劇というのは斬新だけど、女性としては残酷描写にちょっと耐えられない部分も多かった。ただ、命の尊厳とは何か、人を食べるという表現の奥にある問題提起は重く、強く印象に残りました。観るのに覚悟がいる映画です。(40代 女性)
低予算映画とは思えないほどの完成度でした。ほとんどセリフがないのに、圧倒的な映像の力で「人間が食肉になる恐怖」をリアルに描いていて、震えました。序盤の牧場の静けさが、後半の恐怖を引き立てるギャップになっている。エンディングも容赦ないのが逆に良かった。(30代 男性)
もうトラウマ級。とにかく女性にとってはキツい描写が多く、心がズタズタにされました。だけど「食べる側・食べられる側」をあえて入れ替えることで、私たちの“当たり前”がどれだけ恐ろしいかを可視化している点は評価したい。観るべきかどうかは人を選ぶと思うけど…。(20代 女性)
B級ホラーだと思って観たら、想像以上にメッセージ性が強くて驚いた。倫理や動物愛護、人間の傲慢さがテーマに組み込まれていて、ただのスプラッターでは終わらない。あの無機質な“農場”の演出がめちゃくちゃ不気味で、観終わったあとしばらく放心してた。(30代 男性)
この映画、エンタメだと思って観ると痛い目見ます。めちゃくちゃ静かで淡々としてるのに、内容は狂気。ヴィーガン思想とか、現代社会の食文化への問題提起として観ると深みがある。女性としては怖いし気持ち悪い部分もあったけど、忘れられない1本になりました。(50代 女性)
恐怖の描写もそうだけど、「日常の反転」みたいな構成が見事。誰もがスーパーで買う肉、その背景を逆の視点から描いてる。しかも極端な形で。ホラー映画としてもサイコスリラーとしても完成度は高い。『ミッドサマー』好きな人にもおすすめかも。(40代 男性)
あの“人間を乳牛として扱う”場面が衝撃すぎて、頭から離れません。痛みや羞恥を無視した管理、搾取、それが日常になっている世界…ホラーとしても異常だけど、同時に私たちの世界を鏡にしているのが怖い。あえて残酷な映像を突きつけることで、目をそらすなと訴えてる。すごい作品。(20代 女性)
映画『ザ・ファーム 恐怖の食物連鎖』を見た人におすすめの映画5選
グリーン・インフェルノ
この映画を一言で表すと?
ジャングルの奥地で待ち受ける、想像を超えた地獄絵図。
どんな話?
アマゾンの奥地で人道的支援活動に参加した若者たち。しかし飛行機事故により現地部族に囚われ、想像を絶する儀式の犠牲となっていく…。食人文化をリアルに描いた衝撃のホラー。
ここがおすすめ!
『ザ・ファーム』と同様、**人間が「家畜」にされる恐怖**を逆転視点で描いた作品。イーライ・ロス監督による徹底的なグロ描写と緊張感は、強烈な刺激を求めるホラー好きに刺さります。
ミッドサマー
この映画を一言で表すと?
真昼の光の中で進行する、異文化ホラーの新境地。
どんな話?
恋人と共にスウェーデンの田舎村を訪れた若者たち。夏至祭という美しい儀式に惹かれるが、やがて明るさの裏に潜む狂気が明らかになっていく。閉鎖空間で崩れていく心の恐怖を描く。
ここがおすすめ!
美しい風景と恐怖が交錯する独特の映像美が魅力。『ザ・ファーム』が描いた“どこかズレた共同体”の怖さが好きなら、じわじわと精神を削られるこの作品も外せません。
マーターズ(2008年・仏)
この映画を一言で表すと?
究極の痛みと信仰が交差する、フランス発の問題作。
どんな話?
誘拐・監禁の被害を受けた少女が、復讐に走る中で出会う“拷問を越えた真実”。ショック、驚愕、そして哲学的余韻が残る、ただのスプラッターでは済まされない壮絶なホラー。
ここがおすすめ!
“人間が極限状態でどこまで変わるか”を描く強烈な構成は、『ザ・ファーム』と同じく見る者の精神を試す内容。グロ耐性がある方には、絶対に一度は観ておくべき一作です。
ホステル
この映画を一言で表すと?
「ただの旅行」が、地獄の始まり――衝撃の人体搾取スリラー。
どんな話?
ヨーロッパ旅行を楽しむ若者たちが立ち寄ったホステル。しかしその裏では、金で人を“狩る”組織が暗躍していた。次第に明かされる恐るべきビジネスの全貌とは。
ここがおすすめ!
無力な人間が捕らえられ、商品化されるという非道な構造は、『ザ・ファーム』の“食物連鎖”というテーマと強く共通。観ていて胃が痛くなるレベルのリアル描写が強烈です。
RAW ~少女のめざめ~
この映画を一言で表すと?
少女の内なる“本能”が目覚める、美しくも血生臭い成長譚。
どんな話?
菜食主義の獣医学生が、入学儀式で初めて肉を口にした瞬間から、自らの“もう一つの欲望”に目覚めていく。禁断のテーマを繊細かつ大胆に描いた、フレンチ・ボディホラー。
ここがおすすめ!
生と食、性と血の本能がテーマで、『ザ・ファーム』と同じく**人間が動物的存在に変わっていく様**を描く異色作。アート系ホラーとしての完成度も高く、知的に刺激されたい人におすすめです。
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