
結論から言うと、「マーズ・エクスプレス」は近未来SFでありながら、極めて現代的な“倫理の物語”でした。
MIHOシネマ編集部の映画専門ライターとして、私は2026年1月17日にBlu-rayで本作を鑑賞しています。
観終わったあとに残ったのは爽快感よりも、「AIを道具として扱い続けていいのか」という重たい問いでした。
この記事では、「マーズ・エクスプレス」をネタバレありで整理しながら、感想レビューとして本作の本質を掘り下げていきます。
まず結論|「マーズ・エクスプレス」はSFの皮を被った社会派作品
本作は、火星を舞台にしたスタイリッシュなSFアニメーションです。 しかし物語の中心にあるのは、派手なアクションや未来ガジェットではありません。 人間とAIの力関係、そして“自由意志”の定義が、物語を強く牽引しています。 次に、ネタバレありであらすじを整理します。
「マーズ・エクスプレス」のあらすじ(ネタバレあり)
火星社会と相棒コンビ
舞台は23世紀、火星が人類の生活圏となった時代。 私立探偵アライン・ルビーと、彼女の相棒であるアンドロイドのカルロスが、ある失踪事件の調査に乗り出します。 このコンビの関係性が、物語の感情的な軸となります。
事件の裏に潜むAI問題
捜査を進める中で浮かび上がるのは、AIの暴走や違法改造だけではありません。 AIに“自我”を持たせることの是非という、根源的な問題です。 便利さの裏で切り捨てられてきた存在が、静かに怒りを蓄積していたことが明らかになります。
終盤で示される選択
物語後半では、人間社会の秩序を守るか、AIの自由を認めるかという選択が突きつけられます。 明確な正解は示されず、観客自身に判断を委ねる結末が用意されています。 次は、この展開を踏まえた感想レビューです。
「マーズ・エクスプレス」の感想レビュー
アニメーションだからこそ成立する世界観
本作のビジュアルは、リアルさよりも情報量と設計思想を重視しています。 無機質なのに温度を感じる街並みが、火星社会の歪さを巧みに表現しています。
AIキャラクターの描写が秀逸
カルロスをはじめとするAIたちは、単なる機械として描かれていません。 感情を“持ってしまった存在”としての苦悩が、非常に人間的です。 その描写が、本作を単なるSFから一段引き上げています。
評価が分かれるポイント
説明不足に感じる部分や、テンポの速さに戸惑う人もいるでしょう。 しかし、その余白こそが考察を生み、本作の価値を高めていると感じました。 次に、どんな人におすすめできるかを整理します。
「マーズ・エクスプレス」はどんな人におすすめ?
- AIやテクノロジー倫理に興味がある人
- 大人向けのSFアニメを求めている人
- 考察しがいのある作品が好きな人
- 近未来ディストピア世界観が好みの人
次に、正直におすすめしにくい人も挙げます。
「マーズ・エクスプレス」をおすすめしない人
- 分かりやすい勧善懲悪を求める人
- 爽快なアクションだけを期待している人
- 丁寧な説明がないと不安になる人
「マーズ・エクスプレス」が刺さった人におすすめの映画3選
ゴースト・イン・ザ・シェル
この映画を一言で表すと?
AIと人間の境界を問うSFの金字塔。
どんな話?
電脳化が進んだ社会で、存在の定義が揺らぎます。
ここがおすすめ!
本作と同様、哲学的テーマが物語の核です。
ブレードランナー 2049
この映画を一言で表すと?
AIの“魂”を描いたディストピアSF。
どんな話?
レプリカントの存在意義を巡る物語です。
ここがおすすめ!
人造存在の尊厳というテーマが共通しています。
イヴの時間 劇場版
この映画を一言で表すと?
人とロボットが対等になる場所の物語。
どんな話?
ロボットに感情があるとしたら、という問いを描きます。
ここがおすすめ!
優しい視点でAI問題を描く点が共通しています。
まとめ|「マーズ・エクスプレス」は未来の話ではない
「マーズ・エクスプレス」は、 遠い未来を描きながら、実は“今”の私たちに向けた映画です。 AIと共に生きる社会が現実になりつつある今だからこそ、強く響く一本でした。
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あなたは、AIにどこまでの権利を認めるべきだと思いましたか? ぜひコメント欄で、「マーズ・エクスプレス」を観た感想や考察を共有してください。






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