映画『ダーティ・グランパ』の概要:元特殊工作員の破天荒な祖父と、真面目な弁護士の孫が繰り広げるロード・ムービー。下ネタてんこ盛りのどこまでもくだらない話で、あまりのくだらなさに思わず笑ってしまうという作品。ロバート・デ・ニーロが、心底ふざけたじいさんを、楽しそうに演じている。
映画『ダーティ・グランパ』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:コメディ
監督:ダン・メイザー
キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ザック・エフロン、オーブリー・プラザ、ゾーイ・ドゥイッチ etc
映画『ダーティ・グランパ』の登場人物(キャスト)
- ディック・ケリー(ロバート・デ・ニーロ)
- 70歳になるジェイソンの祖父。妻の葬儀の翌日に、ジェイソンをフロリダ旅行に誘う。現役時代は軍隊で特殊工作員をしていたため、体力もあるし喧嘩も強い。かなり破天荒な性格で、くだらない下ネタとカンチョーが好き。
- ジェイソン・ケリー(ザック・エフロン)
- ディックの孫。大学時代はカメラマンを目指していたが、弁護士の父親の助言に従い、弁護士になった。ディックとは正反対の真面目な青年。親が決めた婚約者のメレディスと来週には結婚する予定。
- シャディア(ゾーイ・ドゥイッチ)
- ジェイソンと同じ大学にいた女性。旅の途中でディックたちと出会い、ジェイソンをカメラマンだと思い込んで、恋に落ちる。
- レノーア(オーブリー・プラザ)
- シャディアの友人。年寄りの男が好きで、自称大学教授のディックを狙う。ゲイの友人とシャディアと3人で旅行中。
- タン・パム(ジェイソン・マンツォーカス)
- フロリダのデイトナビーチの有名人。ヤクの売人を装っているが、実は麻薬捜査官らしい。
- メレディス(ジュリアン・ハフ)
- ジェイソンの婚約者。支配欲の強いセレブ系の女で、すでにジェイソンを尻に敷いている。結婚式の準備のことで頭がいっぱい。
映画『ダーティ・グランパ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ダーティ・グランパ』のあらすじ【起】
弁護士のジェイソンは、来週の土曜日に結婚する予定の婚約者メレディスと、父方の祖母の葬儀に出席する。最愛の妻に先立たれた祖父のディックに、ジェイソンは心から同情していた。
葬儀の後、ディックはジェイソンに“明日から1泊2日のフロリダ旅行に付き合ってほしい”と申し出る。ジェイソンは結婚前で忙しかったが、“これはばあさんの望みだ”と言われ、仕方なくディックの運転手を引き受ける。
翌日。ジェイソンが迎えにいくと、ディックは上機嫌で大酒を飲み、エロビデオを見ながら自慰行為をしていた。ジェイソンは、これからの2日間に不安を覚える。
途中で寄ったレストランで、ジェイソンはシャディアに声をかけられる。彼女は彼と同じ大学に通っていて、ジェイソンのことを知っていた。ディックは、シャディアの友達のレノーアを気に入り、自分は大学教授だと嘘をつく。シャディアとレノーアは、ゲイの友人と一緒に、デイトナビーチへ遊びにいくところだった。
ディックもビーチへ行きたがったが、ジェイソンはそれに反対し、最初の約束通りゴルフ場へ向かう。ディックはそこでも女性をナンパし、ジェイソンを困らせる。40年ぶりに自由の身となったディックは、とにかくセックスをしたがっていた。ジェイソンは不快感をあらわにし、2人は口喧嘩になるが、結局ディックに押し切られ、デイトナビーチへ行くことになる。
映画『ダーティ・グランパ』のあらすじ【承】
デイトナビーチに到着したジェイソンは、メレディスに電話で嘘をつく。デイトナビーチは、解放的な無法地帯として有名で、そんな場所にいると知ったら、メレディスが激怒するのは目に見えていた。しかしディックは、わざと電話の邪魔をして、ジェイソンを怒らせる。
雑貨屋に入ったディックとジェイソンは、いきなりそこの店主のパムに、ジョークで銃を突きつけられる。パムは、“フロリダではなんでも許される”と言って、2人に違法薬物を見せる。ディックは大喜びしていたが、ジェイソンは不愉快だった。
2人は、ビーチでレノーアとシャディアを見つけるが、彼女たちはマッチョな2人組の男とホテルのプールへ行ってしまう。そこでは、大学生のパーティが開かれており、ディックもジェイソンをつれて、そのパーティに乱入する。そこでマッチョな2人組と酒の一気飲み対決をし、ディックたちが勝利する。ディックは、ジェイソンの酒に大量の抗不安剤を入れており、ジェイソンはぶっ飛んでしまう。
完全にハイになったジェイソンは、股間に蜂のぬいぐるみをつけただけの姿で暴れ出す。どうやら彼は、コカインまで吸ってしまったようだ。ディックは一応、その姿を写真に撮り、ジェイソンを助けにいく。しかしジェイソンは、その姿のままバイクにまたがり、どこかへ走り去ってしまう。
翌朝。ジェイソンは、メレディスからのビデオ電話で目を覚ます。ジェイソンは顔中にペニスの落書きをされており、電話の向こうは騒然となる。ジェイソンは何とかごまかして電話を切るが、股間の蜂を奪いにきた子供の親に通報され、留置所へ入れられてしまう。そこにはパムもいた。
警察はなぜかパムには親切で、さっさと彼を釈放する。ジェイソンは、ようやくやってきたディックのおかげで釈放されるが、ひどい目にあって怒り狂っていた。ディックはそれでもふざけており、ジェイソンは旧友のところにディックを送ったら、帰ることにする。
ディックと同じ軍隊にいた旧友は余命1ヶ月を宣告され、老人介護施設で死を待っていた。ディックは、“あの娘とやることだけが俺の生きる希望だ”と寂しげに語り、ジェイソンの同情を引く。ジェイソンは仕方なく、一緒にビーチへ戻る。
映画『ダーティ・グランパ』のあらすじ【転】
ビーチでは肉体美を競う大会が始まっていた。ディックはマッチョな2人組に対抗心を燃やし、嫌がるジェイソンをつれてステージに上がる。そこで2人は見事な芸を披露し、観客を盛り上げる。ところが、写真をネットにアップされたら困ると考えたジェイソンは、途中でステージを下りる。ディックは悔し紛れに、マッチョな2人組を手製の銃で撃ってケガをさせる。
2人組が入院したので、ディックとジェイソンは、勝手に彼らのホテルの部屋を使う。ジェイソンは、ディックが元特殊工作員だったことを初めて知る。この事実は、ジェイソンの父親も知らなかった。
2人はおめかしして街へ出て、若者たちの集まるクラブで弾ける。ジェイソはシャディアと、ディックはレノーアといい感じになっていた。ところが、ゲイの友人が黒人たちにからまれ、それをディックが助けたことで、喧嘩が始まる。ディックはあっという間に黒人たちを倒し、ゲイの男の名誉を守る。
翌日。シャディアと出かけたジェイソンは、彼女と楽しい時間を過ごす。シャディアはジェイソンをカメラマンだと信じており、結婚することも知らなかった。ジェイソンは本気でシャディアに惹かれていく。
ホテルへ戻ったジェイソンは、ディックとレノーアが黒人の連中に連れ去られたと聞き、2人を助けにいく。しかしディックは若者たちと意気投合し、大麻でご機嫌になっていた。そのままみんなでカラオケへ行き、ジェイソンは無駄にうまい歌を披露する。マッチョな2人組は、ディックに仕返しするため、彼のポケットから大麻と免許証を盗み出していた。
ジェイソンはディックに、“メレディスとの結婚はやめる”と打ち明ける。ディックはそれに賛成し、結婚するならずっと好きでいられる女性を選ぶようアドバイスしてやる。
映画『ダーティ・グランパ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジェイソンは、嘘をついていたことを謝罪し、シャディアに愛を告白するつもりでいた。しかし、マッチョな2人組のせいで、ジェイソンが話す前にシャディアが真実を知ってしまい、彼女はジェイソンを拒絶する。さらにジェイソンは大麻使用の疑いで、再び留置所に入れられる。
翌日釈放されたジェイソンは、なぜ自分を旅に連れ出したのかとディックを責める。軍隊にいたため、息子とあまり関われなかったディックは、そのせいで息子が偽りの人生を歩むことになったと思っていた。だからせめて孫のジェイソンには、本当に好きな女性と、自由な人生を生きて欲しいと願ったのだ。しかしジェイソンは、その話を素直に聞けず、“父親としても祖父としても最低だ”と言い残して、1人で帰ってしまう。
家に戻ったジェイソンは、予定通りメレディスとの結婚準備を進める。ディックからは、“気が変わったら連絡を”というメッセージ付きで、新しいカメラが届く。しかしジェイソンは自分を偽ったまま、結婚の食事会の日を迎える。
大勢の招待客を集めた食事会が始まり、メレディスとジェイソンはデュエットでラブソングを歌う。メレディスは舞台上に立ち、ジェイソンはその向かいの踊り場に立つという演出だ。メレディスの背後では、2人のラブラブ写真のスライドショーが始まっていたが、途中でそれがデイトナビーチでのジェイソンの醜態を晒す写真に切り替わる。ディックがこの結婚をぶち壊すため、会場のパソコンをハッキングしていた。
会場が騒然とする中、ジェイソンはついに覚悟を決め、“君とは結婚できない”とメレディスに告げる。しかし、離れたメレディスには聞こえない。結局、ジェイソンの言葉は間違って伝言され、メレディスは笑い出す。それを見たジェイソンは許してくれたと思い、会場を出る。
外には、ディックとアイスクリームの移動販売車に乗ったパムが待っていた。シャディアは1年間の船旅に出るため、港へ向かうバスに乗ったらしい。ジェイソンを止めにきた父親も車に乗せ、一行はフロリダへ急ぐ。
ディックはめちゃくちゃな運転をして、パトカーに追われながら、シャディアの乗ったバスを止める。ジェイソンはシャディアに、結婚をやめたことを報告し、“行かないで欲しい”と頼む。しかしシャディアが無理だと言うので、自分も一緒に船旅へ行くことにする。
警察はジェイソンたちを逮捕しようとするが、弁護士の父親がかばってくれ、さらにパムの“解放してやれよ”という一言で、警察は彼らを見逃してくれる。どうやらパムは、やり手の麻薬捜査官らしかった。
ジェイソンは父親とディックにお礼を言って、シャディアと旅立っていく。長い間わだかまってきたディックと息子の関係も、少し改善したようだ。
その後、ディックはレノーアと念願のセックスをし、彼女と結婚して子供を作る。赤ん坊の名付け親は、ジェイソンとシャディアが務める。ディックは72歳になっていたが、まだまだ元気いっぱいだった。
映画『ダーティ・グランパ』の感想・評価・レビュー
かなり下品だけど、かなり笑えます!The アメリカンコメディーです。おじいちゃんと孫のエロエロ旅行記、下ネタと女の子大好きおじいちゃんに扮するのは、あの名優ロバート・デ・ニーロ!渋くてダンディーなイメージがぶっ飛びます。ずーっと下ネタ連発で、そんなおじいちゃんに振り回される孫にはディズニーアイドル出身のザック・エフロンで2人とも羽目を外しすぎで、ずっと笑わせられっぱなしです。ラストはおじいちゃんやるーって感じです(笑)。何も考えずに、かるーく見て楽しめますが、下ネタがダメな人にはおススメできません。(女性 30代)
ロ、ロ、ロバート・デニーロッ⁉ 衝撃作でした。ここまで開き直った役を演じるとは思いませんでした。卑猥で差別的な言葉を連発し、薬物を吸い、盛りまくりなおじいちゃん。懸垂もするし、喧嘩も強い、オスが全開なデニーロが物凄くかっこ良い‼ お話は下品が飛び交うコメディです。それもモザイクがかかるくらいに酷い(笑) 特に笑いをこらえられなかった場面は、結婚式のハッキング!観ていられない、めちゃくちゃな演出でした。工作員としての経験をこんなくだらないことに生かすのも、最高でした。(男性 20代)
本作は、元特殊工作員の破天荒な祖父が妻の葬儀の翌日に真面目な弁護士の孫とフロリダを旅する珍道中を描いたアメリカンコメディー作品。
ロバート・デニーロ演じる破天荒な祖父の、やりたいことをやる生き様がかっこよかった。
そして、とにかく下ネタ満載でふざけ倒すくだらない感じがとても笑えた。
また、紳士なロバート・デニーロと『ハイスクールミュージカル』のザック・エフロンのイメージがガラッと変わる配役で、脇役たちのキャラクターも濃くて素敵だった。(女性 20代)
ディックは破天荒なおじいちゃん。下品なところがあって言動に驚いてしまうが、こんなおじいちゃんがいたら人生が楽しそうだなと思える愛嬌ある素敵な人物だった。ディックに振り回されるジェイソンに同情しつつも、おもしろかった。
ただ、笑えるだけの映画ではない。祖父&孫の絆にほろりと感動する場面もある。ジェイソンが本当に愛する人と結婚することを決められたのは、ディックのお陰だと思う。人生楽しく生きたいなと思わせてくれる作品だった。(女性 30代)
私の中でThe王子様というイメージだったザック・エフロンが下ネタ大好きおじいちゃんに絡まれまくる今作。ザック・エフロンが演じるジェイソンの真面目すぎる雰囲気は、もう少し肩の力を抜いてもいいんじゃないかと思ってしまいましたが、ロバート・デ・ニーロ演じるおじいちゃん、ディックの下ネタ全開の破天荒な感じにはくだらないと思いつつも笑ってしまいました。
性格の全く違うおじいちゃんと孫の珍道中はとにかく面白くて、明るい気持ちになれます。余計なことは考えずに見て欲しい作品です。(女性 30代)
ロバート・デ・ニーロ出演ということでどんな映画だろうと思って見始めましたが、あまり品のある作品とは言えませんでした。吹き替え版を観たのですが、言葉が良くなくてちょっと引き気味で見てしまいました。内容は、妻を亡くした男性が孫息子の今の生活が本人の本来の姿からかけ離れていることを心配して人生を楽しむことを思い出させる内容です。メッセージ自体は良いのですが、その伝える手法がこうなったのかと感じる作品でした。ロバート・デ・ニーロの身体を張った演技はさすがでした。(女性 40代)
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